レッドフィン Red Fin C09 / コットンコーデル Cotton Cordell

 

昔、仲間内でよくやってたのが “得意なルアー1個だけ縛り” の釣り大会。

 

その名前のまんま、ひとつのルアーしか使っちゃダメというレギュレーションでの大会です。

 

その時にのんだくれがよく使ってたのが、C09と呼ばれるレッドフィン。

 

これさえあればフローターの岸撃ちでは無敵とさえ言われたデッドリーウェポンです。

 

 

 

レッドフィンはビッグオー、スポットと共にコットンコーデルの屋台骨を支えてきた名実ともに ”ジ•オールタイムクラシック”。

 

3インチ半のトラウト向けから7インチのビッグゲームモデルまで多彩なサイズバリエーションに加え、シンキング、ジョイント、ラトリン、ディープダイバーの各ボディタイプを持ち、さらにはナチュラルプリントやGフィニッシュ、フォイライズドフィニッシュなどあらゆるカラーパターンを揃え、従兄弟にはリップリン一派も従えるなど、今もコーデルキングダムで一大派閥を形成しています。

 

そういえばカッ飛び仕様のロケットレッドフィンなんてモデルがリリースされたこともありましたね。

 

 

 

そんな中でのんだくれが溺愛するのがC09と呼ばれる5インチ、5/8oz(実測16.5g)のモデルです。

 

このC09モデルはデビュー当時、ソルトウォーターラインのひとつとして紹介されていましたが、その後のカタログではフレッシュウォーター組に移籍。

 

その後再びソルトウォーターモデルが追加されて塩水に返り咲いたという不思議な経歴の持ち主です。

 

そのあたりの経緯詳細を調べる術はありませんが、レッドフィンはどんな対象魚でもちゃんと結果が出せるルアーなので、そこにはアングラーからの声があったであろうという事は容易に想像できますね。

 

しかし極東日本ではこの実力がなかなか理解されないんです。

 

そのクラシックな出立ちゆえ、世代によってはルアーという認識すらしてもらえません😭

 

しかしこのC09のパフォーマンスは未だ衰えることがないどころか、ライバルがいない今だからこそ一軍ボックスにスタンバらせていないとヤバいルアーなのです。

 

 

 

レッドフィンがヤバいルアーと言われる理由はこのリップ。

 

ぼってりと分厚くて、デザイン性の欠片すら感じられない無粋なリップに見えますが、このリップが無ければレッドフィンとは呼べないほどのアイデンティティを放っています。

 

でもそのアイデンティティは見た目だけではないのです。

 

使った事がある人は分かると思いますが、レッドフィンはリトリーブを止めると、ボディを大きくローリングしながら水平姿勢のまま浮上してきます。

 

これは浮上時に背中に受けた水圧をうまく整流しきれないがゆえのユラユラ不安定アクションなんですが、ボディと一緒にこのリップも振られることによって、ローリングアクションを増幅する振り子の役割も果たしているのです。

 

 

 

いつだったかリップが折れたレッドフィンをフローティングジャークベイトに改造したことがありましたが、その浮上ローリングアクションはリップが有るのと無いのとでは大違いでした。

 

これはリップという低重心構造体があるからこそ生まれるローリングで、リップによるペンデュラム効果がなければ実現しない動きでもあるのです。

 

コーデルはこの動きを狙って出したのか、はたまた偶然の産物なのかは分かりませんが、水面を目指してユラユラ揺れるレッドフィンに魚が反応しやすいのは間違いない事実。

 

レッドフィンがヤバいルアーとされている理由のひとつはここにあるのです。

 

 

 

次にヤバいのは、ボディが生み出す水押し/ウォーターディスプレイスメントが他のミノーの比ではないこと。

 

水面で待機しているレッドフィンに小さく命令を出すだけで、サブサーフェスで大きく身をくねらせるのですが、その際に動かす水の量がスゴいのです。

 

レッドフィンはロングAやログなど、いわゆるミノー御三家として称される仲間がいますが、ロングAやログとの決定的な違いは、ファットクランク並のディスプレイスメントをほんの少しのロッドアクションで出せるところ。

 

御三家のルアーにはそれぞれに得意な分野があるのでどれが良い悪いではありませんが、いい意味でぼってりとした締まりのないボディは他のライバルでは出せないパワーを秘めているんです。

 

さらに面白いのは、このC09はファーストリトリーブでは軌道が左右にフラつく、いわゆる”千鳥エスケープアクション”をこなしてくれるところ。

 

