日本に輸入代理店があるメーカーのものでも、需要が無かったり、対象魚が日本に生息していないなどの理由で日本には入っていないモデルがたくさん存在するのは皆さんご存知の通り。
いや、むしろワールドワイドに展開するブランドやメーカーのルアーこそ、そのバリエーションの多さゆえ日本未入荷のものが多いような気がします。
今日紹介するラパラストームのマグナムサンダースティック13も、正式には日本の地を踏んでいないチームの一員です。
このルアーは、以前紹介したサンダーバラと一緒に千一夜読者のチッチ号さんが豪州出張の際に連れ帰ってくれたものです。

ストーム好き&デカミノー好きののんだくれの急所めがけてテーザーガンを撃ち込むような、チッチ号さんのお土産に毎回悶絶しておりますが、今回は130ミリのデカミノーですからね、しかもマグナムサンダースティックと来たもんだ。
もしのんだくれが女だったら間違いなくチッチ号さんに惚れてるだろーな笑
このマグサンダースティックは日本未入荷のモデルです。
サンダースティックのマグナム仕様を日本市場に投入しても採算取れないのは、素人の目から見ても明らかなので、今後も入って来る事はないでしょう。
そもそもサンダースティック自体、ウォールアイアングラーの間ではマストハブと言われてましたが、それ以外では正直苦戦してたようですし。(T_T)
そんなサンダースティックが更に巨大化しちゃったら、のんだくれのような一部の偏狂者しか喰い付きませんからね、ビジネスとして日本市場に入れないのは賢明な選択です。
しかーし!
この手の日本未入荷モデルには、日本に入ってないからこそのヨダレポイントが沢山盛り込まれてて、それはそれはおいしいルアーなんでございます。
おいしいポイントその一は、なんといってもその大きさから来る圧倒的な存在感です。
115ミリのオリジナルサンダースティックより15ミリ大きくなっただけなんですが、ボディ全体が発するオーラは1.5倍になろうかというボリュームです。
アクションは、典型的なローリング系。
プラ製のビッグサイズミノーにありがちな動き出しのもっさり感は見られますが、この手のルアーはメーカーもそんな事気にしてないので、使う側も言及しちゃイケマセン。
しかし一旦泳ぎだせば、大柄なボディに似合わず、トゥイッチにも機敏に反応する敏感娘に変身します。
デカさゆえの引き抵抗もそれほど大きくなく、長時間の仕様でも思ったほど疲れません。
このセッティングにはラパラブランドで培ったノウハウが生かされてるんでしょうか。
旧ストームにはマグサンダーサイズがなかったので比較のしようがありませんが、もし旧ストームでも巨大稲妻棒がリリースされてたら、こんな洗練された使い心地には出来なかったんじゃないのかと勝手に思いを巡らしたり。
お次のおいしいポイントはこの反射板内蔵ボディです。
マッドフラッシュと銘打ったこのフィニッシュは、ただギラギラと反射板を光らせるだけのものとは違い、反射光がスケールパターンを彫り込んだボディを通る際に乱反射するように設計されています。
この辺の小技?はラパラストームに鞍替えしてからのものなので、旧ストームファンからすると眉をひそめたくなるフィーチャーですが、別ブランドと割り切れば気にもなりません・・・
とか言いつつのんだくれも最初はラパラストームなんて!とかホザいておったワケですが😅
おいしいポイントその3は、貫通ワイヤーフレームを採用している事。
画像がイマイチなので見づらいかもしれませんが、エイトリングではなく、ボディ下部に這わせたワイヤー処理がなんとなく見えると思います。
元々パイクやバラマンディなどの大型プレデターを獲るために開発されたミノーなので、至極当然といえば当然なんですけどね。
しかしエイトリングを採用していないので、サンダースティックのお約束ともいえるプラの凹は完全に姿を消しています。
サンダースティックといえばあのプラ痩せなので(なのか?)ヲタ的にはちょっと寂しい気もしますが。
ボディは背中から腹側に行くにしたがって幅が絞られてゆく逆デルタ形状。
こちらの画像もちょっと分かりにくいですが、エッジを利かせるかのように絞り込まれています。
オリジナルサンダースティックはフロントフックのあたりにラトル/ウェイトルームを設置しなければならない関係上、でっぷりとしたプロファイルにならざるを得ませんでしたが、マグ姐はすっきりとした印象にまとめられています。
これもワイヤーフレームを採用したメリットのひとつでしょうか。
フックは前後ともVMCのx2殺人針を採用しています。
のんだくれはこのフックの性能を語れるほどオサカナを釣ってないのでなんとも言えませんが、少なくとも危険なハリであることだけは間違いありません。
何しろこのマグ姐と一緒に風呂入ってたら凄惨な流血事件がおきましたから😭
ネームはこの通りロゴとルアー名がハラにプリントされています。
こんなにもキレイに整然とプリントされると、旧ストームのあのハチャメチャぶりは一体なんだったんだろうという感じですね。
ネームヲタとしては、やっぱりあのドットプリントを復活させて欲しいなぁと
ラパラストームのサンダースティックが一切日本市場に入ってない事を思うと(2012年当時)、少量でも入れて欲しいなーと思う反面、セールワゴンで無残な姿を晒すくらいなら未入荷のままでいいという思いが交錯してなんともフクザツな気にさせてくれるルアーではありますが、もし入手できるチャンスがあったら、是非ともゲットして本家ラパラとは一味違うミノーに対する取り組みを味わってくださいませ。
コメント
*2012年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. チグハグ December 07, 2012 18:03
標準のサンダースティックはウォールアイ向けでは結構売れているのではないでしょうか?
