スモールマウスバス Smallmouth Bass / ライブターゲット Livetarget

 

昔よく使ったルアーに似たアクションを見ると、特に意識していなくともオオッ!と思っちゃいますよね。

それがイイ思いをしたルアーだったりするとなおさらです。

このコッパースフィッシング/ライブターゲットのスモールマウスバスは、のんだくれがオオッ!と思ったルアーのひとつです。

 




 

 

デビュー当時のライブターゲットのルアーはそのリアルを追求しすぎたルックスゆえ、どうしても見かけ倒しの感が否めません。

コレクション的にはイイけど、実釣ではどーなのさ?と。

それはちょうど70年代後半~80年代初頭にかけて一大センセーションを巻き起こしたレーベルのナチュラルシリーズがそうであったように、この手のルアーはまず造形ありきなので性能面で劣ると言うか、イマイチに思えちゃうんですよね。

事実のんだくれもこのライブターゲットブランドがデビューした時はそう思ってました。

 

 

 

なにしろデビュー当時の北米向けプロモーションが【それでもあなたは高価な日本製ルアーを買い続けますか?】というコピーを全面に押し出したど真ん中ストレートだったので、我々日本人から見るといろんな意味で気が引けてしまいます。

ところが半信半疑でライブターゲットのルアーを使ってみたところ意外にも出来は良く、勝手に ”カッチョ良いけど実戦向きではないルアー” をイメージしてたのんだくれはいい意味で肩すかしを喰らいました。

まあ言い方を変えれば、良くも悪くも日本ちっくって事なんですけど。

少なくともレーベルの再来ではありませんでした。

そりゃそうですよね、あれから30年以上経ってるんですから同じ轍を踏むはずがない。

 

 

 

そんなライブターゲットブランドのデビュー時に、市場への切り込み隊長として最前線に投入されたのがこのスモールマウスバスでした。

カナダ・オンタリオ州に拠点を置く会社だけあって、最初に発射したルアーが身近にいるスモールマウスという、これっぽっちも迷いがないチョイスにはむしろ感動すら覚えちゃいますね。

 

 

 

このスモールマウスバスのスイムアクションをひと言でいうと国産シャッドです。 それも一昔前の。

近年のシャッドのように細かいトゥイッチで見せて食わせる系のものではなく、縦扁平ボディを強めのローリングで揺さぶって激しく明滅する、巻きで食わせる系のシャッドなのです。

なにしろのんだくれがコイツを初めて使った時の感想は、あ!これティムコのマイティペッパーに似てる!だったんですから。

しかしのんだくれはマイティペッパーでそこそこイイ思いをした経験があるだけに、その動きを見て一瞬でフォーリンラブ。

アレですよ、初恋の女子と似たタイプの子に惹かれちゃうの男子と何ら変わりませんw

 

 

 

しかし細かく刻む様なトゥイッチで使えないのかというと全くそんなことはなく、小さなロッドアクションにも機敏に反応し、ジャークではなかなかの横っ飛びも見せてくれる芸達者ぶり。

浮力も強過ぎず弱過ぎずのちょうどいい塩梅なので、ウェイトを足せばジャストサスペンドもバッチリ。

そしてタングステン素材の重心移動ウェイトを内蔵しているので、シャッドプラグの泣きどころでもある飛距離も全く問題なしという優等生に仕上がっているのです。

この辺はさすが日本のルアーを研究しただけのことはあるなという感じですね。

 

 

 

そしてカラーはそのまんまスモールマウスバスです。

スモールといえば一昔前までは日本にいない憧れのオサカナでしたが、最近じゃ手軽に狙えるポピュラーなゲームフィッシュなっちゃってますから時代は変わりましたね。

”アメリカにはな、コクチバスという口が小さいブラックバスもいるんだぞ” と話す釣具屋の親父の話をワクワクしながら聞いていた当時の自分に今の日本の状況を教えてやりたいですw

 

 

 

そして同じボディを流用したラージマウスバスカラーもラインナップしており、この辺の商品展開はアメルアではお約束ですね。

 

 

 

そしてライブターゲットといえばなんといっても細部の造形。

レーベルナチュラルズがかなりざっくりとしたナチュラルフォルムだったのに対し、このライブターゲットはエラやヒレのディテールまでかなり細かく作り込んであります。

メガバスのルアーを見慣れている日本人にとってはなんてことのない造形ですが、当時のアメリカではかなりセンセーショナルな受け止め方をされていました。

なにしろその年のICASTショーのライブターゲットブースはメディア攻勢はもちろんのこと、世界各国の業者が群がる大盛況。

商談していない人間が製品の写真を撮ろうとするとセキュリティが飛んでくるといった具合に、他のブースとは違うピリピリとした空気が漂ってましたから。

 

 

 

フックは前後ともダイイチフックのブラックニッケルを採用。

ダイイチのフックは日本のルアーフィッシング市場ではほとんど聞かれませんが、向こうでは定評のあるブランドとして知られています。

でものんだくれはダイイチフックの実態をイマイチ知らないんですよね。

大阪の第一精工の現地法人なんですかね?

 

 

他のライブターゲットのルアーと同様、ロゴが背中に入ってるだけのシンプルネーム。

ルアーの名前があまりにもそのものズバリなので商標登録できなかったんでしょうけど、それにしてもロゴだけというのは寂し過ぎますね。

 

 

 

リアルなボディシェイプにリアルな塗装、アクションもクイックで重心移動で飛距離も申し分なしと、死角のないシャッドクランクに思えたんですが、残念ながらこの手のリアル造形ルアーにありがちな急激な失速により発売後3年でカタログから消えてしまいました。

現在のライブターゲットが一部の商品を除いてリアル造形路線とは距離を置いているところを見ると、やっぱりリアルだけで食っていくのはネタ的にもしんどいんでしょうね。

5〜6年前のサベージギアも同様にベイトフィッシュや小動物のリアル造形ルアーで立て続けにプロダクトアワードなどを受賞するなど注目を浴びましたが、デザイナーと話をしててもぶっちゃけネタ切れ感は否めませんでした。

そりゃそうですよ、ベイトフィッシュをやり尽くしてネズミにアヒル、コウモリやヘビのルアーまで作ったら、その先残ってるのは犬や猫ぐらいしかありませんからね。

そういう意味においてリアル造形のルアーは、新興ブランドがスタートダッシュで勢いをつけるにはいいけれども、西根さんトコのルアーのように造形以外の強い要素も備えていないと長く付き合えない、ニトログリセリン的な商材なのかもしれませんね。

 




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