ハイロー Hi-Lo / アブ Abu

ハイロー アブ

 

最近は全然行ってませんが、一時期は毎日エグリに走り回ってたのんだくれ。

店に出す時間を計算して、曜日によって巡回航路を変えたりしてそれはそれは仕事以上に熱心でした。

その分散財もするんですが、時にはこんな珍しいモノにも出会います。

それがこのハイロー。

アブが日本の会社にOEM発注してた、MADE IN JAPANモノです。

 



 

ハイロー アブ

 

これは某愛知県の某一宮市にある某タックルベリーwで発見。

でもその出され方に思わず笑っちゃいました。

このハイローが買い物カゴにテンコ盛り、しかも3個で4~500円!

どうやらもどこかの工場か倉庫にあったものが大量に持ち込まれたようなんですが、アンバサダーを憧れの的としてハナタレ時代を過ごしたのんだくれにとってアブだのハイローだのという単語は一種の呪文にしか聞こえませんから、その後の行動は言うまでもありません。

多分30個ぐらいはレジに持ってったんじゃないでしょうか。

全部同じカラーだっつーのに。

 

ハイロー アブ

 

しかしオサーン世代はどうしてこうもこの猿顔に弱いんでしょうか。

ダイワのコネリーに始まった壮大な刷り込み作戦の成果以外のナニモノでもありません。

でも見てるとなんかホッとするんですよね、このマヌケ顔に。

サル顔に癒されるオサーンなんて他の人が見たら間違いなくマヌケでキモいんでしょうけど。

 

ハイロー アブ
ハイロー アブ

 

このルアーの最大の特徴はこの可変リップ。

カチカチカチとやや固めのクリック操作で6段階に角度が変えられ、ひとつのルアーでトップからディープまで全てカバーできるという夢のようなルアーです。

まだ舶来ルアーがガキの手には届かない高嶺の花だった頃、釣具屋のガラスケース奥に鎮座するハイローを見て、いつかはクラウンならぬいつかはハイローと妄想を加速させていたものです。

これさえあればあの池のバスは俺のもの! 釣れない時の遠投大会やエロ本探しなんてもう無縁だ! などなど。

 

ハイロー アブ
画像参照:  ABU Napp och Nytt 1971

 

しかし現実とは残酷なものです。

お菓子やジュースを買うのを我慢して貯めたなけなしの小遣いを叩いて手にしたハイローは、その妄想をいとも簡単に打ち砕いてくれるのです。

なんと6段の可変リップのほとんどの設定がまともに泳がないんです。

いわゆるルアーっぽい泳ぎをするのは三段目と四段目のみで、それ以外はまっすぐ引かれてくるだけかフラフラと弱くロールするのみ。

今でこそノーアクションのI字系なんてのもありますが、当時のハナタレにそんな事が理解できるはずもなく、粉々に砕けた妄想の欠片と共に重いペダルを踏むしかなかったのです。

しかし、そんな辛い過去があるにも関わらず、猿顔を見ると反応してしまうという釣り人の哀しい性…

分かっていながらも思わず手が出てしまうというこの関係性は、単なるインプリンティングを超越して、もしかしたら薬物中毒に通ずるものがあるかもしれません。

 

ハイロー アブ

 

アブのカラーコードでは “M” となるこの色は、パーチ系の定番色。

バーを吹いた上からスケールパターンを乗せるというクラシックにして超定番なカラーです。

派手さもなく、極めてベーシックなパターンなのになぜか気になるカラーの一つです。

ちなみに見慣れた典型的なパーチカラーのコードは “L” となっています。

 

アブ ハイロー
アブハイロー

 

リグは前後ともサーフェスを採用。

ヘドンともアーボガストとも違う丁寧な作り込みが垣間見えます。

こういうのを見ると、ああやっぱり日本製ってスゲーんだなと感心させられますね。

 

ハイロー アブ

 

肝心のネームはハラに入ってます。

MADE IN OCCUPIED JAPAN の頃から続く日本の製造技術を誇っているような、そんなプライドすら感じるネームですね。

しかしこのハイロー、一体どういう経緯で日本で作られる事になり、更に一体どこの会社が作ってたんでしょうか。

モノの出どころが出どころだけに非常に気になります。

というのも、このハイローが大量に出ていたタックルベリーには、以前、これまた大量のダイワバルサミノーII(リップ未装着品・おそらく1000個以上)が出ていたので、もしかしたら近くにルアーを生産していた工場か、それに関係する会社などがあったのかもしれません。

今となっては調べようもありませんが、これらのルアーは国産ルアー製造の黎明期を支えた存在であることに間違いはないので、ルーツを辿ってみたいですね。

今はルアーの製造はほぼ全てと言ってもいいほど、中国にシフトしてしまいましたが、かつて日本は大量にルアーを製造/輸出していた国でした。

レーベルのパチでその名を馳せた(のか?・笑)あの FISH HAWK LURES も全て日本製でしたからね。

まあほとんどがパチモンで、作りのショボさは言うまでもありませんが、そんなベースメントがあって今の日本のルアー製造技術があるのかと思うと、この先の中国のルアー製造は一体どこへ行っちゃうんでしょうか。

