コイツは使える!と思ったルアーでも、月日とともになんとなく出番が減っていき、知らない間にあまり使わなくなってた、なんて経験誰にもありますよね。
それなりに釣ってるし、ストレスに感じるようなマイナス要因もないのになぜか使わなくなっちゃったルアーの事です。
そして久しぶりに投げてみて、”あーやっぱイイわコレ” ってなるやつw
今日紹介するノリーズのショットオーバー2はまさにそれ。
先週久しぶりに投げてみたら焼け木杭に火がついちゃいましたw
ショットオーバー2とは
ショットオーバー2は今や大家族となったシステムクランク、ショットオーバーファミリーのシャローを担当しています。
名前の数字は潜行深度を表しており、この場合は2mダイバー。
10年ほど前(2011年?)に発売されており、扱いやすいクランクベイトとして当時ちょっとした話題になりました。
ショットオーバー2のサイズ・重さ
ショットオーバー2のサイズは60ミリ、自重16.5g。
今はオリザラを持ってない世代が出てきているのでクランカーに分かりやすい尺度で大きさを表すと、ダイワのデカピーナッツの横幅を削って少しだけ高さを増したサイズ感です。
ルアーに対するサイズ感はひとそれぞれですが、個人的にこのサイズ感は絶妙。
なんというかボリュームはあるんだけど、ソリッド感のあるデザインのせいかそれほど大きく見えないんですよね。
そしてノリーズブランド特有の ”よく分からんが何かやってくれそうな匂い” を漂わせています。
特徴
ショットオーバーシリーズ自体がシステムクランクなので、2の特徴はこのリップ。
サイズからするとシャローダイバーっぽくない大きさですが、根元がキュッと絞られていることもあり、程良い抵抗感でスルスルと潜ってくれます。
しかしショットオーバー2のキモは潜行深度ではなく、シャローダイバーなのにショートリップを採用しなかったところにあります。
オカッパリ人口の方が圧倒的に多い日本では、ダイビングリップよりもスクエアビルなどのショートリップにした方が売れます。
しかしあえてダイビングリップをチョイスしたところに、アクションの秘密があるとのんだくれはニラんでいます。
これについてはまた後ほど。
ウェイトは固定方式を採用しており、内蔵ラトルのサウンドはやや低めのゴトゴト系。
デカピーナッツDRのラトルサウンドが好きな人だったら間違いなく好きなヤツですね。
アクション
ショットオーバー2のアクションはちょっと強めのブルブルスイミング。
ローリングとウォブリングを50:50でブレンドした、クランクベイトとしては非常にオーソドックスなアクションにまとめられています。
ややタイトなアクションでありながらも米国ワイドウォブルクランクにも負けない明確な振動を伝え続けてくれるので、アングラーのモチベーションキープにも一役買っています。
リトリーブの際に感じるパリッとした独特のクリスプ感は一体どこから来てるのかとあれこれ思案してみましたが、リップ裏に設置されたキールがその犯人なんじゃないかという結論に。
当たってるかどうかは知りませんがw
そしてもう一つのキモは、障害物に当たった時の挙動です。
リップラップなどで巻いてみるとよくわかるのですが、ショットオーバー2は障害物に当たると一瞬プルン!と身悶えします。
そして一瞬間を置いてジワッと浮上しはじめるのですが、そのスピードも絶妙なのです。
イメージにするとちょうどこんな感じになります。
一定スピードで泳いできたショットオーバー2が岩などに当たった瞬間、自身が巻き上げた土煙の中でプルンと身悶え。
その後の浮上で土煙の中からショットオーバー2がゆっくりと姿を現す、といった感じ。
この挙動が魚に対して効果があるのかどうかは分かりませんが、水中での動きがイメージ出来るのは大きなアドバンテージになるのは間違いありません。

ティファのアユチュピミノー
かつてティファが販売していたルアーにアユチュピミノーというものがありました。
このルアーにもジャークして止めるとプルン!という一瞬の挙動が備わっていたのですが、ルアーが見えなくとも止める度にこの動きをしてくれてるという安心感は釣れなくても投げ続けるモチベーションになり、釣果にも大きく影響しました。
それと同じ効果がこのショットオーバー2にも備わっているのです。
おそらくこの動きを実現する要素の一つとして、障害物回避に長けたロングリーチのダイビングリップが必要だったような気がするのです。
そして両者ともノリーズのデザインであることから、これは意図的に仕込まれた機能だとニラんでいます😁
ショットオーバー2の使い方
それらの動きの特性を考慮するとショットオーバー2の使い所も明確にわかってきます。
イメージとしては水深1.5mぐらいまでのシャロー。
どこにどんな障害物があるのかは分からないけれど、周囲の状況からバスが入っているであろうエリアで巻き倒す際にショットオーバー2ピッタリなのです。
意図的に浅めのエリアに投げ、積極的にボトムコンタクトさせることでバスの付き場を探ってゆきます。
当たったら止めて浮かすのはもちろんお約束。
よってのんだくれはミッドレンジで使うことはほぼありません。
でもこのルアーの動きや障害物回避性能だったら、どこをどう巻いても普通に釣れちゃうでしょうねw
見た目はあまりオカッパリ向けには見えないけれど、実はオカッパリアングラー必携のルアーだったりするのです。
フック
フックはフロントが#5サイズ、リアが#4サイズというノリーズ特有の変則フォーメーション。
ぶっちゃけこの組み合わせの利点というか恩恵を肌で感じたことはありませんが、こういうこだわりを見せられるとフック交換の際にも純正フックを使うなど、バランスにも気を遣いますね。
そういう意味ではうまい商売だなとw
ネーム
ネームはボディサイドのロゴマークエンボスモールドと名前のスタンプによる、マンズでいうところのダブルスタンプ Double-Stamped になります。
近年エンボスモールドでアイデンティティを主張するルアーが少なくなってきてるので、貴重な存在と言えるでしょう。
ショットオーバー2のスタンプ文字がもうちょっと大きければなぁ… というのがローガンGGYの願いですがw
おわりに
発売から5年で6割が消えてしまうと言われているバスルアーの中にあって、10年近く販売されている時点でショットオーバー2はもう定番の仲間入りをしていると言っても問題ないでしょう。
しかし定番ルアーになればなるほど、冒頭で述べたように、いつの間にか使わなくなってしまう傾向が出てくるんですよね。
しかし時にはそんなルアーを掘り起こして投げてみると新しい発見があることも。
当時とはタックルや環境も変わってきているし、何よりもアングラー自身のフィッシングスタイルの変化で大化けするクラシックルアーがゴマンとありますからね。
なので今シーズンは ”いつの間にか投げなくなったルアー” で打線を組んでみては?
もしかしたら銀河パトロールも真っ青の Zチームが出来上がるかもよ?😁😁😁