DT14 Dives To 14 / ラパラ Rapala

 

アメリカの製品広告を見ていると ” The Name Said It All ” というワードが頻繁に登場します。

 

日本語では ”その名の通り” とか “名は体を表す” という意味。

 

製品の機能や性能をそのまま商品名にしてしまういわゆる直球ネーミングは、米国では王道のマーケティング手法でありメリケンマインドとの親和性も高いので、ダイレクトな名前が市場に溢れかえっているという状況で、フィッシングタックルの分野も例外ではありません。

 

ということで今日のゲストは、スペックをそのまま名前にしてしまったラパラの名シリーズからDT14にお越しいただきました。

 



 

 

DTシリーズに関してはもう説明の必要はありませんよね。

 

ダイブストゥ Dives To、つまりどれだけ潜るかをそのままルアーの名前にしてしまうことでシステム化されたクランクベイトであることを理解させるという直球コンセプトで大ヒットしたルアーです。

 

DTシリーズのラインナップや、開発にはデイヴィッドフリッツが… というあたりから説明を始めるとキリがないので今回は割愛しますが、結論から言ってしまうと、DTシリーズの中でもこのDT14は持ってないとヤバいぐらいの傑作です。

 

 

 

70ミリ、3/4ozの体躯を持つDT14は、DT5兄弟の次男坊として生まれました。

 

名前の通り、14フィート(4.2m)まで潜ることをウリにしたクランクで、ボートはもちろんオカッパリでも確実な釣果を叩き出してくれる頼もしい存在です。

 

 

 

僅かにくびれたウェストラインを持つバルサボディは、ラパラの金看板に恥じないレスポンス性能を誇り、デッドスローから超ファーストまでしっかりと泳ぐセッティングが施されています。

 

 

 

 

DT5兄弟の中で特に14を推している理由はこのリップの幅とリーチ。

 

ボトムに当たってもルアーが跳ねることなく、かつボディを倒さずに泳ぎ続けるアクション特性は、べったりと張り付くようにボトムをトレースするのにピッタリ。

 

いつだったかのポストでのんだくれはシャローでのザリガニ巻きが大好物と書きましたが、DT14のリップはシャローで土煙を巻き上げながらガリガリするのに最適なのです。

 

シャローのザリガニ巻きに適したクランクにはノーマンのDD22もありますが、DD22がアクション強めのノイズメーカーなのに対し、このDT14はタイトなアクションでラトルサウンドも抑え目に調律されているので、両者は深度設定こそ大きく違えど、ローテーションを組むとザリガニ巻きにも幅が出て楽しくなるんです。

 

 

DD22 Deep Diver 22 / ビルノーマン Bill Norman

 

 

リップ面が完全フラットなDD22と、やや凹面になっているDT14との違いを感じながら、自分がボトムを駆け抜けるザリガニになったつもりでリトリーブをするのはサイコーです😁

 

 

 

しかしリップだけがクランクベイトの泳ぎを作り出しているわけではありません。

 

ブレない安定の泳ぎを生み出す体幹ボディもDTシリーズのウリのひとつです。

 

ウェイトも兼ねた樹脂製のフレームをボディ下部に埋め込むことで低重心バランスを実現しつつ、バルサ素材の強度不足もカバーするという一石二鳥な製造手法はもはやラパラのお家芸と言っても過言ではありませんが、ファットラップの頃から改良を重ね続けているだけあって自然素材特有の個体差はほぼ感じられません。

 

出荷前のスイムタンク検品で厳しくB品をハネているのもあると思いますが、それ以前にB品が出にくいカタチというか、自然素材でも泳ぎが一定の範囲内に入るようにボディブランクの形状も計算することで泳ぎのバラツキを抑えているんでしょうね。

 

じゃなかったらほぼハンドメイドのバルサベイトでワールドワイドのオーダーに対応なんて出来るワケがないですもん。

 