ミノー/ジャークベイトとしてはもちろん、ダイビングペンシルとしても、V字の引き波を出すウェイクベイトとしても使えて、それぞれの要素が中途半端なルアーよりも強いんですから、そりゃ ”ルアー1個だけ縛り” に駆り出さないテはありませんよね😁

 

 

上が後期、下が前期

 

そんなレッドフィンC09ですが、御長寿ルアーだけに製造された年代によって微妙にボディが違い、それによって特性も変わってきます。

 

複数のパターンがあるので全部は書ききれませんが、ざっくりと分けると1990年代初めを境にして2種類のボディが存在します。

 

90年代初めまでの前期はボディの断面が四角に近いフラットサイド的なシェイプで、それ以降の後期ボディはより丸みを帯びたファットなボディになっています。

 

これにより、前期はフラットサイドによる水押しが強めで、対する後期はファットボディゆえの浮力の強さで浮上時のローリングアクションが大きいという違いが出てきます。

 

実際にはもっとマイナーチェンジがあるので更に細分化されますがざっくり言うとこんな感じ。

 

でもこれはコレクターの間でよく言われている “オリジナルモデル最強説” の類いではないので、躍起になって前期モデルを探す必要はありません。

 

現行モデルでも十分なパフォーマンスを発揮してくれるのでそこはお間違いなきやう。

 

とはいえルアーは魔物。 良い魚を一匹でも釣っちゃうと、違うモデルも欲しくなるんですよね。

 

そして、”あれヤベーよ” と友達に説明する言葉に自身のテンションも上がってしまって、持ってるのに更に買い込むというミイラ取りループが始まるのです😂😂😂

 

そうそう、ひとつ書き忘れてました。

 

レッドフィンのもう一つのアイデンティティでもある赤いヒレパターンですが、これにも製造時期による違いがあります。

 

これはモールドが変わる時期とはリンクしていないなどイレギュラー性もあるので、見分け方はまた別の機会にじっくりと。

 

 

 

レッドフィンは7インチのビッグゲーム用を除いて全てラウンドベンドフックが標準装備となっています。

 

ラウンドベンド以外のフックを装着した時の違和感はハンパないwので、フック交換の際には注意が必要。

 

VMC9651かイーグルクロー954あたりが重量的にもベストマッチなので参考まで。

 

 

 

レッドフィンはネームでも期待を裏切りません。

 

名前はブロック体、ブランド名は筆記体+レジスター®️マークを対にしたエンボスモールドという最上級仕様になっています。

 

プリントネームは使ってるうちに擦れて見えなくなる事があるだけに、コーデルのこのネームはうれしいですね。

 

これは現行モデルにも受け継がれてるんでしょうか。

 

 

 

のんだくれがまだハナタレだった頃、静岡県焼津港をホームにシーバスを狙う大学生アングラーと仲良く?していた事があります。

 

東海地方で流通していた FISH ON という雑誌の “売ります買います”コーナーに告知を出していた彼からフラポッパーを買った事がキッカケで時々電話で話す間柄でしたが、何度か話しているうちに彼がラパラシーバスダービー上位の常連であることを知ります。

 

それを聞いてランキングを見てみると、確かに彼の名前が。

 

しかもデカイのを釣ってる。何本も。

 

実はスゴい人だったんだ!と尊敬の眼差して見ていましたが、ある日彼が “半分ぐらいはレッドフィンで釣ったんだけどね” と衝撃の告白をしてきたのです。

 

それを聞いたのんだくれ少年は状況がよく掴めず、”ラパラシーバスダービーってラパラ以外のルアーで釣ってもオッケーなんだ!”という四次元的解釈でその場は終わりましたが、後でよくよく考えてみたら、それってズルじゃん!と。

 

今となっては彼が実際に入賞したのかどうかは分かりませんが、それ一件以来、のんだくれの記憶には “レッドフィンはチート行為に使われるほど釣れるルアー” というイメージで刷り込まれてしまい、プラシーボ効果もあってかたくさんのオサカナをキャッチする事ができました。

 

それが良い事なのかどうなのかは未だ厨二脳なのんだくれには分かりませんwが、レッドフィンが釣れるルアーであることだけは間違いないので、使ったことがない人はもちろんのこと、三軍ボックスに幽閉して忘れてた人も今シーズンはレッドフィンの多彩かつ高レベルなアクションを堪能してもらいたいなと。

 

コーデルをはじめとしたプラドコは、近年クラシックラインに新カラーを追加するなどリファインして再販する動きが活発化していて入手のチャンスでもあります。

 

さらに今までのコーデルでは見られなかったこんな上級なユーモアも楽しめるので、買い逃して後悔オバケを召喚してしまわぬようこの機会に是非。

 

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