
このブログの再開にあたって一番紹介したいと思ってたルアーがコレ、プロファウンドアウトドアーズのエイズーマ ウェイクZ (ズィー)。
どこにでもありそうなウェイクベイトだけど、絶対に持ってなきゃダメなクランクベイトの1つですぞ。
実は10年以上前に発表されていた不遇な存在。
このルアーとの最初の出会いは2008年か2009年のラスベガスICASTショー。
会場の一番端っこ、壁際のあまり人通りがないアイルで、机の上にルアーを並べただけの地味なブースが出会いの場でした。
当時は確かプロファウンドの扱いではなく、釣具が専門ではない会社(名前忘れた)の取り扱い商品の1つとして紹介されていた覚えが。
その会社はこのウェイクZ以外にもいろいろな種類のルアーを紹介していましたが、のんだくれはこのかわいい目に瞬間フォーリンラブ。

しかし帰国後に取引についての詳細を詰めていくも、納期や価格が二転三転するなど雲行きが怪しくなり、取引はそのまま立ち消えとなってしまいました。
その後何回かコンタクトするも、やるのかやらないのかはっきりしないだけでなく、終いにはメール自体がエラーで返ってきてしまう状態に。
そして日々の忙しさに流されてこのウェイクZの存在ものんだくれの記憶からも消え去ってしまったのです。

2016年、いつも仲良くしている釣具輸入業者の小山君が、『今度このブランドのルアーを日本総代理店として扱うことになりました!と』見せてくれたうちのひとつのがなんとこのウェイクZでした。
不運の別れから幾年月、運命の糸はしっかり繋がっていたのです。
あらゆるスピードに対応する基礎性能の高さ

このワイドなリップが真正面から水の抵抗をがっしりと受け止めて、激しくボディを揺らします。
このリップは、リトリーブを開始するとラインアイとの位置関係によりわずかに前傾角となり、あらゆるスピード下においても水面直下をキープしておいしそうな引き波を作り出してくれます。

世の中に溢れるウェイクベイト、もしくはスーパーシャロークランクにカテゴライズされるルアーは、実はどれもリトリーブスピードの限界点がそれほど高くありません。(というよりも、そもそも最初から超早巻きという要素を設計に織り込んでいない)
しかしこのウェイクZは、低速から超高速まであらゆるスピードでも安定したパフォーマンスを見せてくれるだけでなく、手元に伝わるブルブル感もとても心地良く、長時間巻いても疲れない味付けになっているのです。

リップの穴が余計な水抵抗を逃すのと同時に、リトリーブ時に背中側に流れた水流がボディの浮上を抑制してくれるため、ボディ上下の水流バランスに均衡が生まれて簡単にレンジキープでき、高速リトリーブでも破綻することなく安定した泳ぎをもたらしてくれるのです。
ワンマイナスとは全く違う方向性

ワンマイナスよりもほんの少しだけ小さく、ミッドワンマイナスよりもやや大きい、非常に使いやすいサイズに仕上がっています。
しかし気になるアクションは、全くの別物。
ワンマイナスの方がローリングを伴ったグワングワン系のアクションなのに対し、このウェイクZは、ほぼロールのない強烈な横振りウォブリングアクション。
俺は大きな引き波を生み出すためにこの世に生を受けたんだぜ、とでも言っているかのようなアクションに仕上げられています。

スーパーシャロークランクの開祖にして未だオンリーワンの実力者 ワンマイナス 1 Minus / マンズベイトカンパニー Mann's Bait Co.
どのルアーカテゴリーにも言えることですが、最初に原型となるモデルを発売してその実力が広まると、そのルアーはカテゴリーの開祖として長きに渡って語り継がれることになります。 ペンシルベイトの開祖はザラゴッサだったり、ブレーデッドス...
ラトルは中高音ジキジキインパクト系

比較的可動域の大きなラトルルームから発せられるそのサウンドは、中音のジキジキラウド系。
ラトルボールが内壁にヒットした時のインパクトは、ワンノッカー系ペンシルベイトのそれに近いものがあります。
手に持って振った時よりも、水中で泳がせた時の方がトーンが上がって聞こえるので、おそらくクランクベイトの中では高音サウンドの部類に入っているのではないでしょうか。
妖しさテンコ盛りのトランスパレント反射板


