アームズミノーSP Arms Minnow SP / ヨーヅリ Yo-Zuri

昔使っていたころは特に気にならなかったけど、時が経って改めて使ってみて見直すルアーってありますよね。

今日紹介するアームズミノーは、のんだくれにとっての見直し系。

ヨーヅリが90年代バスフィッシングブームに放った秀作です。



アームズミノーSPとは

アームズミノーSPは1997年?に発表されたアームズシリーズの一員です。

クランク、ポッパー、ペンシル、スイッシャーなどで構成されたアームズシリーズは価格を抑えたエントリーモデルでありながらもヨーヅリの技術を惜しげもなく盛り込んだ、90年代を代表する商品と言ってもいいでしょう。

メンバーの一人、アームズバイブがラトリンバイブの源氏名で米国ブレイクを果たし、今なお現役で販売されていることからもシリーズのクオリティの高さが窺い知れます。

アームズミノーSPのサイズ・重さ

アームズミノーSPは全長90ミリ、重さ7.5gのミノーです。

5インチ3フッカーのミノーが標準となっている今では、”小型ミノー” という表現になってしまいますが、このルアーが発売された90年代はバスのアベレージサイズもアングラーのサイズ感覚も小さかったので、これが釣れごろサイズでした。

もちろん野池などでのオカッパリ使用を前提としていたのもありますが。

ラッキークラフトのビーフリーズなどサスペンドミノーがトレンドだったこともあり、このルアーも名前にSPと入れるなどトレンドを追っかけていたのが分かりますね。

アームズミノーのバリエーション

アームズミノーにはマイクロと名付けられた55ミリのミニサイズもラインナップしていました。

しかしマイクロはミノーというよりもシャッド寄りのフォルムで、ティムコのマイティペッパーを意識しているかのような立ち位置だったので、このモデルのサイズバリエーションという感じではありませんでしたね。

その代わりトラウト系アングラーからは熱い支持を得ていましたが。

アームズミノーの特徴

アームズミノーの最大の特徴はダブルの重心移動システムを搭載していること。

今でこそ普通の重心移動ですが、当時この価格帯のミノーに重心移動が搭載されているのは珍しかった上に、前後で2つの重心移動を搭載したものは唯一でした。

その甲斐あって7.5gという軽量ボディでありながらベイトキャスティングでもストレスなく飛び、低価格帯でもガチで取り組むヨーヅリの本気度が伺えました。

又、ボディ幅に対して体高がある縦扁平フォルムなところもアームズミノーの特徴。

タダ巻きでもしっかり泳いで強く水を動かすあたりにエントリーモデルとしてのコンセプトが見え隠れしてますね。

そんな死角のない動きを演出しているのは、一般的なミノーよりも細く、そしてスラントしたリップ。

ヨーヅリは昔から世界で通用するミノーを作り続けているブランドなのでリップの角度ひとつとっても相当なノウハウが詰め込まれているんだろうなと。

でも30代後半から老眼の症状が出てたのんだくれとしては、大きめのラインアイがついているところが何よりも嬉しかったりしますが😂

アームズミノーのアクション

アームズミノーのアクションを一言で表すと、”突出したところはないけれど、どんな動きもそつなくこなす万能役者” といったところでしょうか。

近年ミノータイプのルアーはトリッキーにダートしてナンボ的な考え方が市場を支配していますが、アームズミノーはジャークもトゥイッチもタダ巻きも無難にこなすミノーに仕上がっています。

逆の言い方をすれば、どの動きも平均点で特徴が無いミノーという事になってしまいますが、エントリーモデルであることを考えたらそれはむしろ高ポイントなのではないかと。

だって今日初めてロッドを持ったアングラーは、ダート幅が大きいとかポーズの姿勢がイイとかマニアックな事言わないですもんw

サスペンドと謳いながらも浮力設定はスローフローティングに設定されているところも、使いやすさを追求した結果でしょうね。

そしてファーストリトリーブへの追従安定性も注目ポイント。

ゆえに流心で果敢にベイトを追うリバーバスを狙う際にも使えちゃうという多才ぶりです。

アームズミノーの使い方

そんなマルチな才能を持つミノーなので、使い方はアングラーの好みでなんでもござれ。

基本的にゆっくり巻くだけでオサカナを誘ってくれます。

あらゆる演出ができる中で、のんだくれがよくやってたのは重心移動ウェイトの欠点を生かした水面使い。

このアームズミノーに限らず重心移動搭載のルアーは、キャスト時にウェイトがテール側に移動しているので着水後は画像のように立ち浮き姿勢になります。

一般的にこの姿勢は動き出しに影響するのであまり好まれていませんが、この状態でしばらくポーズしておいて、チャチャッと細かくトゥイッチを入れ、その後ジワーッと浮かせる水面使いで楽しい思いをさせてくれました。

特にアームズミノーのウェイトはいい意味でウェイトが定位置から外れやすいので、トリッキーな動きが出しやすく、静と動でメリハリをつけた誘い方との相性がイイのです。

これはレーベルのジャンピンミノー小でよく使う動かし方ですが、アームズミノーでやると一味違ったアプローチができるので重宝しています。

アームズミノーのフック

そんなアームズミノーに装備されているのはファインワイヤーの#6フック。

割とシビアな浮力セッティングになっているので、フック交換の際にはフックのウェイトに注意したいところです。

でもこのルアーのポテンシャルを思うと、フックやリングをあれこれ試してみて好みの浮力セッティングを見つけて欲しいところです。

ジャーク後にピタッと止まったらジワリと沈み始める超スローシンキングチューンなんかは、いろいろ使い所があると思うんだけどなぁ

カラーリングはペイントではなく”プリント”

そんなアームズミノーのフィニッシュにもヨーヅリの技術がふんだんに使われています。

ベイトフィッシュちっくな造形はもちろんですが、塗装の手法にもご注目。

背中のブラウンは小さなドットが見えることから、エアブラシによる塗装ではなく印刷であることがわかります。

エアブラシ塗装との具体的なコスト差はわかりませんが、おそらくこれはエントリーモデルゆえの低価格を追求した結果なんだろうなと。

でも廉価版だからといってネームプリントは省略しないで欲しかった!

この頃のヨーヅリはアームズシリーズに限らずネームを軽視する傾向があったのでちょっと残念。

アームズミノーの入手

残念ながら既に生産が終わっているシリーズなので入手するには中古市場を漁るしかありませんが、当時出回ったタマが多いのか、入手は比較的イージーです。

幸か不幸かネームがないので出処不明ミノーとして投げ売りされてることも。

プラットフォーム的に決して新しいとは言えないのでそれが現実というか相場なんですが、この性能が破格で入手できるのは嬉しいことです。

よって、のんだくれも見かけるたびに補充しています。

現在のヨーヅリのラインナップの中に同じようなフォルムを持ったピンズミノーというのがあるので、手に入らない場合はそれが代用になるかもしれません。

ヨーヅリのピンズミノー。www.duel.co.jpより引用

おわりに

今このアームズミノーをガチで使っているアングラーはごく少数だと思います。

なぜならこれよりも高いパフォーマンスを誇るルアーは沢山あるから。

しかし昔お世話になったルアーを引っ張り出して投げてみると、あー!コレコレ!この感覚懐かしい!になると同時に、当時は気付かなかった事が見えたりして充実度がグンと上がることも。

釣り歴が長くなればなるほどやり方が凝り固まってくるものなので、初心に返るためにも時にこういったルアーを投げるのも必要かもしれませんね。

エキスパートを自負している人たちは特に😁



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