これだけレーベルのルアーをアップしていながら、レーベルが力を入れてたファストラックシリーズのフラッグシップモデルともいうべきウィRをアップしていなかった事に気付いちゃったので、今日は80年代の彼方からこのファーストラックウィRさんにお越しいただきました。
ディープダイビングリップを持ったモデルは以前アップしてたんですけどね、肝心のコイツを忘れてました。
ココにアップしたいルアーがテンコ盛りなのにも関わらずちゃんと整理できてないし、書きかけ記事の中から完成したものをランダムにアップしていくから、メチャクチャ偏っちゃってるんです。
その点ご容赦くださいませ。

その名前からお分かりの通り、リップ以外は完全にウィRです。
このファストラックウィRが出た当時、のんだくれは『なんだよー、ボディ流用だなんて安易な事しやがってー』と思ったんですが、今となってみるとそれが大正解だったな、なーんて根拠もなく思ってます。
もしこれが全くの専用設計で、ウィRとは違ったボディだったらあっと言う間に消え去ってたでしょうから。
あ… いずれ消えちゃう運命だから大した違いはないか😭
これがウリでもあり、心臓部となるファストラックリップ。
FAST TRACK=FASTRAC のネーミングからお分かりの通り、バーニング、つまり早巻きにも対応できるリップとして当時大々的にプロモーションされました。
こちらもレーベル伝統のネジネジ方式でしっかりと留められてます。
内部構造はレーベルが米国特許庁に提出した構成要素図をご覧ください。
日本では “ファーストラック”として紹介されましたが、厳密にはファストラックが正解。
同じくレーベルのハンピーが本当はファストバックなのに”ファーストバック”と紹介されてたのとおんなじですね。
当時すでに車のマスタングなどが”ファーストバック”で紹介されていたので、輸入代理店だったダイワが耳馴染みの良い方に揃えたと思われます。
とはいえ、当時ウリにしていた “リトリーブスピードでアクションが変わる” は尾ヒレ付け過ぎだと思いますけど🤣
いつか千一夜読者の方からファストラックシリーズの種類について質問を頂いたことがあったので、良い機会ですからこの場を借りてファストラック一族を紹介しておきましょう。
左から今回のウィR、ファストラックシャッド、ファストラックウィクローフィッシュ、ファストラックミノーです。
この集合写真には間に合いませんでしたがこれ以外にディープダイビングリップ、ジョインテッドミノー版があり、それとは別にファストラックの名こそ語ってはおりませんが、ディープVシリーズの一員としてワンサイズ大きなリップのバージョンも控えています。
それぞれボディのサイズや形状が違うので、当然の事ながらリップはすべてビミョーに違ってます。
上のリップ裏画像に『2』と数字がモールドされてるのが確認できますが、この番号で判別してたんでしょうか?
これだけ見ても当時のレーベルがこのリップにいかに心血を注いでいたのかが分かるってもんですね。
アイは簡単なシール目… と思いきや、実は黒目が入った白い樹脂?を圧着するような形で描かれています。
おそらく作業効率を上げるための手法だと思いますが、確認した限りではこのファストラック以降、この圧着アイのものが出てきていないところ見ると、どうやら元に戻ったようです。
ちなみにコレの前モデルは通常のシール目で、初期モノはもう少し小さなシール目でした。
しかもさらに遡ると最初期のプロダクションモデルは書き目です。
この辺がレーベルのコレクター泣かせと言われる所以なんですよねー。
目だけにとどまらず、同じモデルでもモールドやペイントなど、ありとあらゆるバージョン違いが無数に存在するんです。
これだけメジャーなブランドなのにも関わらず、ヘドンの様にちゃんとした確認が出来るカタログや文献がほとんど存在しないので、レーベルにハマってしまうと、次から次へと出てくるバージョン違いに延々と苦しめられることになります。
元々レーベルはプラスチック成型屋なのですぐに手直しが出来ちゃう体制が整ってて、その時にベストと思われるものを臨機応変に出してたんでしょうか。
なのでレーベルのルアーは、出回ってるモノが多いのにその全てをちゃんとアイデンティファイする術がないという意味で、ヘドン以上に難易度が高いコレクション対象でしょう。
だって、ある程度の出費を覚悟すればそれなりのところまではいけるヘドンのコレクションと違って、レーベルの場合は着地点も分からずに暗闇を有視界飛行するようなもんですからね。
ドMの人以外は近づかない方が無難です。
カラーはご存じの通り、カラーセレクター対応色です。
クロスハッチにマット塗装という、まるで例の1.2.3理論を否定するかのような振る舞いにツッコミを入れるのは大人げない行為です。
そういう支離滅裂なトコが80年代アメルアのエエとこなんですから。
ちなみに以前の記事で、ファーストラックリップのモデルにはナチュラルカラーは存在しない…みたいな事を書いたんですが、大ウソついてました!💦
非常に数が少ないのですが、このシリーズにもしっかりナチュラルプリントが存在します!