太陽が高い位置にある時に、ソリッドカラーとのローテーションで使いたくなります。
多くが語られない海外製だからこその大きなメリット

海外のルアーメーカーは国産メーカーと違って、こういった設計上の仕様やコンセプトなどの細かいことをプロモーションなどで謳うことをほとんどしません。
デザイナーと直接会って、いろいろ突っ込んで聞いていくとそこで初めて教えてくれるレベル。
最近はYouTube動画などで説明しているものもありますが、言葉の問題もあってそれらは日本ではほぼ100%理解されていないと言っても良いでしょう。
それゆえ海外製ルアーの本当の実力が理解されるのは、琵琶湖などメジャーレイクでの爆釣が話題になって初めて認識されるというケースがほとんど。
その典型的な例がリバー2シーのホッパープロッパー。

シングルウィングの圧倒的破壊力を体験せよ ホッパープロッパー130 Whopper Plopper WPL130 / リバー2シー River2Sea
待ちに待ったデプスのイヴォークゼロが発売になりました。 シングルウィングプロップベイト好きののんだくれはハァハァしまくりです。 まだゲットもしてないのにw 転売ヤーも暗躍するだろうからすぐに入手できるとは思いません...
のんだくれが一番最初に日本にホッパープロッパーを持ち込んだ2011年、ほとんどの人がその音のデカさに爆笑するだけで実戦投入するアングラーはほとんどいませんでした。
が、その後メディアで実力が取り上げられると一気にブレイク、トンデモないルアーがアメリカから来た!と注文が殺到しました。
発売開始からそうなるまでにかかった時間、実に三年。
この間にもアメリカ、特にリバー2シーのお膝元でもあるカリフォルニアデルタではマストハブな爆釣ルアーとして、SNSなどで大量に釣果写真が出ていたにもかかわらずです。
もうその時点では、のんだくれ的には半ば旬を過ぎたルアーという感じだったので、突然のブレイクには逆に驚かされました😅😅😅
かつてのM.S.スラマーやマグナムスプーンがそうであったように、日本では圧倒的な破壊力持った海外製ルアーは往々にしてシークレットにされる傾向があるので、常にアンテナを張ってないと見つけられないというのもあるんですが、ワールドレコードも夢ではない、優れたフィールドが数多く存在する日本でのこの状況はちょっと勿体無いなぁと。
ちょっと目を外に向ければ、同行者がグウの音も出せないほど爆釣できるルアーがゴロゴロしてるんですもん。
リアフックのサイズダウンによるレスポンス性の向上


のんだくれはシャロークランクは基本的にリアフックのみサイズダウンしたものに交換する事が多いので、これはひと手間減ってうれしいですね。
フックはどこのブランドのものだったか忘れちゃいましたw
“吾妻さんちのルアー” ではない


これはのんだくれ的に相当なマイナスポイント。ネームスタンプのないルアーなんて… 😂
ちなみに AZUMA はアズマではなく、エイズーマと読みます。というか発音します。
元々は日本ちっくな名前にすにして高品質をアピールするアレだと思いますが、こういう日本的なネーミングは我々日本人からすると超ダサく見えるんですよね。
でも向こうの人間は日本語が大好き。
何年か前にもピカソルアーズの社長が、SUIJIN(水神)ってウォーターゴッドって意味なんだろ? ルアーの名前にしたら宗教観念上、気分を害される日本人いるかな?とか聞かれたことがありましたが、過去にはそんな質問をたっくさん聞いてきました。
最近のストームもアラシとか日本語連発してますし、さらに何年か前にリリースされたスプロのリップレスクランクの名前なんて、 WAMEKU ですもんね。
大声で喚き散らす、あの「わめく」です。
騒々しいラトルサウンドを前面に押し出したいからこその名前なんでしょうけど日本人からするとちょっとねぇ…
でも我々日本人もクールだからと意味不明な英語を乱用してるのでお互い様なんですけどね
水面系リアクションベイトの強烈なバイトを是非

ちなみにこのルアーは小山くんの会社のオンラインストアから買うことができます。
彼はあらゆる釣りを知っていて、自身の実体験から釣れるルアーを見極めるのが得意な人。
ミサイルベイツのDボムを日本に持ち込んだ張本人でもあるのです。
かつては “某” エイトグループwの仕入れ担当だった経歴もあるので、彼のチョイスにお世話になった方も多いことでしょう。
のんだくれは人相が悪い上に人見知りだから、小山くんのように人当たりが良くて誰とでもすぐに仲良くなれちゃう人がちょっと羨ましいんだよなー😂