アングラーの経験値をも見透かすウェイクベイト バルサウェイク1 Balsa Wake 1 / バグリーズベイトカンパニー Bagley’s Bait Co.

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こんなブログを書いててアレなんですが、のんだくれは使ったことのないルアーに関するインプレ的な記事やサイトを見ないことにしています。

なぜならルアーの動きの良し悪しは自分の感覚で判断したいので、人の印象に引っ張られたくないのです。

ルアーのインプレッションは電子機器などのそれと違って、その人のフィッシングスタイルや経験に大きく左右されるものなので、できる限り事前情報を入れたくないんです。

例え著名なプロが書いたインプレであろうと、書いてる本人の主観が入っている以上、この千一夜ブログも含めて ”いち個人の感想” でしかありません。

そんな考えを改めて認識させてくれたのが新生バグリーが市場投入したこのバルサウェイク1でした。

 

 

バルサウェイク1はバグリーがヤルモのサポートを受けて再デビューを果たした2年後に世に送り出された ”第二波チーム” の一員です。

キックオフのラインナップにはスーパーシャローモデルが入っていなかったので、その穴を埋めるべくリリースされました。

かつて旧バグリーが出していたバルジンBでイイ思いをした事のある身としては、新生バグリーがスーパーシャローモデルを出すとのニュースを聞いてテンション爆上げだったのを覚えています。

 

 

しかしそのテンションに水を差す人物が現れたのです。

それはのんだくれの悪友でした。

一足先にバルサウェイクを手にした奴はのんだくれにこう言い放ったのです。

”新しく出たバグリーのバルサウェイク、アレ全然ダメ。小さいし泳ぎはショボいし使えねー” と。

確かにB1サイズなので大きくはないけど、泳ぎがショボいってどーよ? しかもTWHの注文が届くのを待ってる身にショボいとは何事だ!と一蹴したものの、正直なところ、なんだーショボいのかー😭というキモチは隠せませんでした。

 

 

しかし、現物が届いて投げてみたら全然ショボくないのです。

マンズのワンマイナスに代表されるような、周りの水を大きく撹拌してラトルを鳴らしまくるようなブリブリ泳ぎではないものの、しっかり泳ぐし低速から高速までどんなスピードにも順応するバランスも持ち合わせていました。

全然ショボくねぇし。むしろイイぐらいなんだけど。と言うと、悪友曰く”パワーが足りん” と。

つまりこういう事でした。

奴は ”バルサ材のウェイクベイト” というだけでワンマイナス系の泳ぎを想像していたのです。

元より彼は強い水押しのクランクが好みなので、その名前から強い泳ぎをするもんだと勝手に思い込んでおり、バルサウェイクのナチュラル系スイミングがショボく思えただけだったのです。

そうです。 これがインプレッションの落とし穴なんです。

そしてこれは意図するしないに関係なくタックルを語るときに誰にも起こる事なのです。

こういう事があるからのんだくれはルアーを使う前にインプレッションを見ないようにしていたのです。

でももしTWHで注文する前に奴の話を聞いていたら、ポチらなかったかもしれません。

つまり人間の印象なんてその程度のもの。

ひとつでも良いインプレがあったら操作されちゃうんですから、困ったもんですよね。

 

 

ルアーの動きを司るリップは横から見ると大きく見えますが、正面から見るとこの通り控えめなサイズです。

しかしリトリーブ開始と同時にすぐにアクションが立ち上がり、スロー〜ミッドスピードでは少しだけウォブリングが入るローリングで自然な引き波を作り出します。

そしてスピードを上げていくにつれバルサ材の強みを活かした早いピッチのローリングがメインとなり、水面直下で暴れます。

ただしその状況になるまでにはシビアなアイチューンを求められるので、箱出しの状態のまま気軽に楽しみたいというアングラーにはちょっと面倒なクランクかもしれません。

 

 

そしてある程度投げ込んだところでのんだくれは気づきました。

あ、これノーマンのウェイクNの泳ぎじゃん、と。

引き始めは静かな泳ぎなのに、スピードが増すにつれ徐々に暴力的な本性を表すあたりがノーマンのウェイクNの泳ぎにそっくりなのです。

しかも、ウェイクNをバルサで作ったらこんな感じになるだろうという、非常に分かりやすい泳ぎ。

 

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ということは、このバルサウェイク1もめっちゃ釣れちゃうって事?と、まだ釣ってもいないのに、ひとりニヤついてしまうのんだくれなのでした😁

 

 

カラーリングはバグリー風ナチュラルプリントにラパラのテイストが入った独特なものに仕上がっています。

もしかしたらトゥルーライフパターンに馴染みのあるオールドバグリーファンには受け入れ難いプリントかもしれませんね。

このナチュラルプリントは ”第二波チーム” からラインナップに加わったので復活キックオフチームには入っていませんでしたが、もしかしたらそれは旧バグリーファンのアレルギー反応を避けるために意図的に初期ラインナップに含めなかったのかもしれません。

あのラパラでさえナチュラルカラーが登場したときにはブーイングが出たらしいので、その辺の消費者心理を押さえていたとしても何ら不思議はありませんから。

 

 

フックは前後ともブラックニッケルの#4サイズを装着しています。

デビュー当時のキットにもどのブランドかの説明はありませんでしたが、どことなくVMCブランドのニホヒがしますね😁

フックハンガーはラインアイも含めて一体ワイヤーのスルー構造を採用。

最初はファットラップのようなフレームを組み込んでいるのかと思いましたが、どうやら違うようです。

 

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セールスキットには、『HCM(Heat Compression Molding=熱圧縮成型)製法により、バルサの弱点である耐久性を上げつつ素材の特性を均一化した』とありましたが、一体何をどうして耐久性を上げているのか具体的な事は全く分からないので、知ってる人がいたら教えてください。

 

 

ネームはこの通り、腹にブランドロゴだけ。

のんだくれはこのルアーの性能に対する不満はありませんが、このネームプリントには大いに不満があります。

新生バグリーデビュー時のICASTショーで並べられていたルアーにネームがなかったのでスタッフに聞いたところ、 ”これはショー用のサンプルだからね” という返事。

その言葉に安心しきっていたのんだくれもアホでしたが、まさかここで裏切られるとは!

ダブルクオーテーションマーク付きのネームを返せ!と、今声を大にして言いたい!😭

 

 

”ウェイクベイト” という言葉からどういったルアーを想像するのかはその人次第ですが、このバルサウェイクやノーマンのウェイクNを見る限り、泳ぎが強いから釣れるという単純なものではないのは確か。

ラパラのオリジナルフローティングを水面でゆっくーり巻くだけでバカスカ釣れちゃうこともあるので、やはり状況次第ということなんでしょう。

ということは、最強のインプレをしてくれるのはやっぱりオサカナなんですよね。

ニンゲンの偏見と欲に擦られまくったインプレッションはこのブログも含めてアテにせず、心の目で見ろということなんでしょうね😂

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