フックは前後ともオリジナルのウィRよりもサイズダウンされてます。
同じサイズだとちゃんと泳がなくなっちゃうんですかね?
誰か検証して克明にリポートして下さいプリーズ。
このウィRボディは90年代の始めまで、ミノーに至っては近年まで製造されていたんですが、使いどころがイマイチ理解されなかったのか、ほどなくして消滅してしまいました。(注: その後復活しました)
だって、もしコイツで釣れても『ファストラックリップだから釣れた』とは認識しにくいですもん。
でもこのファストラックウィRは、いい意味で調子コイてた80年代のレーベルの情熱を共有するにはピッタリのネタだと思うので、もし中古屋で見かけることがあったらこっそり連れ帰ってあげて下さいな。
コメント
1. ばるたん(V)o¥o(V) February 25, 2009 17:25
おぉっ!かわいいお目目と
いかすカラーだな!
と。目を引いたのですが、
よく読んで、
レーベルに手を出していけないといったことは、
すごーく良くわかりました。
勉強になるなぁ。
ーが、手を出していないのに、普通に
着地点がわからないまま暗闇を飛行しています。
2. tei-g February 25, 2009 22:27
こいつ中学時代の釣友の秘密兵器でした。泳層がちょうどよかったのか、当時通ってた戸田ボートでよく釣れてましたね。
シャッドは持ってますが、クローまでいたとは。
やはりこのリップには相当のこだわりがあったんですね~。
3. コカスキ February 25, 2009 22:38
琵琶湖トーナメント全盛の頃、
こいつシャッドでリアクションで釣るみたいな紹介以外であまり活字で使用目的を書いていたの見たことないですね。
釣れないことないでしょうけど‥
ファイアーテールミノーよりは、使おうかなとおもいますが。
まあディープとダブルディープの使いわけも説明できないけど。
4. とびっく February 25, 2009 23:29
5 ども、こんばんはです。いいカラーっすね。レーベルにハマるとそんな暗闇を彷徨う事になるとは恐ろしいですね、
でも中古屋で色違いとか見かけるとレジに持ってくんですよね(笑)
ミノータイプだけまだ遭遇した事ないんでまだまだ彷徨いそうです。
5. 5個セット February 26, 2009 01:08
こんばんはです。
うちのウィR版のものを確認しましたら、ボディ形状に全く即して
なさそうな『1』番のリップが付られたのがありました。(笑)
でも、ミノー版の『1』番リップと比べても形状がまた違いますし
コレなんなのでしょうね??
ホント謎だらけのレーベルですねえ…。
6. はーさん February 26, 2009 08:34
>着地点も分からずに暗闇を有視界飛行するようなもん・・・けだし名言ですな(゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)ウンウンw
オリジナル・ウィRよりちょっと潜り、動きはタイト。
このリップ先端形状により藻に一気に潜り込む・・私的には使いにくいやつですね。
シャッドが一番良いかな?
