スリックポップから綿々と続く進化。あらゆる入力にもしっかり応えてくれる釣れない時用ペンシルポッパー タフバグビッグ Tough Bug Big 80 / ノリーズ Nories

トップウォーターノリーズ Noriesペンシルベイトポッパー•チャガー

 

生産分を売り切ったらおしまい!なルアーが多いこの頃。

スペアを補充しようと思ったら既に生産が終わっていたりと、モヤモヤしてしまうことが多いのがバスルアーの世界です。

しかし中にはメガバスドッグXやラッキークラフトのビーフリーズなど、確実に改良進化させて販売されているルアーも少ないながら存在します。

今日紹介するタフバグもまさに進化し続けているルアーのひとつです。

 

タフバグビッグとは

 

タフバグは田辺プロを金看板に掲げたノリーズが放ったペンシルポッパーです。

田辺プロはチャグバグにインスパイアされて制作されたスリックポップにはじまり、キッツイ目をしたザグバグなど複数の名作を世に送り出した、ペンシルポッパーに一家言ある人物。

タフバグは時代の流れによるフィールドの変化を感じ、その状況に対応すべく既存のモデルを進化させてきた現役プロならではの視点で制作されたペンシルポッパーなのです。

それらのペンシルポッパーをオンタイムで使ってきた身としてはスルーできませんよね😁

 

タフバグビッグのサイズ・重さ

 

タフバグは80ミリ、17.5gというペンシルポッパーとしてはややボリュームのあるボディが特徴。

65ミリのオリジナルサイズもラインナップしていますが、個人的には65は全くの別物で、出しどころも違うと思ってるので今回はビッグだけに焦点を合わせて紹介します。

 

ありそうでなかったバルキーな奴

 

タフバグビッグの最大の特徴は、ペンシルポッパーらしからぬバルキーなボディ。

一般的にペンシルポッパーといえば、長めのスリムなポッパーをイメージしがちですが、そのイメージを見事に裏切る存在感です。

スリックポップ→ザグバグ→エビガエルハード→タフバグと進化するにつれ徐々にメタボになっていくその様は、まるで加齢に伴って顔も身体も丸くなるおっさんたちに歩幅をあわせてくれているようで、妙な親近感を抱かずにはいられません😭

 

 

そしてポッパーの命でもあるカップは、大きく横幅を確保しチャギング仕様。

カップエッジの後ろでラインを一旦絞ることにより、ぼってり感を解消しているデザインワークはさすがのノリーズですね。

 

 

奇しくもこのアゴのラインがおっさんの二重アゴを連想させるという副作用も生み出してしまいましたがw

 

 

フロントのフックハンガーにはフックの暴れを抑えるガードを装備しています。

ガードがない状態で試したことはありませんが、タフバグの動きの特性からすると、おそらくこれが無いとフックがラインを拾ってしまって釣りにならないんじゃないかと。

 

移動距離を抑えたトプトプ系アクション

 

気になる動きは、斜め浮きから頭を突っ込むダイビング系アクション。

首振り毎にしっかりと頭を下げるので、移動距離を抑えたネチネチアピールが誰にでも演出できます。

そして強めにタギングすればしっかりとしたブループサウンド、弱めの入力ではカップがお椀のように水面に被さるトプトプ系サウンドといった具合に、フィールドの状況によって使い分けができる器用さも兼ね備えています。

ちなみにブループBloopとは日本語で言うところのゴボン!とかジュボッ!または大きなバブルが弾ける時に発する、水中に響き渡る低周波サウンドのこと。

サカナが最も反応するサウンドとして知られており、ポッパーなどのYouTube解説動画でも頻繁に使われているのでご存じの方もいることでしょう。

 

 

強弱に関わらずどんな入力でもブループサウンドを発することが出来るのは、このカップ形状と浮き角ゆえの賜物なのですが、タフバグはタフな状況になればなるほどコンディションの良いバスは音に敏感になる習性を突いています。

更にバルキーなボディが動かす水の効果(ウォーターディスプレイスメント)も相まって、クイックな首振りでスプラッシュを飛ばす系のペンシルポッパーとは違う要素でアピール。

つまりノリーズは年々タフになるフィールドに適したペンシルポッパーを仕上げてきたというワケでして、この進化はまだまだ続くことを意味しているんじゃないかと。

 

いかにもな”ノリーズ系”カラー

 

カラーは概ねベイトフィッシュカラーが多めの印象ですが、昨年生ヒグラシなるまんまセミな色もリリースされたので今後バリエーションは増えていくと思われ。

個人的にもセミかサカナかと言われたらやっぱりセミですからね😁

いつかはザグバグのような前衛的なドローイングカラーもラインナップに欲しいところです。

 

ノリーズお得意の変則番手フック

 

フックはリアのみフェザードになった虫仕様。

ボディカラーとコーディネートされたフェザーカラーにニヤリとさせられますが、個人的には少し動きをスポイルしてでも長めのフェザーにして欲しかった。

フックサイズは変則番手の#5サイズを採用しているので、フック交換の際には注意が必要。

なぜならフック重量で浮き角が変わってしまうと最良のブループサウンドが出せなくなっちゃうから。

近年変則番手のフックは入手しやすくなったとはいえ、まだまだ定番とは言えないので気にしておきたいところです。

 

ノリーズ家の掟、ダブルスタンプ

 

ネームは背中にノリーズロゴ、腹にルアー名のダブルスタンプ。

これはこれでオッケーなんですが、腹スタンプは色が同系な上に文字が小さくなっている、ローガンのおっさんは読まなくていいから仕様なのがなんとも… 😫

ノリーズだけでなくメガバスも同じようなおっさんに優しくない仕様になってるので、今後は後期高齢バスアングラー向けの改善が欲しいところです。

あ、もしかしてこれが老眼鏡無しで読めなくなったらもうバスフィッシングやらなくていいよというリストラ告知仕様になってる?😭

 

現行だが意外と売られてない

 

そんなタフバグビッグですが、店頭での遭遇率が意外と低いのが玉にキズ。

シーズナルアイテムなのは分かるんですが、ノリーズの商品を揃えてる店でも意外と並んでいなかったりとデリバリー状況が読めないルアーでもあります。

実際このルアーを店頭で見つけたのは発売後1年経ってからでした。

この辺はもうちょっとなんとかして欲しいなぁ。

 

おわりに

 

進化していると言われても、旧モデルからの流れを知らなければ進化具合なんて分からないけれど、ブランドとしてそういう姿勢でいてくれることは消費者側にとっては安心できることですよね。

すべてのルアーが車のように改良を重ねて進化していく流れになってくれたら、日本のバスフィッシング市場ももっと成熟するような気がするんだけどな。

ルアー千一夜 the Store
SNSをフォロー
ルアー千一夜
タイトルとURLをコピーしました