今日のお題は皆さんお馴染みのレーベルが誇る水底巡航艦、ディープランナースプーンビルミノー。
最近はすっかり名前を聞かなくなってしまいましたが、バス用ロングビルミノーの元祖とも言える名品です。
スプーンビル or ディープランナー、どちらの呼び方がしっくりくるかでオサーン度が判定できる便利な存在でもあります。
今のように海外の情報が多くなかった70年代、当時のダイワカタログ誌面に整然と並んでいるコイツを見て、股間硬度をアップしていたアングラーは数知れず。
もちろんのんだくれもその一人でした。
当時の少年バサーにとってミノーといえばオリムピックのフレクトライトミノーやダイワのバルサミノーであって、それらの全てはショートリップの、いわゆるシャローランナーがメインでした。
一応それらにもシンキングモデルは有ったんですが、スタック&ロストの可能性が高いシンキングミノーをわざわざ買うなんて自殺行為とまで言われていた時代ですから。
よって、ミノーでディープレンジを狙おうなんて思考すら浮かびませんでした。
そんな時代にフローティングであり、ディープダイバーのコレですよ。
今思えば、フローティングなら根掛からないという理論に笑っちゃいますが、当時は良くも悪くも真剣だったんです。
先走り液が漏れてるのも気にならないほどハァハァしながら、スライドボックスに収まる9センチの潜り屋を店外デートへ連れ出した事を今でもはっきり憶えています。
でも現実はキビしいもんでした。
そりゃそうですよ、ミノーが潜ったからと言って簡単にバスと仲良くなれるほど甘くはありません。
よーするに全然釣れなかったんです。
そんなこんなで、股間を硬くしてまで夢見たディープランナーミノーは次第にボックスの奥へと追いやられ、ラリーニクソンの来日まで事実上封印されることに。
しかーし!先日とある理由で千一夜読者の三代目さんからこのディープランナーをお借りした時、のんだくれの背中に電流が走ってしまいました。
久々に見たら、めっちゃカッチョ良いんです!
それはまるで街で偶然再会した昔の彼女がめっちゃキレイになってた様な、なんとも言えないキューン!な感じ。 注)キモいのは重々承知してますですハイ。
キューン!のワケはこのサイズです。
そうです、コイツはレーベルミノーディープランナーの長兄、18センチモデルなんです。
比較対象のスプーンビルミノーが11センチであることを考えるとコイツがいかにデカいのかがお分かりいただけますよね。
ボディの体高なんでオリザラよりも太いんですから! 185Kmストレートど真ん中ですよ。
しかもリップのデカいこと!
リップに傷一つない未使用のミントコンディションというのもソソります。
カタログ値で20-30ftダイバーとなっていますが、トローリングでなくともその深度まで到達できそうな存在感に圧倒されますね。
このプラスチックビルはDR2400というモデルナンバーですが、同じサイズでメタルビル仕様のDRM2400というモデルも存在します。
メタルビルモデルはこの長兄サイズだけでなく4.5インチ、5.5インチモデルにもラインナップしていました。
もうお分かりですね?
名前にわざわざ “プラスチックビル” と付けているのはメタルビルモデルと区別するためだったんです。
ご存知の通りメタルビルモデルは時代の波間にのまれて70年代中盤には消えてしまいましたが、もしラリーニクソン来日の頃まで生き延びてたら日本のバスフィッシングシーンに違った影響を残してたかもしれませんね。
オールドレーベル好きにとって、無くてはならないネジネジ式の接合というのも安心させてくれますね。
近年のプラドコレーベルは生産コストを下げるためにこのネジネジ式を廃止にしたいようですが、レーベルのダイバーはネジがあってのダイバーなので、この方式は未来永劫残して欲しいもんです。
ちなみに初期のディープランナーはボディの下からネジを打ち込むスタイルではなく、眉間の間からネジ込む、コレクターの間で “スクリュートップ” と呼ばれる方式を採用していました。
向こうにはスクリュートップだけを追っかける アホな 熱心なコレクターもいるのでホント感心します。

このぐらいのサイズになるとクロスハッチ模様の線の間隔も大きくなり、独特の雰囲気を持つようになりますね。
これだからオールドのデカミノーってヤメられないんですよねー。
この質感を再現したスマホケースとか誰か作ってくれんかなー… と割と真剣に思ってみたり。
もう完全に釣りとは違う次元にイッちゃってますが。
ちなみにこのモデルにはスーパーコートと呼ばれる対塩水用のトップコートが施されているのもセールスポイントのひとつ。
元々はトローリングのビッグゲーム用なので、フックは前後ともカドミウム防錆の太軸2フッカー。
この2400シリーズは2フッカー専用モデルとなっています。
そのままでバスに使うにはもちろんオーバースペックですが、琵琶湖でバンゴーBが火を吹いてた時代にコイツでイイ思いをした方もいるんでしょうね。
この辺りのモデルともなると、今はさすがに焼酎のお供としてしか出番はありませんが、こんな古いプラスチックの塊を肴に酒が飲めるのはシアワセなことですよね。
ところで皆さんはスプーンビル派? それともディープランナー派?