7. シスコキッド February 26, 2009 17:22
ファーストラックのザリあったんすか! ・・知らなかった。。
ドコで使うんだろ?? さすがレーベル! カエルは無いんすか(笑
でも。。ミノーもシャッドもウィRも持ってますが、あんま釣ってないんです。
ところが!コーデルの、このリップのウォーリーダイバーはシーバスでイイ思いしました。
不思議です・・全体のバランスがイイのかなぁ~・・
PS・ロッド折っちまったッス(泣
8. しんじ February 26, 2009 21:35
良い色ですね。 ネジ止めリップも感じいいです。
しかし、アメクラはこうしてじっくり見ると各社、個性的だなぁと思います。
レーベルの迷宮には近寄らないように、注意します。
ところで、ウィーフロッグNIPが1個265円で3個お持ち帰り、
レーベルじゃないですよね、違うって言って下さい。(笑)
9. のんだくれ February 27, 2009 00:31
ばるたんさん
のんだくれはレーベルに限らず未だに着地点が見えません。(涙)
10. のんだくれ February 27, 2009 00:32
tei-gさん、そーなんですよ、クローもいたんです。
あと本文に書いてないですけど、ウィードレスウィRにもこのリップが使われてますよ。
11. のんだくれ February 27, 2009 00:34
コカスキさん
コイツとブラックスターの使い方は永遠の謎ですね。
日本人でちゃんと理解して使ってた人は一人もいないんじゃ… (爆)
12. のんだくれ February 27, 2009 00:35
とびっくさん、
このファーストラックシリーズは不人気だったので、今でも結構中古屋で見かけますね。
ヒドい時なんかは100円。(涙)
13. のんだくれ February 27, 2009 00:36
5個セットさん、しっかり持ってるんですね。
しかもミノーまで。(爆)
あ、あんまり掘り下げると寝られなくなっちゃうのでほどほどに。(笑)
14. のんだくれ February 27, 2009 00:40
はーさん、さすがレーベルマニア。 黙ってないですねー。(笑)
ウィードレスウィRのリップがこのファーストラックリップになってるのは、
レーベルの使えるもんなら使ってみろ的な挑戦状なんですかね?(爆)
15. のんだくれ February 27, 2009 00:43
シスコさん、その 『 あんま釣ってない 』 という一言がこのルアーのすべてを表してますね。
でもウォーリーのヤツもありましたね、コーデルだったから忘れてました。
コーデルとレーベルの技術提携というか、ミックスしたヤツばっかりを集めてレーデルとかの
ブランド名で出したら… ないない。
16. のんだくれ February 27, 2009 00:44
ナヌ! フロッグが265円! それはレーベルではありません! 絶対に違います!(爆)
17. 横井勇治 February 27, 2009 14:16
シャッドなんですが、ネジが留めてないのがあるんですが・・・
リップ自体に、留める位置はあるのに、ネジ穴も開いてないので、単純に、忘れたんでしょうか?
それとも、単なる飾りか、微妙なウェイトとか(笑)
18. のんだくれ February 27, 2009 14:57
横井さん
このシリーズに限らず、ネジ留めされていないものは複数確認できてます。
今のところのんだくれが把握してるのは下記の通り。
① ちゃんとネジ留めされてる
② ネジ穴があるものの、ネジがない
③ ネジ穴らしきものはあるが、穴が異様細い
④ ネジ穴を開けるスペースは確保されてるものの、穴が開いてない
⑤ ネジ穴はもちろん、スペースすらない。
中ではダブルディープシャッドはネジ留め式が初期、ネジなしが後期とはっきりしてるので比較的分かりやすいです。
でもリップのタマタマウェイト周辺のモールド形状が少なくとも2種類あるので、実際にはいくつ存在したのかワカリマセン。
19. ひょうご February 27, 2009 18:38
こんにちは
その昔、銀色台紙の全色コンプリートパッケージあったんだけど
友人にあげちゃったなぁ~ うー残念。
いまいち使い勝手が自分に向いてなかったんで数投で使わなくなりましたよ。
へー ナチュラライズドカラーあったんですね。
観た事ないですよ。手に入れたいなぁwww
そう言えば先日片付けしてたらT-10ジャンピンミノーのナチュラライズドのバスカラー発見しましたよ。
20. のんだくれ February 28, 2009 00:35
ひょうごさん、
このルアーは皆さん持ってたようなんですが、多くの人が人にあげちゃったりしてるんですよね。(涙)
コイツのナチュラルカラーは、ナチュラライズドを謳ってた時期とは発売時期がズレてるので、
バス、クローフィッシュ、パーチの三色しかありません… と思います。(笑)
もしそれ以外があったら見てみたいですね。
ジャンピンミノーのT-10って短い方でしたっけ?
21. ひょうご February 28, 2009 08:44
うん、短い方ですよ。
22. かうたん February 28, 2009 10:00
おはようさんです!2つだけボックスにおられますが、なかなか使う機会が有りません^^;
シール目吹き目にナチュプリとただでさえ沢山有るのに横井さんへのレスの①~⑤みたいな所まで集め出したら…(笑)
一人、レーベル(特にナチュプリ)大好きな関西弁バリバリな方を知ってるんですが、大変でしょうね(爆)