パイクスイッシャー Pike SW / ランブルベイト Ramble Bait

 

目立った特徴があるわけでもないのに、なぜか魚の反応が良いルアーってありますよね。

先日ポストしたマイティミノースピナーなんかはその最たる物ですが、今日紹介するパイクもそんな部類に入るルアー。

ハオリジグなど、今はソルトルアーブランドとしてその名を馳せているランブルベイトがかつて販売していたダブルスイッシャーです。

 




 

 

ランブルベイトは兵庫県加古川市に拠点を持つルアーブランド。

加古川といえば日本のリバーバッシング発祥の地といわれているところで、多くのハンドメイドルアービルダーが加古川をはじめとした東播エリアから輩出されていることからお分かりのように、昔からバスフィッシング熱が高かった地域でもあります。

今聞くと笑っちゃう話ですが、かつて ”ブラックバスは泳ぎが下手だから流れのある川には棲めない” と大真面目に信じられていた時代がありました。

そんな時代だったので、早い流心からトップにバンバン出る加古川のバスは我々アングラーにとてつもない衝撃を与えてくれたのです。

当時のんだくれもわざわざ加古川まで遠征したぐらいですからw

そして名作クレイジーペンシルなど、ストリームの中でも流れに負けることなくアピールできるトップウォータールアーが次々と開発されたのです。

 

 

このパイクスイッシャーもそんな加古川ネイティブのひとつとしてこの世に生を受けたもののひとつ。

ペンシルベイトバージョンとリップを持ったダイビングバージョンも発売されたので知っている人も多いのでは?

オリザラよりも一回り小さい80ミリ、3/8オンスという、いわゆる ”ハトリーズサイズ” は、当時からよく釣れるルアーとして定評がありました。

最近でこそ聞かなくなりましたが、当時はガチのランブルベイトマニアが沢山いたのです。

 

 

このルアーの特徴はオリジナル開発のオーバルプロップを装着していること。

ベビートーピードよりもやや薄い素材でできたこのプロップは、立ち上がりこそイマイチですが、水をしっかりと掴んでポロポロとイイ音を立てて回ってくれます。

が、しかし!

それだけなのです。

このパイクスイッシャーの特徴はたったそれだけしかないのです。

言い方は悪いのですが、 ”どこにでもあるダブルスイッシャー” なのです。

キャスタビリティも普通。首振りも普通。プロップの回転性能もサウンドも普通。

あえて言っちゃうと、スナップを使うと首振りのときにプロップがラインを拾いやすく、動かなくなることもあるぐらい。

 

 

しかし何故かバスからの反応がイイのです。

普通にジョロローっと引いて止めるだけでバスが出る。

あまりの釣れっぷりに、当時仲間内では水面のストップ&ゴーならコレしかないと言われていたほど。

なんでそんなに反応が良かったのか理由は今でも分かりませんが、考えられるとしたらやはりこのプロップでしょう。

それが意図したものなのか、はたまた偶然なのかはわかりませんが、”何か” が黄金率のセッティングになったことにより、バスを誘いまくるのではないかと。

 

 

そう考えるとこのボディ形状もプロップの効果を助けているのかもしれません。

ぱっと見、どうしてもパイク顔に目が行ってしまいますが、ここで注目して欲しいのはボディ下側のライン処理。

 

 

 

ボディの上半分と比べてググッとしたに押し出すようなラインになっているのがわかります。

リトリーブを開始するとこのラインが強く水を押すと同時にボディを上に押し上げる揚力を生むので、プロップがイイ音を出すベストポジションを常にキープできているのではないかと。

我ながらかなり無理やりな理由付けですがw、実際そのぐらいしか釣れる理由が思いつかないんですよね。

ぶっちゃけ釣れるという事実に理由なんて要らんのですが、どうしてもニポーン人は理由付けしたがる動物ですからね。

なにか理由を見つけないことにはキモチが治らないのですwww

そんなワケで、どなたかこのパイクスイッシャーが釣れる ”明確な” 理由を知ってる人がいたらお教えくださいな。

 

 

 

しかし釣れる理由云々は置いといて、このルアーは当時としてはかなり頑張って作られていたのではないかと。

それがよくわかるのがこの3Dアイです。

このルアーが登場した90年代中頃は3Dアイが出回り始めた頃で、まだまだシール目が幅を利かせていた時代。

そんな時期に3Dアイ、しかも単なる3Dではなくプニプニの素材を採用し、目の下に貼る反射シールにもこだわっていたのです。

ちょっと名前は忘れちゃいましたが、このアイにも確かフラッシュなんとかだったか、反射なんとかとか、それっぽい名前が付けられていたはずです。

当時はハンドメイドルアーの目といえばプリズムシートを使ったシール目というのが定番でしたが、こういうこだわりにランブルベイトの野心が見え隠れしてて微笑ましくなりますね。

しかしこの手のプニプニアイは時間経過とともに劣化して溶けてしまうという宿命があります。

実際このパイクスイッシャーの目の寿命もこの先短いと思われ。

OFTが扱った90年代バグリーにも同様の3Dアイが採用されていましたが、それらは見事に溶けてしまって今エラいことになってます。

さすがに素材の経年劣化、しかも25年以上も未来のことまでは考えてないでしょうから仕方ないといえば仕方ないですが、ルアーはアングラーの思い入れとともに歩んでいくことを考えると、ちょっともったいない気もしますね。

 

 

 

カラーはトップウォーターではお馴染みのフロッグパターン。

全然カエルになんて見えないし視認性もイマイチなカラーなのに、これを見た途端に釣れそう!カッコいい!と思っちゃうのは、クリチャブやへドンが100年にもわたってアングラーにかけ続けてきた催眠術のおかげw

気付かぬうちに彼らに刷り込まれてしまっているのですw

でも逆に、その催眠術があるからモチベーションが上がって投げ続けられることも事実。

だったら自分から進んで催眠術にかかりにいかなきゃソンなのかもしれませんね😁

 

 

フックは前後ともゴールドプレーティングのものを使用。

80年代の後半から90年代の中頃にかけてこのゴールドフックは流行りましたね。

のんだくれは昔ビッグバドにもこのフックをつけてましたし、同時期のズイールのルアーにもゴールドフックが使われていて、一時期はトップウォーター=ゴールドフック的な時期もありました。

逆に今、金針を出しているところがなくなっちゃったので、フック交換をするとルアーのイメージが変わっちゃうのがツラいところ。

どっかのブランドが金針を出してくれないかなと密かに思ってるんですが。

 

 

 

ネームは腹に手書きサインとプロップにブランド刻印のダブルネーム仕様になっています。

のんだくれの手元にあるのは ”’95” のものだけですが、96年モデルとか97年モデルとかもあったんでしょうか。

 

 

バスフィッシングブームの波に乗ってそれなりの数が流通していたようなので今もたま中古屋で見かけますが、スルーされまくっているので、大抵はハンガーの一番奥に隠れているなど実力に似合わずシャイなルアーでもあります。

最近はYouTubeだのSNSだのを駆使していかに凄いかを謳うオラオラ系ルアーばっかりになってしまいましたが、たまにはネットが無かった頃のルアーを投げて、違う意味でのデジタルデトックスするのもイイかもしれませんよ。

 




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