ジッタースティック / フレッドアーボガスト

 

前の記事で派生モデルの話が出たので、今日の千一夜は派生モデルの名品、ジッタースティックをピックアップしてみましょう。

元々は派生モデルとしての生い立ちだったにも関わらず、オリジナルとは違う別のアイデンティティを見事に確立したという意味では非常に稀有なルアーです。

 

 

ご存知の通り、このルアーは水面ノイジーの名品・ジッターバグの親戚です。

おそらくはオリジナルジッターバグが持つパドリングサウンドを更にウルサく出来ないか… というところが開発のキッカケだったのではないかと思いますが、このジッタースティックの場合は、派生モデルと呼ぶのが申し訳なく思えるほど良く出来たルアーです。

 

 

コイツの特徴は、スティックという名に恥じぬロングボディです。

ジッターバグにプロップチューンを施した事がある人は分かると思いますが、寸詰まりのオリジナルボディにペラを付けてもフロントカップが水流を乱してしまうのでペラが良く回らないんですよね。

プロップを回転させようとすると今度はカップのパドリングサウンドが死んでしまうし。

そこでアーボガストはボディを長くして、出来る限り水流の影響を受けない形状にしました。

これによりペラが良く回るようになっただけでなく、スムーズなドッグウォークも可能なカラダに。

単にペラ付けておしまいになりがちな派生モデルですが、専用のカラダを奢ってもらったことにより全く別モノとして生命を吹き込まれたというワケです。

 

 

金看板を背負ったペラにはワッシャー状のボスが組み込まれています。

これは単純にペラの回転をスムーズにするためだと思ってたんですが、実際に泳がせてみると理由はそれだけではない事が分かります。

ペラとボスは溶接されておらず常にフリーの状態なので、リトリーブ時にペラが発するシャワシャワサウンドがより響くというか高音になるんです。

30年以上も前に、こういう細かいところまで配慮して作り込まれてたんだなーと思うと、なんだか無性に愛おしくなりますね。

 

 

フロントカップはオリジナルジッターバグの流用なので、刻印はもちろんネジ留めの位置もジッターバグのままです。

画像では分かりにくいんですが、動き出しを良くするために僅かにオフセットして取り付けれられてるトコロも一緒。

コイツは80年代に買ったモノなので、アーボガストルアーお約束の粉吹きも見られるし、例の悪臭も発散してます。

そんなスティンキーなヤツなのに、オハイオ州アクロンの刻印を見ると、ホッとするのは何故なんでしょうね。(笑)

ジッタースティックを持ってない、もしくは使った事がない人に言わせると、カップだのペラだの装飾品が付いてるのにビシバシ首振りをキメてくれるのが信じられないようです。

でもコイツの首振りは特筆に値します。

 

 

ザラスプークのような一般的なペンシルベイトの首振りと違い、カップがしっかりと水を掴むので一回一回の撹拌力というか水押しがスゴいんです。

80ミリそこそこのボディなのに、ここまで力強い首振りができるルアーは珍しいのではないかと。

丁度金属パーツがカウンターウェイト的な役割を果たしてるのはないかと思いますが、こんなシビれる性能を事もなげに積んでしまうアーボガストってやっぱスゲーですよね。

 

 

ちなみにコイツは3/8ozの弟の方。

一応5/8ozサイズの兄貴もいるんですが、小振りなくせにアピールが強いところや、使い勝手、アクションの秀逸さではコイツがベストサイズです…。

ただ単にコイツで沢山釣ってるというだけの思い込みなんですけどね。

 

 

カップの裏側までちゃんと塗装がされてないのはご愛嬌。

ジッターバグも含めてこの手のカップを装着しているルアーは、自分好みのサウンドを求めてカップの開き具合を変えたりしてるうちに、デフォルトの角度が分からなくなるのが難点ですね。

とはいえ、それを知ったところで元に戻したりはしませんが。

 


 

ボディは前後のパーツを接合するタイプの、いわゆる首割れです。

この時期はまだ接合技術がイマイチだったのか、接合部が波打ってて、しかもバリを削った痕が思いっきり残ってます。

こういうトコロをナデナデしながら薄気味悪くニヤニヤ出来るようになったらヲタ検定合格間違いナシです。

 


 

フックはマスタッド系の防錆バージョンを搭載。

まさかソルト用だったりして。

でもボディサイズに比べてやや小さいような気がしますね。

この時期のジッタースティックをいくつか持ってますが、フックはシルバーニッケルだったりブロンズだったりと仕様が複数存在しますが、アーボガスト的にどういう判断でフックを変えてたんでしょうか。

 

 

ネームプリントはお約束の背中にステンシルで一吹き。

この僅かにセピア化したホワイトに赤のボヤケ具合が何とも言えませんね。

のんだくれは昔の雑誌に感化されたので、昔ながらの呼び名、ジッタースティックですが、ダイワやメガバスが手掛けたヤツはイマドキ風のジタスティックになってるんですかね?

