先日、千一夜読者の方からこんなメールを頂きました。
『オールドレーベルに興味がありますが、代表的なカラーはクロスハッチとナチュラライズドカラーしかないんですか?』 と。
いえいえ、そんな事はありませんよという事で、今日のゲストはオールドレーベルの中でも隠れた存在、つるるんクロームのディープミニRでございます。
ディープミニRとは
ディープミニRは、レーベルが1977年のAFTMA(American Fishing Tackle Manufacturers Association)ショーで発表したレーベルブランド初のシステムクランクベイトシリーズの一員です。
長兄のマキシR に始まり、ミニR 、ウィR、そして末弟のティーニーRまで、それぞれシャローモデルとディープモデルが設定されたバスルアー史に燦然と輝くクランクベイトの名シリーズです。
それ以前にリリースされたスーパーRやサスペンドR、シャローRなどシステム以外で控えている従兄弟たちも含めると全15タイプものモデルがラインナップしており、当時のレーベルがいかにこのシリーズに力を入れていたかが伺えます。
もしかしてこの時期のレーベルは “レーベルミノーの呪縛” から脱却すべく、もがいていた時期なんじゃないかと勝手な想像をしてみたり。
ディープミニRのサイズ/重さ/スペック
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ディープミニRのスペックはご覧の通りですが、潜行深度はカタログ値なので、頑張っても7フィートぐらいが限界でしょうね。
むしろこの潜行深度とレスポンスなら、潜らせるよりも5フィートよりも浅いところで障害物にコンタクトさせる方が使いやすいですね。
標準装備のフックはこのサイズのボディにはちょっと小さいので#4サイズ、できればフロントだけは#2サイズに交換した方がフッキングは良くなります。
って、この手のオールドクランクをガチで使い倒す人がいれば、の話ですけど笑
どこがミニやねん!と誰もが思った日本デビュー
日本ではダイワがディストリビューターとなってレーベルのルアーをリリースしていましたが、当時誰もが疑問に思ったのがこの”ミニ”というネーミング。
ボディサイズ64mmというクランクベイトは、マグナムサイズのクランクが隆盛を誇る今でこそレギュラーサイズですが、当時としては立派なビッグベイト(笑)でしたから、なんでこれがミニなの?と首を傾げたアングラーは数知れず。
もちろんのんだくれもそのうちの一人でした。

出典:1980年レーベルプロダクトカタログ *クリックで拡大します 1. Deep Teeny Wee R 2. Deep Wee R 3. Deep Mini R 4. Deep Maxi R 5. Suspend R 5. Mini Suspend R 6. Humpback “Humpy”(旧名Fast Back Deep Runner) 7. Super R
当時のダイワはウィRとミニR、そしてミニサスペンドRしか日本市場に入れなかったので、ミニRの上にはまだマキシRが控えてるなんて一部の海外通を除いて誰も知りませんでした。
そのビッグブラザーよりも小さいからミニだなんて、インターネットもない時代のハナタレに分かるわけないですよね🤣
クロスハッチボディとの相違点
ボディはお馴染み(なのか?)のディープミニRなのでボディの基本構造はクロスハッチのモデルと同じです。
薄ーいブルーバックやハラに吹いたホワイトなんかはレーベルミノーのまんまですよね。
ナチュラルカラーが有名なミニRですが、こうしてみると全然別のプラグに見えてくるからフシギなもんです。
ちなみにレーベル伝統のクロスハッチモデルとの大きな違いは、外見ではボディのクロスハッチ模様とポップアイ(出目)の有無。
それ以外ではラトルサウンドが違います。
クロスハッチモデルの方がやや低めの音なので、高音ラトルが好みの方はナチュラライズドカラー用に作られたこちらのつるるんボディ版をお勧めします。
って、ディープミニRをガチで使い倒す人がいれば、の話ですけどね笑
Rシリーズでは珍しいプレーンクロームカラー
このツルツルクロームのディープミニRを買ったのはクローム症候群に罹ってた頃だから80年代後半でしょうか。
ザラスプークのNPカラーの圧倒的な威力にノックアウトされちゃったので、クロームと見るや否やガツガツ買い込んでた時期ですね。
そんな時期に大好きなクランクのクロームカラーを見ちゃったもんだから、先走り汁をタレ流しながらレジに走った覚えがあります。
このプリントアイはディープランナーには結構使われていましたが、Rシリーズのクランクベイトではちょっと珍しい存在。
事実、このプレーンなクロームは当時買ったこれら以外ほとんど見たことがありません。
やっぱりナチュラルカラーでもなく、そして伝統のクロスハッチでもないものは受け入れられなかったんでしょうか
どーです? この惚れ惚れするようなつるるんクロームのボディ。
レーベルらしくないという点ではかなり上位にランキングされそうですね😁
コレはほぼ未使用のまま眠ってたのでまだまだ見られるお姿ですが、同じタイミングで買ったミニRとウィRは数回同伴出勤しただけで身体中スクラッチだらけの見る
も無残なボロボロ君になっちゃいました。
クロームカラーはどうしても傷付きやすいから仕方が無いんですが、それがコンディションの良いオールドが見つからない原因でもあります。
ディープミニRのフック
フックはお約束の鷹のツメを装備しています。
オヤジ世代にはこのイロとカタチが一番しっくりきますね。
もしオールドレーベルのプラグたちが、イマドキなカツアゲフックなんて装着してたら… あぁーっ! 想像したくない想像したくない想像したくないっ!