我々ルアヲタにとっては興味深くもあり、怖くもあり…ってトコですね。

 



 

コメント

 

1. こんどー December 01, 2009 14:41
自分では投げたことも持っていたこともありませんが、開高御大がヘドンのタドポールとならんで良く投げていたイメージがありますですねぇ

 

3. のんだくれ December 01, 2009 16:49
こんどーさん
そうそう、開高健的イメージもありますね。
ハイローはサイズバリエがありますから結構面白いですよ。

 

5. 岩谷薫 December 01, 2009 17:58
オッサンにはたまらんルアーですね!子供の頃のルアー本には、必ずっていいほど、ハイローが自慢気に紹介してありましたよね。
ガキのわたすも、ワクワクしながら妄想をふくらましたものです。笑。
以前、のんだくれさんの過去記事のハイローのリップの連続写真を発見し、密かに萌えてますた。
アレが一番見たかった。笑。
結局、手に入れてませんが永遠に妄想のルアーでいいかなと…。同色30個も買うって…すごい。

 

6. なっかん December 01, 2009 20:29
こいつ、シンキングもありますよね。
シンキングに可変リップの必要性があるのか気になります。
しかし同色30個て・・・と、思いましたが
それをするのが、のんだくれさんなんですね

 

8. 水澄まし December 01, 2009 21:53
今晩は!
小さい物・それより少し大きい物・ジョイントの最近物を持ってますが、投げた事は無いんです。
持ってるだけで癒されるルアですわ(笑
それにしても日本は凄い。

 

9. 5個セット December 01, 2009 22:44
こんばんはです。
こちらでは中古屋さんで年に一回か二回見かける程度ですかねえ。
もちろん値段関係なしに買ってしまいますけど、完全にコレクトの
対象としてですね。
モンゴル釣行記、河面でテールウォークするタイメン、今も憧れですわ。
アブの中ではトビーと並んで名作だと思います。

 

10. あざらしみうら December 01, 2009 22:49
子供の頃、すげー画期的なルアーだと思っていました。
大人になってから偶然にも再度入手したのですが、リップカチカチやってるだけで酒が飲めます(^^;)
…そういえば使った事無いです

 

11. けっとばし December 02, 2009 00:29
ハイロー、いいですね。
子供の頃には「ヘドンよりも格上の高級品」っていうイメージがありました。
ところで、メイドインジャパンっていつ頃のものなのでしょうか?
手元のものはスェーデン パテントのネームがあります。ところで、このバージョンはどんなパッケージだったのでしょうか?ちょっと気になります。

 

12. J December 02, 2009 07:57
見覚えのあるルワーです(笑)
あのお店は閉店して1年くらいになるんじゃないですかね?
例のバルサミノーをはじめ、同一品の大量入荷が多い店だった気がします。
今は某釣遊と某石黒を漁場にしておりますが、西尾張地域にもまた黄色のお店が復活して欲しいですわ。
…ってルワーの話ほとんどしてない(笑)

 

13. セラフ December 02, 2009 08:40
あの可変リップのカチカチの感触は萌えポイントです(笑)。
ボックス底から出した時には必ずカチカチやってますわ~。
全く釣りには持参してないんですけど、可変部分だけは使用頻度めっちゃ高いです。

 

14. のんだくれ December 02, 2009 11:15
岩谷さん
あの記事も見てましたか。 お恥ずかしい。(汗)
ルアーを大量に買うのは、周りに配る為もあるんですよ。
こんなん見つけた!って。(笑)
これも配っちゃったので今手元に残ってるのはほんの数個だけになっちゃいました。
今から考えたらもっと買っときゃよかったなと。  ←もうエエっちゅうねん!

 

15. のんだくれ December 02, 2009 11:17
なっかん
コイツはリップを変えて使うものなので、浮いても沈んでもどっちでもエエんですよ。
そもそも誰も真剣に使ってない。(爆)

 



 

17. のんだくれ December 02, 2009 11:19
水澄ましさん
やっぱり使った事ないんだー。(笑)
でもジョイントはあんまり見ないのでレアじゃないですかね?

 

18. のんだくれ December 02, 2009 11:21
5個セットさん
やっぱりみんなそのイメージになりますよね。
それほど強力なインパクトだったって事ですね。
もしかしたら一番有名だけど一番使われてないルアーかもしれませんね。(笑)

 

19. のんだくれ December 02, 2009 11:23
あざらしさん
ガキの頃はあまりにも高価で手が出ませんでしたからね。
で、大人になったらなったで今度は他に目が行っちゃった。
気づいたらもう店にはなかったっていうパターンですね。(笑)

 

20. のんだくれ December 02, 2009 11:26
けっとばしさん
ずいぶん前の記事でそのスウェーデン物をアップしましたが、OEMで外に投げちゃう前は全部国内生産してましたね。
日本生産が具体的にいつ頃なのかは分かりませんが察するに80年代の初めぐらいでしょうか?