 

 

しかし残念なのは、この3/8オンスモデルが絶版で手に入らない事。 注)その後再販されましたがすぐに見なくなってしまいました。

ヘンテコなクランクベイトなんかよりもよっぽど釣れるのに、なんでコイツを絶版にしちゃったんですかね、プラドコは。

しかも近年ダイワやメガバスからリリースされた兄貴も初回ロットだけのリリースなのか、なかなかお目にかかる事ができません。

春から晩秋、どピーカンから漆黒の闇、ピンスポからオープンウォーターまであらゆるシチュエーションで有効なベイトなので、もっともっと安定供給されるとイイですよね。

 

 

コメント
*2011年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています

1. としくん April 29, 2011 12:04
これ、30年位前に一度使ったきり、ず~っと放置してました!
ジタは、風の無い日に棒引きで使う物だと決め付けておりましたので、規則正しいポコポコ音のしないこいつは、邪道だと… (ダルトンのアレも含めて)
ペラ周辺のリグも、のんだくれさんに言われるまで気付きませんでしたよ(汗)
最近のは、カップワッシャー仕立てですね。

 

2. からし April 29, 2011 15:42
やっぱり、カップの刻印は前の方がカッコイイですね
現行になってから買わなくなっちゃいました。
コレのオリジナルサイズはナマズキラーNo2です。

 

3. T19 April 29, 2011 21:32
私もオリジナルのジッター棒を探してます。
ダイワやメガバスが売り出してきたヤツは、アメルアなのに2000円近くするので、なかなか手が出ません(苦笑)。
移動距離も小さく、水面から飛び出さないコイツの首振りは、結構感動的ですよね♪

 

4. 汁男優 April 29, 2011 23:00
5最近 古いアーボガストがマイブームなもんで ボス付きのコイツ 探してるんですよ…デカイ方。
ダイワとか メガとかあの下世話な塗装と値段が どうも……チンコも同時に萎えるんですヨネ。
基本アメルアですから あんなに 盛られても………ねぇ
塗装と匂いは あの頃のままでいいッス。
(笑)

 

5. BAZZ April 29, 2011 23:36
いやドーモです。
2種類のジッタースティックって単に大きいヤツ、小さいヤツって線引きだったんですね。
昔から自分的には、大きさはたいして違わないのに、なんで一方はスリムで、もう一方はグラマラスのジッタースティックが有るのよ…?、と勝手に悩んでたんですが、やっと謎が解けました。
しかし、さすがメリケン様、僕の想像の遥か斜め上行って…、と言うか、単に自分が情弱なだけでちた(汗)

 

6. ノンらとる April 29, 2011 23:57
それまで、とがったのが『ペンシル』だと思ってたもんだから、この幅広いカップで何でああもスムーズに泳ぐんだ!?とやたら感心しましたね~
(^_^;)

 

7. のんくん April 30, 2011 09:13
最近のジッターはメイドインチャイナと書いていました。
いつ頃からなんでしょうかね
色も引きますね  残念

 

8. とびっく April 30, 2011 10:43
5こんちは(・∀・)ノ  初めて見た時は「なんかカッコいいぞ」と思いましたが…釣ったことないです(笑)
ダイワのは見たことありますけどオーソドックスなカラーをもう少し出して欲しかったなぁ。

 

9. のんだくれ April 30, 2011 11:04
としくん
ダルトンのアレ(笑)
現行?モデルのカップワッシャーはちょっと残念ですよね。
実際に使い比べてみると音が目に見えて変わるだけに何とかならんもんかと思っちゃいます。

 

10. のんだくれ April 30, 2011 11:06
からしさん
現行モデルを持ってないのでカップがどんなんになってるのかわかりませんが、慣れ親しんだこのカップじゃなくなるのはチト寂しいですね。
あ! もしかして現行のカップはウッドジッターのヤツですかね?

 

11. のんだくれ April 30, 2011 11:07
T19さん
そう。 感動的なんですよ。
なんというか、コレがこんなに首振るのぉ?ってカンジですよね。

 

12. のんだくれ April 30, 2011 11:09
汁男さん
メガのヤツはペラも違うんでしたっけ?
個人的にちょっと使ってみたいなーとは思ってるんですが、ドコにも売ってない。(汗)
アレは限定品なんですかね?

 

13. のんだくれ April 30, 2011 11:13
BAZZさん
サイズが違うだけでルアーとしては全くベツモノなので、はっきりと3/8オンス派と5/8オンス派が分かれる面白いルアーでもありますね。
実釣では間違いなく3/8ですが、ルックスでは圧倒的に5/8です。

 

14. のんだくれ April 30, 2011 11:14
ノンらとるさん
尖ったのがペンシル…  確かに昔はそんなイメージでしたね。(笑)

 

15. のんだくれ April 30, 2011 11:21
のんくん
中国産… 生産側にしてみるとムズカしいところですよねー。
NIBでも扱ってるカニルアーのオーナーが言ってましたが、同じ仕様で米国内生産すると販売価格が40%アップの1個15ドル越えになっちゃうそうです。
ホントはメイドインUSAって謳いたいんだけどね… と漏らしてました。
今後はもっと中米モノやバングラデシュやベトナム製なんかが出てくるんでしょうね。

 

16. のんだくれ April 30, 2011 11:23
とびっくさん
ダイワのカラーはオールド好きにはちょっと萎えちゃいますよね。
でもモノが供給されるだけでもありがたい事なので、不人気カラーがワゴンに出たらごっそり買い込んで、釣れ釣れのソリッドブラックに塗り替えましょう!(笑)
とゆーかワゴンにすら並んでないんですが… (泣)

 

17. カーピヒロシマ April 30, 2011 22:34
キングでしょ?
カッコエエし奥深いし…
などと語ってみましたが…
いつも、ズーナマ(涙)

 

18. のんだくれ May 01, 2011 10:22
カーピさん(笑)
かなり飲んでるでしょ(笑)

 

19. かうたん May 01, 2011 23:42
この記事読んでコメントする前に久しぶりに投げて来ました(笑)
最近後期のジッタースティックすら入手し辛くなり、大事に使わにゃならん程で。
昼間に動き見るの久しぶりやったんですが暴れ方が尋常じゃ無いっすね。
夜中に良くあれほど軸がブレるルアーにバイト出来るなと感心した次第です(笑)

 

20. のんだくれ May 02, 2011 12:28
かうたん
そう言われてみれば、確かにナイトゲームでコイツにバイトするのは結構難しいかも。
オサカナの視点になってみないと分かんないポイントですね。