ディープミニRのネーム
神々しいまでに威厳を持つリップの刻印にはシビれます。
もしこの刻印が無かったらのんだくれはここまでレーベル好きじゃなかったかも ってくらい溺愛。
同じ名品クランクベイトでありながらもビルノーマンの溺愛レベルがイマイチなのはネームの刻印の影響が大だからかもしれません😁
まとめ
ヴィンテージのクランクベイトというと、もっさりしていてキレのない泳ぎを想像しがちですが、このディープミニRに関しては、最新のクランクと比較しても遜色ない泳ぎを見せてくれます。
しかし先述の通り、ボディサイズの割には潜らないのでディープウォーターをガンガン攻めたい人にとってはちょっと不向きなクランクベイト。
1.5mよりも以浅のシャローで積極的にストラクチャーへ当てにいくような使い方が向いていますね。
ディープクランクでロクマルを釣っても特に驚きもされなくなった今、あえてディープミニRを使ってモンスターを仕留めて尊敬の眼差しを独り占めするってのもアリかもしれませんぞ😁
コメント
1. 釣りキチ万博 August 03, 2007 15:24
ツルツルクロームメッキのレーベルは初めて見たような気が・・・
クロスハッチのないレーベルルアーってなんとなく違和感ありますね
他メーカーのルアーのようで
2. 引き割り August 03, 2007 17:23
ボクもレーベル=クロスハッチのイメージしか無かったです
なんか目だけプリントってとこがたまりませんw
3. はーさん August 03, 2007 23:16
クローム青銀・・ツルツルでもクロスハッチでも、ほんと頼もしいカラーですよね! 大好きです。
このプリ目はミニRでは初めて見ました。レアですね~。
この目って水木しげるデザインなんですよね(ウソw
4. 広告屋 August 03, 2007 23:42
ツルツルクローム?
僕もレーベルは好きで結構買ったけど、特にリアル系派なもんでこれは全く知らんかったですわ。
でもクロームでもブルーバックのんは実釣には強いカラーですね、僕は当然クロスハッチしか持ってませんが。
5. ししまる August 04, 2007 08:36
ツルツルの青銀…こんなのあったんですね!
おかげで“プリントアイ”が妙に目立って、気持ち悪い…(失礼
やっぱレーベルって良いわぁー☆
6. のんだくれ August 04, 2007 16:50
釣りキチさん、まいどです。
のんだくれも今回のブログアップでまじまじと見ましたが、やっぱ違和感ありますね。(笑)
7. のんだくれ August 04, 2007 16:52
お! 引き割りさん、ゴブサタですねー。
ちょっとこのプリントアイはキモいですけどね。
8. のんだくれ August 04, 2007 16:53
はーさん、目の付け所がナイス!(爆)
確かに目玉オヤジが窓から覗いてるみたいだ!
でもそーやって考えると尚更キモいなー。
9. のんだくれ August 04, 2007 16:55
広告屋さんの言うとおり、ナチュラルの陰に隠れてて、日が当たらない存在でしたからね。
他にもこのシリーズにはブラックバック/クロームがありますよ。
10. のんだくれ August 04, 2007 16:58
ししまるさん、まいどです。
キモいでしょ?(笑)
一部のレーベルミノーのソルト用巨大版にもこのアイが採用されてますけど、もっとキモいっすよ。(笑)
11. ha-chan August 04, 2007 23:18
持ってます、コレ。
私もクロームメッキ症を患って久しいです。
釣る度に歯型が付くのがギザタマラナス~
調子にのって岩にぶつけるとカサブタ剥いだみたいに…orz
あ、コイツには太い眉毛書いて表情つけてあげましょう。