歯がするどい魚にはバルサウッドよりはプラスチックのほうがいいですよね。
ストームのルアーはウォールアイはもちろん。サーモンやスティールヘッドのトローリングにも使われているようで、バスオンリーのメーカーではないのですね。
昔スティーリーワートでバスを釣ったことがあったのですが、ずっとバス用のプラグだと思ってました(笑)。
2. Lagoonist 28号 December 08, 2012 01:32
殺人針・・・(笑)
こないだ爪側から針が刺さって、爪に穴が開いて、そこから出血しました。
あぁぶなぁぁい!!カエシまで行ってなくて良かったー(笑)
一緒に魚もぶら下がったんで、暴れないだろうか?と油汗が吹き出ました(爆)
最近の針は異次元に鋭いですからね・・・お互い気をつけましょう(笑)
3. チッチ号 December 10, 2012 21:45
ご無沙汰いたしております。
このマグサンダースティック、豪州でもワゴンに入れられておりました。
ラパラストームのルアーの扱いについて、ラパラは高級品でいいお値段しますけど、ストームのルアーはどうも格下の廉価版扱いされてる気がしてなりません。
でも、このマグサンダースティックはいいルアーですね。オリジナルよりも気に入っています。
何より、貫通ワイヤーで2フックというのが素晴らしい!!
3フックのルアーだと、バランス的に大きなフックを取り付けられないので、大物がかかったときに延ばされることがあるんですよね。
あとは、もう少しカラーバリエーションがあるといいのですが。
4. のんだくれ December 13, 2012 12:55
チグハグさん
その通りです。
ウォールアイが生息するエリアではサンダースティックはロングAなどと並んで定番のルアーです。
未だに旧ストームのサンダーを探しまくってるアングラーも沢山います。
(性能的にはラパラストームの復刻版の方がイイんですけどね・笑)
5. のんだくれ December 13, 2012 12:57
Lagoonist 28号さん
ホントに最近は殺人針ばっかりなので、今まで以上に気を付けないとエラい目に遭います。
というか爪を貫通してって、どんだけスゴい事故なんですか(汗)
6. のんだくれ December 13, 2012 12:59
チッチ号さん
ホントにいつもいつもありがとうございます。
至福の時を過ごさせていただいております。
確かに2フッカーサンダーは大きなフックを装着する時は助かるでしょうね。
しかしコイツもワゴンの住人だったんですね・・・ ストーム好きとしてはなんともフクザツな心境・・・
7. グッチョ December 19, 2012 23:39
最近、海外のオークションでStormを検索するとLittle Mac とかBig Macとかが出てくるんですけど、
その子孫やないんですか?
ルアー釣りを始めた頃に何故かLittle Macを買うてしまい野池でフルキャストしてヘラーマンのおさーんに怒鳴られてました。
8. のんだくれ December 21, 2012 13:23
グッチョさん
リトルマックビッグマックの時代にもサンダースティックはあったので、元々の流れは違うところから始まってると思いますが、ラパラストームになってから欧州マーケットというかパイクマーケットを意識したデカミノーのラインナップが一気に増殖してるので、今改めて見るとマックブラザーズに近くなってきてますね。
9. グッチョ December 29, 2012 01:05
そうなんですよ!うちの子供らメシ何にするって聞いたら。マックしか言わへんのんですわ。昔、Rick Clunnが琵琶湖で激ジャークで釣りまくったのを見てサンダースティックやと間違えて使うてましたわ。