Gizz-4 (ギズフォー) / スマックタックル

自分のお気に入りのルアーを使い込んでいくと、どうしても出てきてしまうのが、『もうちょっと◯◯◯だったらいいのにな』というヤツ。

オキニのルアーは思い入れも強く、使用頻度も高いだけに、一度気になりだしたらもう止まりません。  

最初は目先のチューンやモディファイで何とかごまかせても、それでも納得出来なくなっちゃったら最終的には自分で作るしかありませんよね。

スマックタックルが放つこのGizz-4(ギズフォー)は、まさにそんなシチュエーションから生まれたルアーです。

スマックタックルと聞いても知らない方の方が多い… というよりも誰も知らないと思いますので、ちょっとだけ紹介を。

1999年、釣り好きのトッド・マカリスターとスコットスミスがオハイオ州ブランチェスターの教会で出会った事からこのプロジェクトは始まります。  

元々パイクやストライパーなどの大型魚をハンドメイドルアーで狙っていたスコットと、医療機器製造のノウハウを持っていたトッドが生業としてオリジナルルアー開発に乗り出すには大して時間はかかりませんでした。  

そんなトッドとスコットが目指したのは名作・コットンコーデルのCCシャッドを凌ぐ、シンボディ(Thin Body=薄いボディ)のクランクベイト。

コットンコーデルのCCシャッドは非常にアトラクティブなルアーで、バスのみならずストライパーやウォールアイの大好物でもありましたが、元々バスフィッシング用に開発されたルアーゆえに、大型魚向けのヘビータックルでは飛距離や潜行深度に不満が残りました。 

そして何よりも問題なのはそのサイズ。

マッチザベイトという言葉の通り、プレデター達の捕食行動は時として非常にセレクティブになることがあり、どんなにボイルしていても追っているベイトのサイズと違うだけで完全無視される事があります。 

トッドたちにとって、CCシャッドには実質ワンサイズしかない事が(実際には2サイズ展開してますけどね)、どうしてもガマンならなかったのです。

下がコットンコーデル・CCシャッドのオリジナルサイズ。たったの15mm違うだけでこの大迫力。

そして生み出されたのがこのギズフォーです。

名作CCシャッドの存在すらかすむ全長90ミリのグラマラスボディは、元々デカシャッド好きなのんだくれのハートを見事に撃ち抜いてくれました。 ズキューン。

しかもこのボディの金型は、なんと本物のギザードシャッドから型取りして作ったんだと!  なんちゅうヲタぶりやねん! 

レーベルのクローフィッシュが本物のザリガニから… というのは有名な話ですが、それをシャッドでやってしまうとは!  どーりで鼻の穴まで作り込まれてるはずだよ笑

さらに目的のひとつでもあったシンボディは、体高に対する体幅の割合、つまり扁平率で言えばCCシャッドの57%に対し、ギズフォーは46%と、このサイズのシャッドプロファイルクランクとしてはかなりのペラペラぶり。

アン姐さんじゃありませんが、こーゆーヒラヒラしたの大好きなんですよねー。     
ウウウ… もう出ちゃいそうです。

しかしスマックタックルのこだわりは造形だけにとどまりません。

ダイビングリップしか持たないCCシャッドは潜り過ぎてしまうので、表層を力なく漂うシャッドを演じる事が出来ません。 

よって、ギズフォーにはショートリップが奢られています。 しかも極厚のヤツが!

これはロックエリアでの使用や、ストラクチャーなどに積極的に当てる釣りを想定して、リップ素材には衝撃に強いレキサン樹脂を選択&厚みもアップして強靭仕様にしたとのこと。  

リップラップや護岸にガシガシ当てていくシャロークランキンが大好きなのんだくれは、この説明を聞いてまたしてもクラクラ。    

でももう完全にCCシャッドとは違う世界に逝っちゃってますね。

Gizzという名前に恥じないほどしっかりギザードシャッドしているカラーリングもスマックタックルのエッヘンポイント。

光の入射角によって色調と反射が変わるトランスルーセントカラーを採用するなど、ローカルベイトマニュファクチュアラーにしては相当頑張ってます。

このフィニッシュ、一体どのように塗装されているのか良く分かりませんが、一度塗装してアイを取り付けた上にもう一度薄くプラを被せたような、あまり見ない手法が取られています。

なので、目の感じも3Dアイを貼り付けただけのルアーとは違った、独特の艶めかしさを放ち、世間一般で言われるリアルとは一線を画しています。   なんなんでしょーね、コレ。

そして最も興味が沸いたのが、この重心移動ウェイト。

一見どって事のない、どちらかと言えば旧式の重心移動システムで、最初はのんだくれも「余計な事せんで固定重心でイイのに」と思ってましたが、実際に投げてみてあらまオドロキ。

キャスト時にボディ後方に移動したウェイトがそのままの位置で残るので、着水後のポーズ時は45度ケツ下げの斜め浮き姿勢になります。

これを見てビビっと来ちゃったんです。  
そうです、その姿は水面でパクパクしてるオサカナそのまんま!

