
昔はミノープラグという一言で片付けられてましたが、近年はアクションの特性でミノーとジャークベイトをちゃんと区別して言い分けるようになりましたね。
現在のイメージで言うとジャークベイトはバスフィッシング、ミノーはシーバスかトラウト系といった感じ。
これもヒロさんのアメルア啓蒙活動のお陰でしょうか。
近い将来、日本でもアメリカのようにミノーもジャークベイトもペンシルベイトも細長い棒状のものは全てスティックベイトと呼ぶざっくりな時代が来るんでしょうね。知らんけど。
で、われらがマンズもジャークベイトを出してたことがあるんです。これがその問題のラウドマウスジャークです。

元々はフラットサイドクランクを中心としたラウドマウスシリーズの派生商品的な感じで90年頃にひっそりとデビュー。
でも当時の本国ではログとロングAの2大ジャークベイトが幅を利かせていたので、他のジャークベイト同様に早い時期に消えていきました。
でもコイツはオンリーワンといってもいい位の実力の持ち主なんですよ!

そのオンリーワンの実力とは、その名前からも分かる通り、豪快なラトルサウンド。
このメタボ気味なボディの中にはご覧の通りラトルがギッシリ詰め込まれてて、ちょっとした挙動の変化でもジャラリ!とやらかしてくれます。
その音の大きさといったらもう完全にジャークベイトの域を超越しちゃってます。
あえて言うなら、ミノーの形をしたラトルトラップ。

そのミノーらしからぬラトルサウンドが気になったので塗装を剥がしてみると、それは6つのラトルルームに幽閉された大小8個のラトルボールの仕業でした。(塗装剥離剤が内部にまで浸入してエラい事になってますが笑)
ラウドマウスジャークのイトコにあたるストレッチワンマイナスも結構なジャラジャラ系ですが、コイツの前ではそんなんメじゃありません。
やっぱりラウドマウス(=ビッグマウス/大口野郎にラトルサウンドがけたたましい事を掛けたダブルミーニング)というからには譲れないポイントですよね。

しかしその豪快なラトルサウンドばかりが注目を集めそうですが、フィニッシュもなかなかオツなもの。デコボコボディにマンズらしいパーチのドレスを纏って、独特の雰囲気を醸し出してます。
もしかしてボディの表面を凸凹フィニッシュにしたのは、ヒロさんが言うところのスミスウィックのログで有名なあのディンプル効果を狙ったモノなんじゃ… というヲタな推察をしてみたりしなかったり。
ところでこのパーチ柄、のんだくれ的には結構好きなんですが、カラーチャートから落ちてしまったのか、最近のマンズのラインナップには見当たりません。
昔のマンズにはシビれるカラーが目白押しだったんですが、最近は生産の合理化とやらの影響なのか、イマイチなのばかりになってしまいましたね。
急に話は変わりますが、マンズのカラーチャートの中でレアなカラーって何か知ってます?
それはパンプキンシード。
実際カラー名を聞いてしまうと、なーんだ的な、どこにでもありふれてそうなカラーですが、友人のマンズフリークに言わせるとワンマイナス シリーズとディープホッグシリーズにだけ設定され、しかもごく一時期のみのリリースだったとの事。
紹介できる画像がないのでアレですが、グリッタークリアのボディにグリーンパンプキンカラーを乗せ、更にマンズお得意のシャッドのナチュラルプリントを被せた、確かに見た事ないカラーですハイ笑
カラー話ついでに更に脱線しますが、90年代にマンズ製品を輸入していた富士灯器と谷山商事が特注したワンマイナスのソリッドチャートリュースとアユカラーは、今レアなジャパンエクスクルーシブとして米国マンズオタの間で価格相場が急上昇してます。
富士灯器のものはパッケージに WEST HILL と書かれた赤いステッカーが貼られていたので覚えている方も多いはず。(しかしウェストヒルはブランド名?それとも単に西岡という人の自己顕示欲の顕れ?笑)

特にアユカラーは両社で色味が違うこともあって、本場のマンズヲタ達をハァハァ言わせてます。(はっきり覚えてませんが、確かオリーブグリーンのアユカラーが富士灯器モノ、ややブラウンがかった落ち着いたトーンのものが谷山商事モノだったような記憶が。この辺りはかなりあやふやなので当時の関係者の方がいらっしゃったら是非ともご教授下さい)
富士灯器…と書きながら、マンズの社長が富士灯器に対して怒り狂ってた話を思い出しましたが、これ以上脱線すると軌道修正できなくなるので、いつかお会いする事があったら、その時にのんだくれに直接聞いて下さい。

