これぞ大量殺戮兵器!オリジナルモデルの性能を越えてしまった常識破りのクランクベイト ウィーワート Wee Wart XV / ストーム Storm

クランクベイトシャローダイバーストームルアーズ Storm Lures/Pre-Rapala

 

世の中には、『それを使うのは卑怯でしょ!』というルアーが数多く存在します。

いわゆる反則ルアーというヤツですが、今では絶版になっているルアーの中にも反則ルアーは沢山潜んでいますよね。

今日のゲスト、旧ストームのウィワートもその一員。

コイツを使ったらレッドカード間違いナシです。

 

 

そもそも反則ルアーとは何か。

一言で言えば、それを使えば誰でも釣れちゃうというルアーの事で、反則認定される基準はそのサイズであったり、アクションであったり、はたまたルアーのタイプそのものであったりと様々。

一般的なトコではウッドのザラパピー、ベビトー、タイガーカブ、リトルダイナマイト、クレイジーシャッドなどが挙げられますが、それらのほとんどは先述の【要素】のどれか一つに当てはまる事で “反則化した” ルアーです。

しかーし!

このウィワートはそれらの反則要素をすべて満たしてしまうという極悪クランクなんです。

 

 

これがそのマグショット。

元々このウィワートはオリジナルのウィグルワートの弟サイズとしてデビューしました。

通常、オリジナルサイズから出たサイズバリエーションは、総じてオリジナルを超えられないってのが通例ですが、コイツに関してそのセオリーは全く通用しません。

オリジナルをしのぐ能力をガツーンと発揮してくれます。

そりゃそうですよ。

オリジナルよりも小さなボディがあのフラつくアクション、しかもオリジナルよりも激しくシャカシャカと泳ぐんですから釣れないワケありません。

もっともサイズは全く選べませんけどね笑

 

 

ウィーワートの釣れる秘密は、破綻しそうなぐらい不規則に振れる強いウォブリングアクション。

このウォブリングはもしかしたらオリジナルのウィグルワートより強いかもしれません。

この動画を見ると、左右それぞれに2回づつ、まるでサイドステップを踏むかのようにリップを振っているのが分かります。

 

 

片側2回づつリップを振りながら激しく暴れるクランクなんてウィワート以外に思いつくものあります?

小粒で派手に動くクランクの威力は皆さん良くご存知だと思いますが、このウィーワートは単に派手に動くだけでなく、他に類を見ないトリッキーさでバスの目の前を駆け抜けます。

これが釣れないワケないですよね😅

釣れるサイズこそ選べませんが、そのスポットに居るバスのスイッチを全部入れてしまうかのごとくの釣れっぷりを体感できます。

これを反則と言わずして一体何と言うべきか!

 

 

リップのシェイプはオリジナルとほとんど変わりませんが、ラインの結び易さに配慮したのか、8の字パーツで武装しています。

確かにコレが無いとラインを結びにくそうですね。

あ、ラインアイパーツなんてマニアックなトコに注目したついでにもっとマニアックなネタをお教えしましょう。

実はこのラインアイパーツの形状で、ある程度の製造時期を特定する事ができます。

80年代初期までは、ダルマの形をした左右非対称のパーツを使っていましたが、それ以降、生産が終了するまでは左右対称のパーツを採用しています。

 

 

手元にあるウィワートを見比べてみると、このパーツを切り替えた時期は丁度プラケースからブリスターパックに移行した時期(81~83年ぐらい?)ではないかと。

詳しい年代特定までは出来ませんが、大体の目安になると思うのでパケ入りじゃないのウィワートを持ってるヒトがいたら、早速ボックスをゴソゴソしてみて下さいな。

 

 

コイツはサイズやアクションだけでなくカラーも反則です。

ストームのレインボートラウトカラーは独特のパステル調トーンでアングラーをトリコにしてくれます。

事実、旧ストームルアーの中でもこのレインボーは定番スケールカラーと並ぶ人気色で、ワームバーンなどで侵されやすい事も手伝ってか、オークションでも常に高額取引の常連です。

 

 

フックは前後とも例のヤツを装備。

オリジナル譲りの非常に激しいウォブリングアクションなので、あっという間にフックサークルが付いちゃうのもコイツの特徴。

使い込んでボロボロになったルアーもまた違ったカッチョ良さがあるからタマランですな。

 

 

ネームはストームお約束のリップ裏にドットでプリントされています。

この時期のものはまだやる気のあった?オクラホマ時代だったので、比較的しっかりとプリントされてるものが多いですね。

これがメキシコ工場に拠点が移り、ラパラへの権利譲渡寸前になるとヒデェのばっかりに。

中にはプリントが汚過ぎて全く読めないネームや、ウィグルワートなのにウィワートのネームが入れられた、いわゆるエラー品も見受けられます。

もうヤル気が無くなっちゃってたんでしょうかw

 

 

実測7g程度なのに、その空力ボディのおかげでバビューンとカッ飛び、これでもかと言わんばかりにボディを揺さぶってラトルを鳴らす…  なんでこんなイカしたルアーが生産終了になっちゃったんでしょうね。

このルアーの生産中止はいちストームマニアだけでなく国内外問わずバスルアー業界の損失だと思うんですけど皆さんどう思われます?

 

 

 

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