強くアクションするとウェイトが前に戻って固定されてしまうので、ウェイトが戻らない程度の強さで、あくまでもソフトに、ソフトにチョンチョンしてると、その動き・姿はまさに弱ったベイトフィッシュ!  

こりゃトップウォーターベイトとしてもイケますがな!

しかーし! そんなナイスなベイトでもイカンところがあるんです!

それは言うまでもなくこの赤針。
オサカナツリタイという気持ちも分からんでもないんですが、この不作法な赤がルアーのルックスを台無しにしています。

しかもこんなにもナイスなベイトなのに、ネームが無ーい!!! これは致命傷です。

なので、ジャパンモデルとしてノーマルフック装備とネームプリントのリクエストをしてやろうかと目論んでます。 

ネームプリントはともかく、ある程度のロットを注文すれば、フックぐらいはやってくれるでしょう。  

『日本はレギュレーションによって赤バリの使用が禁じられてるんだ!』 とか大ボラ吹いて。  

コイツにはCCシャッドとほぼ同寸のGizz-3という弟もおり、それぞれにダイビングリップを持ったディープダイバーが控えています。

CCシャッドやフラットペッパーなどのヒラヒラシャッドが大好きなヒトには、ある意味キケンなルアーなので気になる方は要チェックですぞ。


2020年8月追記

何年かぶりにスマックタックルとコンタクトを取ってみましたが、今は本業?が多忙になってしまい、ベイトメイキングをちょっとお休みしているそうです。

このブランドには、ディープのスモール攻略用に開発された、すんごいリップレスシャッドもあるので、休業しながらでも長く仕事を続けてもらいたいものです。


コメント
*この記事が投稿された2011年当時のコメントをそのまま転載しています

  1. いるか March 05, 2011 11:00
    レギュで赤針禁止って(笑)
    ついでに
    『日本人にとってネームは目玉と同じくらい大事』
    『セールス半減』とか言っちゃいましょう。
  1. 廚年 March 05, 2011 11:12
    さらにサムライ・スォードにも
    クラフトマンのネームが入っている
    これが無いと日本では信用されないetc
  2. tei-g March 05, 2011 13:51
    水面パクパクのお魚ちゃん姿勢ってヤバそうですね~。いいルアーはすぐにコピーされるから本物とわかるようにネーム入れた方がいいとかどうですか、説得材料として(笑)
  3. ぬるま湯 March 05, 2011 14:22
    これはまさに待ち望んでいたようなルアーじゃないですか!利根川のテトラ帯の上っ面をペラペラと泳ぐルアーがものすごく効くんですが(某フラットサイドクランクを改造してサブサーフェス仕様にしてます)、こいつはサイズ的にもドンピシャ!

    うーん、手にとって見てみたいものです・・・
  4. U-dutch March 05, 2011 14:26
    ネームは漢字にするとクールだぜ!
    日本のルアーって、
    国内向けはネーム全部漢字だし(・∀・)ニヤニ
    …とか言ってみると面白いかも(ぇ
  1. のんだくれ March 06, 2011 12:41
    いるかさん
    アメリカ人はルールに弱いのでレギュレーションは効果的なテクです…  って何の話だよ。
  2. のんだくれ March 06, 2011 12:42
    廚年さん
    おお! クラフトマンシップ! 
    そういう言い回しも使えますね。 φ(.. )メモシテオコウ
  3. のんだくれ March 06, 2011 12:43
    tei-gさん
    この姿勢にはちょっとビビっときましたねー。
    ウェイトが戻るのがメンドーですが、それ用に瞬接で固定しちゃうのもアリかなと。
  4. のんだくれ March 06, 2011 12:46
    ぬるま湯さん
    テトラなんかのペラペラ泳ぎでは間違いなく独壇場でしょうね。
  5. のんだくれ March 06, 2011 12:48
    U-dutchさん
    それはやり過ぎ。(爆)