TDクランクUS TD Crank 3062F / ダイワ Daiwa

 

買ったはいいけど、投げてみたらイマイチ響かなくて三軍ボックスに落ちてしまうルアーってありますよね。

しかしそんな中には、久しぶりに引っ張り出して投げてみたら、え?こんな感じだったっけ?と琴線に触れまくるルアーもあります。

今日のゲスト、チームダイワのTDクランクUS 3062Fはそんなルアーでした。

 




 

このルアーを買った時のことはあまり覚えていませんが、おそらく “US” というワードに惹かれたと思われ。

のんだくれは昔からアメリカンクランクのブリブリとした水を掻き回す動きが大好物なので、多分間違いないでしょうw

しかし先述の通り、当時はのんだくれの記憶に残るほどのパフォーマンスではなかったようです。

最初はお試しで一個買ってみて 、イイ!と思ったらスペアを数個買い足すのがのんだくれのスタイルなので、手元に一個しかないということは、つまりそういうこと。

しかし先日ボックスの奥から出てきたこのクランクをランチ投げに連れて行ったところ、ナニコレ!めっちゃイイじゃん!だったのです。

 

 

TDクランクUS 3062Fはボディ58ミリ、自重10.5gと標準サイズのダイビングクランクです。

USという名前らしく星条旗がデザインされたパッケージでシャローダイビングモデルである3061Fと共にショップのハンガーに掛かっていたのを覚えている方も多いことでしょう。

 

 

そんな3062Fの最大の特徴はこのコフィンリップです。

コフィン Coffin とは棺桶のことで、スクエアビルの角をトリムした形状により障害物をかわしつつも大きく跳ねることなくスルリと抜けてくる特性を持ち、冠水したブッシュやレイダウンなどで威力を発揮するタイプ。

形状的に障害物回避能力が劣ると言われているフラットサイドクランクの欠点がカバーできるリップとしても知られていますが、当時国産のルアーでコフィンリップを採用していたクランクは少なかったのでそれをウリにして ”US” と命名したのかな?などと想像してみたり。

 

 

そんなリップが生み出すアクションは振り幅の大きなウォブリングアクション。

アイドリングではローリングから始まり、ギアを上げ、巡航スピードになる頃には立派な暴れん坊将軍に成長するという典型的なアメリカンクランクのそれです。

今改めて見てみると、初めて投げた時になんでピンと来なかったのか自分でも不思議なのですが、この泳ぎは間違いなくのんだくれの好み。

当時のタックルセッティングがマッチしていなかったのか、もしくは他に原因があったのかは分かりませんが、なんだかとてつもない機会損失をしていたようなキモチに😭

 

 

そんなキモチになったのはこのワイドリップがもたらす障害物回避能力がスゴかったから。

このルアーはまるでコフィンリップのお手本のようにスルスルとキモチ良くカバーを抜けてくれるのです。

ご存知の通りカバークランキングはカバーに潜むバスを、ジグのように点で攻めるルアーではなく、線で攻略する巻き物で攻略するという意外性に近い悦楽を楽しむゲームです。

しかしのんだくれはそれ以前に、え?こんなとこを通しても引っかからないの?と、ルアー自体が持っているポテンシャルを楽しむ釣りだと考えているので、カバー抜けの良いクランクを見ると思わず股間がアツくなってしまうのですw

 

 

そして投げているうちにあることに気づきました。

あ、これメタボになったC.C.シャッドじゃん!と。

C.C.シャッドはコットンコーデルが80年代にリリースしたダイビングシャッドですが、カバー抜けが良いルアーとしても知られており、この3062Fのアクション特性と似ているのです。

 

C.C.シャッド CD12 C.C. Shad CD12 / コットンコーデル Cotton Cordell

 

それに気づいた途端、もう鼻息フンガーですよw

特にC.C.シャッドは状況によって、もうちょっと浮力があったらなと思うケースが時々あるのですが、この3062Fはそんな時にどハマりなのです。

ダイワにはHMKLの泉氏がC.C.シャッドにインスパイアされてデザインしたフリックビートもあるのですが、フリックビートはサイズ的に小さいこともあり、もうちょっとボリューム欲しいよねという時にもこの3062Fはピッタリ。

なかなか見つからなかったジグソーパズルのピースが実はずっと目の前にあったと気づいた時の安堵が混ざった、あーコレよ!コレなのよ!な、なんとも言えない充実感とでも言いましょうか、このクランクはまさにそんな存在なのです。

 

 

そして一旦ラブ対象となれば、お約束の身体チェックの始まりですw

インジェクションの張り合わせボディなのにラインアイにはエイトピンを使わず、ワイヤーフレームをソニックモールドするという手間をかけている事に気づきます。

これはおそらくエイトピンを使ってリップに厚みもたせてしまうことで暴れアクションのキレがスポイルされるのを避けたかったと思われ。

フックハンガーのワイヤーとは径が違うので貫通フレーム構造にはなっていませんが、あえて精度が落ちやすいワイヤー仕様を採用するあたりにダイワの本気が伝わってきます。

ちょっと気泡が入りすぎですけどねw

 

 

カラーがメリケンちっくなところもこのクランクの特徴です。

90年代に流行ったメタリックアユをあえてミレニアムに使うあたりが泣かせてくれます。

3Dアイのベースにホログラムではなく、ひと世代前の主流だったプリズムシートを採用しているあたりにも何らかのこだわりがあるんでしょう。

このシリーズのカラーチャートには我々ニポーン人があまり好まないようなカラーが含まれていたことを思うと、いくらUSという謳い文句だったとしてもなかなか勇気が要る決断だったんじゃないかと。

ちなみにボディの中には二つのラトルボールが入っていますが、重心移動ではありません。

障害物をスルリとかわす度にすぐに姿勢を立て直すレスポンスはさすがですね。

 

 

フックは前後ともブラックニッケルの#4サイズを採用。

この手のカバークランクは同じ番手でもフックデザインが変わるだけでパフォーマンスに差が出ることもあるので、すり抜け性能が高ければ高いほど交換の際は慎重になってしまいますよね。

 

 

ネームはご覧の通りT.D. CRANK F のみの表示で、3062のモデル#は入っていません。

のんだくれ的には番手も入れて欲しかったところですが、いろいろ調べてみたら米国モデルにはパッケージにもモデル#が入っていないようなのでそれに準じたと思われ。

しかし今改めて旧ダイワロゴを見ると、なんか懐かしいですね。

ロゴ刷新から12年も経ってるという現実を突きつけられるとちょっとクラクラしちゃいますけどw

 

 

そんなナイスなクランクベイトなんですが、問題は既に生産が終わっていること。

このルアーのポテンシャルの高さに気づいて慌てて調べてみたのですが、ネットはもちろん中古屋にも出るタマが少ないようなのです。

おそらくこのルアーのパフォーマンスの高さを知っている人が探し回ってる&放出しないと思われ。

こういうことがあるからルアーはオンタイムでチェックしなきゃイカンのよねー😭

10年ぐらい前、アナハイムのアングラーズマリンで半額近くで投げ売りされてたのをスルーした当時の自分を殴りたい。マジで。

 




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