バルサ素材で泳ぎのクオリティと、遠投に不可欠な安定した飛行姿勢の2点を実現してるだけでもすごいのに、さらに歩留まりまで突き詰められたら、そりゃ小資本のメーカーは太刀打ち出来ませんってば😭

 

 

 

そんなベストなセッティングが施されたDT14ですから、巻き初めから素早い立ち上がりとともにスルスルとボトムを目指してくれます。

 

潜ってやるぜ!的な熱血感あふれる目がラパラのヤル気を物語ってますね。

 

巻き抵抗は同レベルのダイバーと比較するとかなり軽いので長時間のクランキングでも疲れ知らず。

 

先述のDD22とローテーションで使うと、DT14のリトリーブ抵抗がさらに軽く感じられます。

 

ただ、その名前の通り14フィート潜ってるのかどうかについてはちょっと疑問符が付きますね。

 

DTシリーズはその潜行深度を長い時間キープできるのがウリらしいのですが、感覚的には30メートル超のフルキャスト&US16lbナイロンだと3.5m潜るかどうかぐらいじゃないかと。

 

まあシャローがメインステージなので潜行深度は気にしてませんけどね。

 

 

 

昨日にばかり目が行ってしまいますが、近年のラパラはカラーリングもなかなかのもの。

 

ラパラ伝統のフォイルフィニッシュから、画像のリアルなプリント柄までDTシリーズはカラーも豊富にラインナップしています。

 

その中でもこのミュール Mule (ラバ)と名付けられたクローカラーは、ボッティチェリの水彩画を彷彿とさせるタッチが特徴的な人気色。

 

おそらくラバの体毛に近い色調なのでこの名前にしたんだと思いますが、ひねくれ者ののんだくれはこのネーミングには裏があるとニラんでいます。

 

なぜならラバは南米においては荷物運搬に使われる重要な ”ツール” であることから ”麻薬の運び屋” という意味のスラングにもなっていて、ラパラはこのカラーにも運び屋のニュアンスを込めたんじゃないかと。

 

つまりこのカラー名には “バス” を運んでくる “ツール” という意味も含まれてると思うのです。

 

信じるか信じないかはあなた次第です😎

 

 

 

特徴的といえばラパラのナチュラルクロープリントは眼力という点においても特徴的です。

 

ファットラップの頃と比べてみると目の迫力も進化していることがわかりますね。

 

ファットラップ FR7 Fat Rap FR7 / ラパラ Rapala

 

ボディに描かれた甲殻はボッティチェリを思わせる宗教画的なタッチなのに、目だけは達磨大師や沖田艦長的な気迫を持っているという不思議なカラーリングですよね😁

 

 

 

フックはVMCブランドの#3サイズを採用。

 

形状的に#9649あたりかと思いましたが、#3というイレギュラーサイズであることとブラックニッケルフィニッシュであることからDTシリーズ専用に製作されたフックではないかと。

 

専用フックを採用する事の是非は置いといて、フック交換の際にはサイズに注意が必要ですね。

 

 

 

ネームはエンボスモールドとしてしっかりとリップに刻まれています。

 

ラパラのルアーはボディに生産国を記載しなくなって久しいのですが、どこの工場でつくられた的なネタはヲタ飲みの恰好の肴になるので、今からでも遅くないのでエストニアと入れて欲しいもんです😁

 

 

 

2011年にDTシリーズがデビューした時は否定的でこそなかったものの、 ”んーどうなんだろう?”的な一歩引いた見方が多かったのですが、多くのプロを絡めた強力なプロモーションとそれにともなう実績も手伝って、今やDTはラパラの重要な戦略商品に。

 

いつでもどこでも手に入る安心感がある反面、いつでも買えるなら今買わなくてもいいや、と購入優先度が下がりがちなルアーでもあるので、人によって大きな温度差が出るのもDTシリーズの特徴ですね。

 

でも一度使ってみればロングセラーの理由が見えてくるので、もしDT童貞のアングラーがいたら是非このDT14から筆おろしをしてもらいたいなと思うワケでございます。

 



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