ルースアイシャッド Loose-Eye Shad / コーデルタックル Cordell Tackle Inc.

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

ひとりの勝者の後ろには無数の敗者がいる…  この言葉はもちろんルアーの世界にも当てはまります。

そんな言葉がピッタリの今日のゲストは、コーデルの隠れた名品・ルースアイシャッド。

ビッグオーやレッドフィンの活躍を横目に寂しく消えて行った名脇役です。



コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

このルアーは、まだコットンコーデルがコーデルタックルと名乗っていた1960年代にリリースされたリップレスクランクベイトです。

この時期、既にリップレスクランクベイトに革命を起こしたラトルベイト、ザ・スポットが市場を席巻していたので、その波に乗れ!とばかりに発売されたんでしょうね。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

しかしその構造はスポットとは根本的に違い、ボディはソリッドのプラで形作られています。

この形状を見て、あのルアーを思い出した人はオサーン検定1級に合格です。

そうです、後にビルノーマン一家に移籍したスーパースレッドフィンの、あの手法を採用しているんです。

しかしスーパースレッドフィンは主にブレードの回転によってバイブレーションを得ているのに対し、こちらは真っ平らなヘッドの伝統的な振動発生器を用いてブルブルを得ているところが違います。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

もうひとつの違いは(というよりもこれが一番のキモなんですが)、ウェイトを兼ねたこのつぶらな瞳。

実はこのウェイト、単にナマリを入れただけではなく、わざとスペースを開けてゆるーく組み込まれています。

もう分りましたね。

そうです、このウェイトはワンノッカーラトルの役目を担ってるんです。

ボディが振動を始めるとウェイトがソリッドのプラ素材に当たって鳴くという具合。

しかしその音は中空ボディでは出せないようなくぐもったトーンの低いサウンド。

ノーマルのスポットとは明らかに音質が違います。

これは勝手な推測ですが、コーデルはスポットとは違う音が出したくてコイツを開発したんじゃないかと。

でもよーく見てみると、このウェイトは単なるボール型ではなく、激しい振動でもボディから外れないように土星の形のような特殊な形状をしています。

つまり両側からプラスチックで土星の輪の部分を挟み込んでるというワケ。

オールドのルアーはこういうところに開発者の工夫や苦労が見え隠れするので、焼酎が旨くなるんですよね。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

ボディにはコーデル特有の、いかにも水絡みの良さそうなスケールパターンが彫り込んであります。

最近はデカいサイズのレッドフィンでしかこの手のスケールパターンを見る事が出来ないのでちょっとサミシイですね。

ザラスプークとかにこういう大きな凹凸のスケールが装備されてたら、ウネウネ泳ぎがもっと艶めかしくなりそうなだけにレッドアラート種になっちゃうのはもったいない気がします。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

フックは前後ともコーデルらしいラウンドベンドのショートシャンクを採用。

エイトリングが真鍮製なのがいかにもコーデルのオールドって感じですね。

シャッドというからにはもちろんお約束のストライクドットも忘れてません。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

お約束といえば、コレも忘れちゃイケマセン。

オールドコーデルのキモ(なのか?)、ペイントスティックの跡です。

しかしコイツの穴はありがちなケツではなくてフロントフックの前に、しかも中心線からややズレた位置に開けられてます。

あ、このアングルから見ると、ウェイトが単なるボール形状でないのが良くわかりますね。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

もちろんネームもしっかりとエンボスモールドされてます。

ゆるーく取り付けられた目だからルースアイシャッド。

もうそのまんまです。

もしかしたら昔のコーデルはアメリカの小林製薬だったのかもしれません。

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

コットンコーデル ルーズアイシャッド オールドルアー リップレスクランク インプレ

具体的な製造期間や生産数などは分りませんが、あまり市場に出て来ない事からすると全然売れなかったんでしょうね。

でもこういうチャレンジ精神に満ちたルアーはコレクターとしてはもちろん、使う側にとっては大きな価値があると思うんですが、皆さんはどう思われます?

あ、余談ですが、このルアーはのちにコーデル唯一のテッパン系バイブ、ゲイブレードにボディのDNAを遺してくれていますので気になる方は探してみては。



コメント

1. ドバヤン November 03, 2010 17:46
5こういったイキな仕組みはさすがアメリカ人の発想だと感心してしまいますね。
中学生当時の冬,『関西の釣り』の記事欄で掲載されていたソニックの操作方法を実践して49センチを釣った記憶が蘇りました。
最近アメモンが好きになりつつあるのでございます。

2. ウッチー November 03, 2010 18:08
今見ると新しいですね!こんなの初めて見ました。
主にメタルジグのような使い方を狙ったように見えますが、水面付近を巻いたりも…仰る通りゲイブレードと同じような用途だったんでしょうね~。

3. かうたん November 03, 2010 18:51
ツイッター見て、またコーデルが新しいルアー出したのかと思い来て見たら…
こんなブツ存在すら知りませんでした!
画像も勿論初めて見ました。
ウェイトを剥き出しにしてお目めのデザインにするとは発想が面白いですね。

4. のんだくれ November 04, 2010 00:20
ドバヤンさん
当時の真冬の49センチっていったらそりゃ千金に値するスーパーフィッシュですよね。
冬にバスを釣っただけでイバれた時代ですからねー。

5. のんだくれ November 04, 2010 00:28
ウッチーさん
この手のルアーって、使い手に丸投げというかまかせっきりで、本当の実力は開発者にしか分からんと思うんですよ。
我々が思ってるのと全く違ったシチュエーションが想定されてたんじゃないかついつい思っちゃいますね。

6. のんだくれ November 04, 2010 00:29
かうたん
ツイッターからお越し頂きましたか。(笑)
コーデルはナニゲにマイナーなヤツを出してるので近いうちにまたオモロいのを出しますわ。

7. とびっく November 04, 2010 12:45
5こんにちは(・∀・)ノ  初めて知りました、凄い発想ですね!
しかも何気に手の込んだ造りなんすね う~んなんかイイなぁ

8. tsurumann November 04, 2010 18:37
まさに目から鱗の、いや目からラトルのアイデアですね。
こんなアイデアは天才か変態にしか考え付きませんね(笑)

9. のんだくれ November 05, 2010 00:25
とびっくさん
最近はこういう手の込んだルアーって珍しいですからねー。
しかし意外と知られてなかったんですね、コレ。

10. のんだくれ November 05, 2010 00:25
tsurumannさん
目からラトル! まさにその通り。(笑)