さてさて話を元に戻しましょう。
ジャークベイトというだけあって、リップ形状はストレッチワンマイナスのそれと違って、かなり本気モード。
水のキレを目指したのか、ウネウネ泳ぎが本業のワンマイナス系とは明らかに違います。
この画像を見た瞬間に、あ!ロングA系じゃん!と思ったヒトはジャークのやり過ぎです。 老後に腱鞘炎の後遺症が出ないようにするためにもジャークはほどほどに。

ジャークベイトにありがちな、フロントフックがラインを拾ってしまうという無用のトラブルを避けるためにフロントフックだけはサイズを下げてあります。
リップの形状といい、フックサイズのアレンジといい、こういう細かい配慮を見ると、我々日本人が勝手に思い描いているマンズのイメージらしくない、ガチでトーナメントのウィニングベイトを勝ち取りにいっている姿勢が回見えますね。
というよりも、このラウドマウスシリーズ自体が契約プロであるポールエライアス Paul Eliasがデザインし、プロモーションでも彼を大フィーチャーして発表された本気汁出しまくりのシリーズだったような記憶がありますが。


ネームはマンズの定石通りボディの両サイドにモールドによるエンボスで刻まれています。
フックハンガー周辺のプラ痩せも、ある意味マンズのトレードマークみたいなもんですね笑
ボディの凸凹で見づらいんですが、LM JERK とは、Loud Mouth Jerkbait のこと。
これはこれでかっちょイイんですが、せっかく大きなボディをもらってるんだから、ここはLMと短縮するのではなく、是非ともフルスペルで展開して欲しかった!