コメント
1. BASS October 14, 2011 18:40
ずばりスプーンビル(笑)
よく「こんなでケーの釣れねーよ」
と思ったもんでした。
今では・・・
2. かうたん October 14, 2011 20:00
さすがの三代目さん。
ただのリップに文字無しスプーンビルじゃ無かったんですね!
子供の頃はそのカタログすら見た事無かったのでミノーはラパラ以外、ディープランナー(ダイバー)はクランクベイト以外知りませんでした。
何故か良く潜る方が釣れそうな気がしてバルサBよりダイビングBを買いましたが根がかりが怖くて殆ど投げた記憶が無く(笑)
今は今で何本かは持ってる物の、投げなかったりしますが…(笑)
3. シスコキッド October 14, 2011 20:08
コレ持ってます。。。
当時のダイワカタログに・・巡航ミサイルのように地形に沿って・・
みたいな能書きが書いてありましたな!!
ソレに乗せられ買った部類です。(笑!
なので、モチ!ディープランナー派です。
スーパーコートって何だぁ??知りませんでした!
そのワリには塗装がボロイな(爆!
でも、一言!! この壊れそうなリップ・・・
以外どころか強すぎじゃね!?
4. GUCYO October 14, 2011 22:56
確かに!ミノーでディープランナー、、、カッコええ!!
股間が弾けそうになりました。スプーンビルにもたいへんお世話になりましたが、
TBをエグッててアイが立体のを見つけました。これってディープランナーなんでしょうか?リップにはあの印字があるんですが?
5. とびっく October 15, 2011 00:28
こんばんは(・∀・)/
「あれ?ディープランナーって前に も…」って思ったんですが、普通サイズじゃないんですね(笑)
しかしデケー∑(゚Д゚) でもイイっすね!
あっ!スプーンビル派です、ディープランナーっていうのがあったって知ったのはルアー千一夜で見た時なんで(汗)
6. としくん October 15, 2011 03:46
我が家にもディープランナーひとつありますが、11cmのナチュラルプリントです
しかし、こんなでかいのは知りませんでした。
リップの名前有り無しより、スプーンビルになってから、安っぽいラトルが入ってるのが気に入らないので、ディープランナー派かな…。
いずれにせよ、最近の重心移動内蔵モデルを使い出したら、出番は皆無ですね。
アービーとかビッグマックとか…!?
7. のんだくれ October 15, 2011 10:22
BASSさん
昔はあのサイズはデカいベイトでしたからねー(笑)
今じゃ30センチ超えのルアーでも何の抵抗も無いんですから、ニンゲンの感覚なんてホントにいー加減ですよね。
8. のんだくれ October 15, 2011 10:24
かうたん
バルサBよりもダイビンBって感覚分かりますねー(笑)
でもダイビンBって全然根掛かりしないんですよ。
是非トライしてみてください… って今頃かよ。
9. のんだくれ October 15, 2011 10:26
シスコさん
やっぱり持ってますね(笑)
でも巡航ミサイルのくだりはのんだくれも憶えてますよ!
そう思うと昔のカタログとかって、今みたいにネットが無かった分、言葉が吟味されてましたよね。
即妄想モードに入れるというか。
10. のんだくれ October 15, 2011 10:27
GUCYOさん
出目のディープランナーもありますよ。
スプーンビルになってしまってからはペイントですけど。
出目って独特の雰囲気があるのでイイですよねー。
11. のんだくれ October 15, 2011 10:29
とびっくさん
このブログは同じルアーを何度も登場させます!
… というか単に思い付きでルアーを選んでるだけなんで、むしろ被りまくりです。
12. のんだくれ October 15, 2011 10:31
としくん
重心移動はロングビルミノーの為にあるといっても過言ではありませんからね、
ディープランナーの出番が減るのも仕方ありませんよね。
しかしアービーときましたか!
アレもナイスなルアーですよね。
今度ボックスを探してアップします。