全く日本人ウケしないタイプだけど実は出来る英国紳士 ヒッチャー Hitcher / フォックスレイジ Fox Rage

ジャークベイトフォックスレイジ Fox Rageリップレス

日本に紹介されていない海外のルアーが沢山あるのは皆さんご存知の通りですね。

日本に販売を請け負ってくれる代理店がないとか、そのルアーが対象とするオサカナが日本に棲んでいないとか、コスト面で折り合わないなど理由は様々ですが、その中には【アクションが日本人好みでない】というものも数多く存在します。

今日紹介するヒッチャーはまさにそんなルアーの筆頭でしょう。

これは以前紹介したファットウィリーの生みの親、フォックスレイジが発射しているシンキングのリップレスジャークベイトです。

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バスよりもパイクやパーチ狙いに設計されているものですが、アメリカ流にサスペンディングトゥイッチングベイトと説明した方が分かり易いかもしれませんね。

コイツのいいところは、80ミリ、21gという手頃なサイズ感です。

通常パイク狙いのベイトはレギュラーサイズでも15cmぐらいあるようなデカいものが多いのですが、パーチなどそれほど大きくならないフィッシュイーターに対しても投入できるようにダウンサイジングされています。

もちろんパイクフリークのためにコイツよりもデカい兄貴も用意されておりますが、のんだくれはこのサイズを見るなり兄貴の方をスルーしてこのサイズに即ほーりんらぶ。

ソッコーで身請けしたという次第でございます。

シンキングのリップレストゥイッチベイトは日本ではソルトぐらいしか広く認知されておりませんが、実はバスにもすこぶる効くルアーです。

のんだくれも数年前まではどーよ? な感じであまり実戦投入しておりませんでしたが、ミローダインXLの実力を目の当たりにしてからは出撃頻度が急増。

常に高プライオリティをキープしております。

このブランドは日本のルアーを追っかけてるだけあって、かなり日本人好みなデザインをやらかしてくれてます。

ベイトフィッシュライクなボディシェイプに、リアルに走り過ぎない程良い味付けのフィニッシュなど、ルアヲタならずとも思わず目が止まってしまうルックスでアングラーを惑わせます。

パッケージに【怒るフォックス】というワケ分からん日本語表記をするだけのことはありますね、さすがフォックスレイジ(笑)

欧州で出回っているリップレスジャークベイトに共通する特徴は、ラトルボールが縦に移動するように部屋が仕切られている事です。

これはウェイトが上に行くことで意図的に重心を崩してボディを倒し、ターンしやすくするためのもので、日本のルアーにはあまり見られない構造ですが、ストライクプロのバスタージャークや、ボーマーが北米&欧州市場で展開しているハーキージャーキーもこれと同じ構造になってます。

と、ここまで書くと、このルアーが右に左にハデなダートを見せてくれるように思えますが、実はコイツ、我々が想像しているほど大きなダートアクションではありません。

これは例のミローダインXLも同様で、トゥイッチすればそれなりに左右に泳ぎますが、そのダート幅はそれほど大きくありません。

最初のんだくれがそうだったように、多分日本のアングラーがコイツを投げたら、ほとんどの人が動かないルアーという印象を持つでしょう。

しかしそれがオサカナには効くのか、結構釣れるちゃうんです。

2~3回ロッドをアオって大人しめにひらひらダンスさせた後、少しフォールさせて次のアクションでコン!という具合。

ニンゲンにはあまり効かないけど、オサカナには効くというルアーの典型ですね。

フロントフックのみワンサイズアップした赤針を採用しています。

正直のんだくれは赤針信者ではないので、イマイチしっくりこないんですが、ちょうど今インテックス大阪で開催されているフィッシングショーで、ヴァンフックがホワイトトレブル、つまり白針を発表しました。

白針についてここでは説明しませんが、これは赤針に反応しなかったのんだくれでもビビっときちゃいましたねー。

ネームはこの通り、背中に入っておりますが、このダサダサな字体は減点対象ですね。

なんつーか、80年代のサーフグッズとかに使われた字体っぽくてちっともワクワクしないんですよね。

ベルクロで閉じるナイロンの財布とかにこんなフォントが踊ってましたよね?

のんだくれは高校生の時、T&C Town and Country のやつを愛用してましたが、クリームソーダの長財布を使ってたマサルとお互いのサイフを貶しあってました。

まあそんな事はどーでもいいんですが笑

しかしヒッチャーというネーミングは我々ニポーン人のココロには響きませんよね。 監視官という意味なんですが、一体何を監視するのか笑

・・・まあフォックスレイジも極東のいちルアヲタにそんなこと言われたくはないでしょうが。

過去にヴァガボンドがグライドハスラーを出すなど、いくつかの国産メーカー/ブランドがバス用のサスペンディングトゥイッチベイトの発売に踏み切りましたが、その後、表舞台でその名を聞く事はなかった事からもお分かりの通り、静かに去ってゆきました。

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リップレスのトゥイッチベイトは、ソフトベイトのリザード、チューブ、ダブルアームバズベイトと並んで、日本では売れない鬼門ルアーになっているので、仕方ないのかもしれません。

よく釣れるのに売れないというのは、もう根本的に日本人の感性には合わないんでしょうね。

まあアメリカ人がI字系ルアーや、日本初の大型羽根モノトップウォーターに馴染みにくいのと同じですね。

それを思うと、あの時代にバスクルーダーを発売したリョービの英断ってつくづく偉大だなーと。

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