ジャークする度に水中からジャラッ!ジャラッ!と派手に聞こえて来るジャークベイトが他にあまり存在しないだけに、ラウドマウスジャークの製造中止は痛いですね。
でもね、実はひとつ大きな問題があるんです。
製造中止が痛いだのエラそうな事を言っておきながらアレなんですが、のんだくれはまだコレで釣った事ないんです。
早くコイツで釣りてーよー。(切望)
コメント
*2008年投稿当時のものをそのまま転載しています
- バッス吉 January 17, 2008 07:12
マンズさんはジャークベイトを出していなはった
んすなぁ~(ワンマイナスが好き)
ファットな感じとパーチ柄が釣れそーですなぁ~
のんだくれさんの記事を読むといつも捕獲したくなり
ます・・・(爆)
ラトルサウンドが聞きたいすぅ~(^^) - ノンらとる January 17, 2008 08:27
こんちわ!
はい、捕獲リスト更新っと!
こりゃかなりの入魂作ですね~。まいりましたね~。やられましたね~。ストレッチのストックが、未だに出来てませんが… - 三代目 January 17, 2008 09:46
爆釣ルアーですよ(^O^)のんだくれさんはいい評価をしてるので嬉しい!!(笑)マンズのルアーは昔の面影がなくなりつつありますが、1ファンとしては強気な一品を出してほしいですね。キテレツだと言われてても釣れる要素は十分に組み込まれてましたからね(^^)嗚呼…トムマン親父の純血な後継者は居ないのかな~(--メ - ぱーま屋 January 17, 2008 15:03
それだけラトル抱えて浮くなら・・・・抜いたらさぞ高浮力なんでしょうねぇ。←冒涜? - 広告屋 January 17, 2008 21:09
うわっ、初めて見たかも・・・
昔はマンズの中で好き嫌いがけっこうあったんで知らないのもありますよ。
記憶までスルー?
しかも僕にとって初情報が!!!
ラウドマウスってシリーズやったんですね、てっきりノイジーの固有名詞やと思ってました。 - のんだくれ January 17, 2008 21:42
バッス吉さん、こんばんわ。
そーなんですよ、実は出してたんです。
マンズってキワモノ系のイメージが強いんですけど、実は多くの契約プロを抱えてる、かなりヤル気のブランドなんですよね。
確かポールアライアスもマンズのスポンサードを受けてオリジナルのクランクベイトを出してたはずですよ。
のんだくれの記事を読むとルアーが欲しくなるのはサブリミナル効果が… 以下略。
- のんだくれ January 17, 2008 21:43
ノンらとるさん、こんばんわ。
トムのセンスにヤラれましたね?(笑) - のんだくれ January 17, 2008 21:45
やっぱり三代目さんは持ってましたか!
しかも爆釣ルアーって… ニンマリ。
確かに三代目さんの言うとおり、マンズのルアーはキモは押えてありますよね。
じゃなきゃ単なるヘンテコブランドで終わっちまう・・・(笑) - のんだくれ January 17, 2008 21:50
ぱーま屋さん、おひさです。
また地下に潜ってなんかやってたんですか?(笑)
ところでラトル抜きのアイデアいただきです!
実はコイツ、メーカー側発表?では一応サスペンドですが、アメルアのお約束通り強力に浮きます。
ラトル抜いて使ってるとこ妄想したらなんか楽しくなってキターッ!
- のんだくれ January 17, 2008 21:53
広告屋さんでも知らないルアーがあったんですね。(笑)
コーデルのラウドマウスとバッティングしないのかと思いましたが、製造時期が大きく違うので問題ないみたいですね。(勝手な想像) - 釣りキチ万博 January 17, 2008 22:18
パーチというかボディ全体のモールドも手伝って
ニシキ蛇っぽくみえるカラーリングですね
ロングAをよりファットにさせたような感じで
水を押す力がそうとありそうと思うのは自分だけ? - 水澄まし January 17, 2008 22:45
今晩は!
昔は他のジャークに目も呉れず、ロングAだけに頼ってたし、マンズ自体もスルーしてたんです。
しっかりとした作りのモールドと凝ったカラーリングの相乗効果で惹き付けられますね。
180°方向転換して、マンズ大好きになりそうです。 - シスコキッド January 18, 2008 07:43
ひと目みただけでマンズとわかる面構え!日本製にもこのくらいの存在感欲しいよねぇ
フロントフックのサイズダウンは最初からなんですかぁ・・私は中古で購入したので
イジッた後かと思ってました。 私もはやくコレで釣りたい!! - カープヒロシマ January 18, 2008 08:53
ジャークでジャラッですかぁ。
リップもかなりカッコイイし
欲しい、ヤバイ… - フォルテ January 18, 2008 20:25
いやー
勉強になるなあ。知らないルアーの紹介を見てしまう→
早速オクで検索→入札するか迷う・・・
なんか最近この繰り返しです!
これは特にカッコいいな~
- のんだくれ January 18, 2008 21:53
釣りキチさん、こんばんわ。
おっしゃるとおり、水押しパワーは結構あります。
ズシンと手首にくるので腱鞘炎覚悟でジャークしないと。(笑) - のんだくれ January 18, 2008 21:56
水澄ましさん、こんばんわ。
マンズがここまで注目されてるのはやっぱりB級列伝の影響が大でしょうね。
この千一夜もそんな影響力の大きいサイトになれたらイイのになー… - のんだくれ January 18, 2008 21:59
シスコさん、まいどです。
フロントフックのサイズは最初からこれですよ。
もしや… と思い、手元にあるヤツ全部確認しましたが、全て同じサイズでした。 - のんだくれ January 18, 2008 22:02
カープさん、トム症候群にヤラれてますねー。(笑)
マンズにハマるとある意味ヤヴァイっすよ。
タマ数は少ないわ相場は高いわで四六時中、欲求不満状態に陥りますよ。 - のんだくれ January 18, 2008 22:04
お! フォルテさん、ゴブサタです!
ルアーの世界じゃ、勉強イコール散財というオソロしい方程式が存在しますからねー。
しかしオクはコワいっすよ、いままでどれだけつぎ込んだ事か… ブルッ! - かうたん January 19, 2008 01:27
なーんか気になる奴ですねー。中古屋でも全く見かけませんが…
ストレッチワンマイナス購入計画を見直さなければならないか?(笑)
ジョニーラトラーと言い、バイブでも無いのにやたらうるさい奴は気になって仕方ないんですよ^^;
廃盤と言うのが辛いですね(泣 - のんだくれ January 19, 2008 18:22
かうたん、まいどっす!
中古屋では全く見かけませんねー。
というか、ショップ並んでるのを見たことがありませんでした。(涙)
ジョニーラトラーとはシブいトコ突いてきましたね。
ローデンズ時代のヤツを1個だけ持ってますよ。
確かにうるせー!(笑) - 80’s Bassing January 23, 2008 08:33
あかん・・これ知らなかった・・
ください!!(笑)
- カープヒロシマ March 13, 2008 23:46
これは、皆さんいいですよ~
のんだくれさんのオクで何度も
負けましたが意地で落札し試し投げで
バスゲッチュ!マッディなシャローフラット
でも試しましたが魚からの反応数回あり。
ただジャークのキレはログにはかないません。
でも使い分けが判れば、激釣でしょう。
何より使っててオモロクて飽きませんから - のんだくれ March 14, 2008 08:27
カープさん、おはようです。
のんだくれの元から旅立ったルアー達がそんなにも活躍してくれてるなんてカンゲキですね。
本文にも書きましたが、確かにログには勝てないですね。(笑)
でも何よりもルアーは使ってて面白いのがイチバンです。
それで釣れたら尚よろし。
さーてと、のんだくれも頑張って釣らなきゃ!