バニー Bunny / ジャッカル Jackall

 

【 ルアーはオリジナルサイズが一番釣れる 】という言葉があります。

 

これは複数のサイズバリエーションがラインナップしているルアーの中では、一番最初に発売されたモデルが最も熟成・完成されている事を表す、もはや格言と言ってもいいぐらいの重い言葉ですが、それを如実に表しているルアーがあります。

 

それは10数年前にジャッカルがリリースしたバニー。

 

かつてのビッグバドブームの際に登場した、いわゆる波動系の一味です。

 



 

バニーにはこのオリジナルモデルの他に、ビッグサイズのマグナムバニー、チビサイズのバニーJr.、極小サイズのベビーバニー、ウッド製のウドゥンバニーなどがラインナップしていました。

 

のんだくれはベビーバニー以外の全モデルを使いましたが、このオリジナルサイズの釣れ方だけが他のモデルとはちょっと違うんです。

 

そう、このオリジナルモデルだけ突出してバスの反応がイイんです。

 

 

バニーはボディ長51ミリ、自重11gのクランクベイト。

 

ビッグバドに代表される水面波動系という括りで見るとちょっと小さめにまとめられていますが、先述の通り、後に多数のサイズバリエーションがリリースされた事を考えると、このサイズが一番市場に受け入れられ易いので先鋒としてリリースしたというプロモーション力学も作用してたんでしょうね。

 

 

 

 

バニーの特徴はなんと言ってもこのボディ形状でしょう。

 

丸くふくよかなヘッドとスムースなボディラインを持ちながらも、テールエンドを切り落とすという独特なデザインからは、”絶対にバドのパクリとは言わせねぇ” というデザイナーの気迫が伝わってくるようです。

 

しかーし! 実はこのデザインは、そんな浅い考えを一瞬にして吹き飛ばすほどよーく煮詰められた造形になっているんです。

 

 

 

 

バニーのアクションはほとんどロールしない強いウォブリング。

 

テールのブレードを鳴らすためにはこの味付けは必要不可欠でしょうね。

 

このリップアングルを見ると、リップで受け止めた水がノーズに当たった後、両サイドへ振り分けられるという造形であることが良く分かります。

 

実はこのバニーがリトリーブによって生み出す水の抵抗は見た目よりもはるかに大きく、巻き抵抗は同サイズのクランクベイトと比較すると数段上。

 

逆の言い方をすると、同サイズのクランクベイトとは比べ物にならないほどの乱水流、つまり波動を生み出しているのです。

 

 

 

波動の原動力となっているのがスパッと切り落とされたテールエンドのデザイン処理。

 

ボディサイドを流れてきた水流がテールエンドまで来ると、この鋭角によって反転流となってボディ後方で内側に巻き込むような渦を作り出します。

 

大きなトラックの後ろを走ると引き寄せられるような感覚になることがありますが、このバニーの後ろで起きているのはまさにそれ。

 

実はこの反転流が巻き抵抗、つまり魚を寄せる波動の元の一つになっているんです。

 

ビッグバドのデザインもケツがスパッと切り落とされていますよね。 アレですアレ。

 

 

 

遠い昔、のんだくれは仕事絡みで西海岸のドルフィン&ホエールウォッチングのツアーガイドと懇意にしていたことがありますが、彼曰く『イルカやアシカはボートの後ろに出来る反転流の中で遊ぶのが好きだ』と。

 

イルカにならない限りそれを検証することはできませんが、おそらくバニーの反転流もバスに対して何かを訴えかけているんだろうなと。

 

 

そんなバニーですが、実はのんだくれはこれをビッグバドのように水面で使うことはほぼありません。

 

普通のシャロークランクとしてガチ巻きで投げています。

 

なぜならそっちの方が釣れるから。

 

早めのリトリーブで使うことによってテールのブレードが強力なクラッカーとなり、グラスラトルのチキチキサウンドと相まって、ウィグルワートも真っ青のノイズメーカー&暴れクランクに。

 

もちろんバドのような水面使いでの実績があるのは分かってますが、それよりもクランキングでガンガン巻いた方が反応が良いし、使えるシチュエーションも多いんです。

 

画像を見て分かる通り、下の方がしゃくれたようになっているテールエンドの処理により、クランキングでもブレードがボディに張り付くこともなくしっかり仕事してくれるのもバニーの優れポイントですね。

 

しかし不可解なのはケツにある二つのエクボ。

 

最初は造形時にできた単なるプラ痩せかとも思ったんですが、今のプラスチック成形技術ならプラ痩せをなくすのはピースオブケイクなはずなので、このエクボにも何か役割を持たせたのではないかと勝手に勘繰ってます😁

 

 

 

前後のフックが絡まないように横アイになっているのもバニーの特徴。

 

デフォルトでは#6サイズが装着されていますが、のんだくれはショートシャンクの#4サイズに変更しています。

 

早巻きでの安定性をアップしたかったのと、ショートバイト対策がフック交換の理由。

 

ノーマルのままでもある程度はファーストリトリーブに対応できるのですが、バーニングレベルで巻くとさすがに泳ぎが破綻してしまうのでスタビライザー的役割として。

 

バニーの他のサイズでもいろんな使い方をしてみましたが、どんなスタイルでも安定したパフォーマンスを発揮できたのはこのオリジナルサイズだったので、やはり基本性能が高いという事なんでしょうね。

 

 

 

ただ、褒められないところもあるんです。

 

この輪郭ボケボケのプリントクオリティはもうちょっとなんとかならんかったんでしょうか。

 

ウサギの耳とシッポを表していると思うんですが、最初にこのシッポを見た時は®️マークが潰れちゃってるのかと思ったぐらいですもん。

 

よってマイナス10,000点!

 

あ、マイナスと言えば、橋脚とか護岸とかにぶつけるとケツのリグもろともブレードが簡単に吹っ飛んじゃうという弱点もありました😂

 

 

 

 

ネームプリント以外では満点のバニーですが、残念なことにすでに生産が終わっており、現在入手できる方法は市場在庫を探すか中古マーケットしかありません。

 

手放しで釣れると断言できるルアーだけに新たな供給がないのはちょっと寂しいですね。

 

その昔、新製品の寿命は2年ぐらいはありましたが、もう今では余程話題にならない限り、ワンシーズンどころか最初のワンロットでおしまいですからね。

 

見た目だけではなく、良いルアーをちゃんと評価して、次世代に受け継いで市場を円熟させていくのも我々エンドユーザーの役目なんですけどね。

 

 



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