 

21. のんだくれ December 02, 2009 11:29
Jさん
やっぱ見た事ありますか。(笑)
でもそんなに前にあの店が消滅してたとは!
最近は月に1,2回行くか行かないかのレベルなので、前みたいにエグリ最中に
出くわすこともないっすね。(笑)

 

22. のんだくれ December 02, 2009 11:31
セラフさん
カチッとしっかりはまるあの感触はハイローならではですよね。
メガバスから出た新作ポッパーもこんなカチカチと小気味よくキマるんですかね?

 

23. かうたん December 02, 2009 12:03
同じく毎日中古屋行ってたあの頃が懐かしひ…
前半読んでてっきり最近復刻してたアブガルシアのロゴ入りの奴かと思ってました。
そう言えばこのネーム、一度見た事有りましたがのんだくれさんの購入単価の倍してましたので男らしくスルーです。
…それ以来なんですが…(男泣)

 

24. コカスキ December 02, 2009 17:00
あるダムの減水時、棚田跡の石垣にささってました。
うぇー使う人おるんやと思いました。
それ以来うちにいてますが、
自分は使ってません。

 

25. 彫刻か December 02, 2009 17:10
ハイロー、これいいですね。
JAPANもあったんですね~
当時購入したSWEDENものをキャストしたら
いそいそと沈んで行くじゃありませんか、バックラッシュでもしようものなら大変なことになります。
当時おぼえたてのオーバヘッドキャストやサミングやらで忙しく、ルアーまで構っていられません。
したがってBOXでお待ちいただいたらそのままになってしまいました。今でもピッカピカです。

 

26. BAZZ December 02, 2009 17:40
もらい物なんですが、僕もこれと同じ物とジョイントタイプの物を所有してるんです。
両方ともシンキングです。
で実はジョイントタイプの物は、ひそかに実釣用のタックルボックスに常備してまして、なんとか釣ったろう!と努力はしてるんですが…
昔からしたら考えられないサイズのビッグトップウォータープラグやビッグスイムベイトが普通に使われてる今日、ハイローで釣れないワケないだろうと。
で、もしも釣れちゃったりなんかしたら、釣り場の中心で、オーパ!と叫んでみたいワケなんです。
(←釣り場の中心てどこだよいったい)

 

27. Cran-King December 02, 2009 23:52
可変リップってメガバスのX-PODみたいですね。
ルアー自体見た事はあったんですが、まさか可変するとは・・・

 

28. それがし December 03, 2009 09:33
お久しぶりです。
ハイローは一つだけBOXに鎮座しています。
レッドヘッドですが。
ハイロー=RH と なぜか刷り込みされてます(笑)

 

29. のんだくれ December 03, 2009 18:20
かうたん
あのロゴ入りのヤツって最近復刻したヤツなんですね。
中古屋でたまーにまっさらのを見かけるので気になってました。

 

30. のんだくれ December 03, 2009 18:21
コカスキさん
さすがにコイツを使ってる人は見た事ないですねー。
でも復刻までするんだったらそれなりに使う人はいるって事ですか…
釣果を聞いてみたいですね。

 

31. のんだくれ December 03, 2009 18:22
彫刻かさん
ルアーまで構ってられないってので思わず笑っちゃいました。(笑)
当時は沈むルアー=ロストのリスク ってイメージでしたもんね。

 

32. のんだくれ December 03, 2009 18:24
BAZZさん
そりゃこれで釣ったら叫びたくもなりますよね。(笑)
まちがいなく白い目で見られるでしょうけど。

 

33. のんだくれ December 03, 2009 18:25
それがしさん
おひさです!  お元気でしたか。(笑)
確かにレッドヘッドのイメージはありますね。
刷り込みってコワい。

 

34. のんだくれ December 03, 2009 18:30
Cran-Kingさん
コメントありがとうございます。
メガバス側から入るか、アブ側から入るかで意見が大きく分かれそうですね。(笑)
流通してる数はまちがいなくメガバスよりも少ないですから、ある意味超レアです。(爆)

 

35. さんちん December 04, 2009 14:13
以前から拝見させていただいてたんですが、
初めてコメントさせていただきます。
ハイローの記事を見て懐かしくなっちゃいました。
ルアー釣りを始めた頃は、ABUのルアーばっかり買ってました。
もう30年ぐらい前の話なんで、当時のハイローは
まだMADE IN SWEDENだったと思います。
買った当初は一生懸命使ってたんですが、
全然釣れずお蔵入り^^;
おかげで7個のハイローが新品に近い状態で残ってます。
しかしMADE IN JAPANになってたのは知りませんでした。
ビックリです(@@