末裔たちがヘドンに居候する事でかろうじて一族の血を残しているホッパーストッパー。(2009年当時)
ヘルレイザーやドッグウォーカーなど、その多くは既に息絶えてしまってますが、その中にはこんなナイスなヤツもいたんです。
その名はダーティバード。
比較的スタンダード路線を歩んでいたホッパーのラインナップの中では珍しいテイスト“B”ですね。
単にジグを泳がせるだけでなく、あらゆるレンジで使ってやろうというホッパーストッパーの並みならぬ意欲が伝わってくる作品です。
リトリーブやフォーリングではリップの働きでフラフラとボディを揺らし、サーフェスはもちろんのことそのスナッグレス能力でウィードレススプーン的にも使えるという、言ってみれば全レンジ対応型ジグみたいなもんです。
その形状ゆえ使い方が理解されなかったのか、日本ではほとんど認知されないまま生産が終了してしまった悲運のルアーでもあります。
しかし本国アメリカでは相当売れたらしく、今のんだくれと一緒に仕事をしてるパートナーは未だにこのダーティバードを絶賛しています。
70年代終わり~80年代にかけてエバーグレーズ水系でフィッシングガイドを営んでいた彼は、夏場はこのルアーさえあればゲストに必ずバスを釣らせることが出来たんだそうな。
リリーパッドの上をズルズル引っ張ってきて、ポケットやエッジまで来たらフラフラとフォールさせるだけでゴゴン!とくるらしく、シルバーミノーなんかよりも圧倒的に釣れた、と。
根掛かりしないのでビギナーがキャストミスしてもストレスなく回収できるし、デカイのが出るからガイド業務的にも必携ルアーだったと教えてくれました。
当時のアメリカと今の日本ではプレッシャーも含めた環境が違い過ぎるので比較にはなりませんが、今でも通用するヒントは隠されてそうですよね。
コットンコーデルで言うところの、いわゆる錬りパールのボディから元気よくそそり立つウィードガードはナイロンの樹脂でできてます。
ガードは安っぽい歯ブラシみたいですが、そのスナッグレス能力は非常に高くジグの定番ガードとして認められてますよね。
しかし遠い昔はこのブラシガードを間引きして使わないとバスがフックアップしないと大真面目に言われてたこともありました。
70年代といえば、30cmのバスを釣れば地元の釣具屋に魚拓(!!)が飾られてた時代だったので無理もありませんが、フロリダのシャローベジテーションの中に打ち込むならこのぐらい強固なブラシガードでないと釣りになりませんよね。
メタルリップとボディはしっかりとしたリベットでかしめてあります。
しかし単にリベット打ちしただけではなくリップ側をフックのアイに合わせて凹ませてあるのが特徴。
これによりヘッド部分が左右にズレることもなく常にベストポジションをキープできるようになってます。
些細な事ですがこういうひと手間の痕を見ると嬉しくなっちゃいますね。
スカートはラバーではなく、ビニールなので溶けてドロドロになっちゃうこともありません。
しかもバスホッグのスカートのようにゴワゴワではないので、ロッドアクションに反応してちゃんと動いてくれます。
ヒラヒラとした動きの点ではやはりフラスカートの後塵を拝んでしまいますが、耐久性と保管性では文句なし。
標準でビニールスカートを履いてるルアーはゴールデンアイのブラバーマウスなど他にいくつもありますが、そのどれもが50年以上経っても溶けることなく全て現役のままで生きてるんですから。
フックにベイトキーパーが付いていないところを見ると、トレーラーを装着することを想定していなかったんでしょうか。 それとも単にキーパーが付いてないだけ?
時代的にマンズのケイジュンクローダッドなんかを装着したらキマると思うんだけどなー🤣
さすがにヘドンの救済の手をもってしても現代に蘇る事はありませんでしたが、むしろこういうルアーは復刻せずに心の奥底にしまっておくほうがいいのかもしれませんね。
コメント
1. こんどー October 20, 2009 15:05
懐かしいなぁ、これw
西山徹さんの、ルアー釣り入門だったかな、小学館からでてたハードカバーの本、それのカタログにでてたんですよね。
始めてみたとき、なんじゃこりゃ?状態でしたw
2. なっかん October 20, 2009 18:58
これ、すごいっすね!!
アーマードスイマーの原型ですか~?
「リリーパッドの上をズルズル引っ張って、ポケットでフォール!」
ラバジの釣りが大好きなおいらには涎物です
3. かうたん October 20, 2009 23:53
こいつじゃ無くオザークのカワセミはこないだエグったんですが…
ルアー本で涎垂らしながら見て以来、密かにこっちの鳥も狙ってるんですけどねぃ(笑)
トップ使い出来るとなりゃ益々欲しくなっちゃったじゃ無いですか。
オクでも余り見た記憶無いんですけど(泣)
4. 釣りキチ万博 October 21, 2009 00:40
これはちと欲しくなるルアーですね
なっかんさんが言っているように
アーマードスイマーやバトルスイマーの
遠いご先祖様にあたるルアーなんでしょうか
タダ巻きでもフォーリングでもいい仕事を
してくれそうです
5. い~もん October 21, 2009 02:15
久々です m(__)m
見た瞬間 あっ! スイマーヘッド アーマードスイマーと思いました(笑)
よくバジングで使いましたが最近 投げてませんわ
しかし これ いぃですね やはり初めて見ました
f^_^;
6. セラフ October 21, 2009 10:24
これはすっかりボックスの奥で眠ってますわ~。
また一軍入りさせちゃうじゃないですか~(笑)。
このガードは見た目以上に柔らかいし、
スカートも言うことなし。
でもうちのはフックまで塗装されてしまっていて(ミス?)、その塗料にスカートがひっついてくるんです(爆)。
フックの塗装が剥げるぐらい使え!ってことですよね~。
8. とびっく October 21, 2009 21:41
こんばんは(・∀・)ノ 初見です(。・ω・。)
上から下までオールレンジ攻撃可能ってイイですね
私もアーマードスイマーが頭に浮かびました。
これだけで坊主無しって凄いルアーですね!そんな状況に遭遇したいなぁ(笑)
アーマードスイマーにガード付けてみたら?って考えたことはあります、ちょっとイジってみよ。
9. のんだくれ October 22, 2009 00:49
こんどーさん
のんだくれもその本、記憶にありますよ。
確かに当時はなんじゃこれでしたね。
あの当時は他に気になるものが沢山あったので資金的になんじゃこれまで手が出なかったんですよね。
あーあ、もっと買っときゃよかった。 ←毎度のお約束フレーズ
10. のんだくれ October 22, 2009 00:52
なっかん
形状こそ違えど、コンセプトは同じでしょうね。
ポケットでフォールさせる釣りって、みんながやってそうなのに意外と誰もやってないので
おいしい思いが出来るんですよね。
アーマードスイマーは買った記憶があるんですが、使ったことはないので今度探して比較してみます。
11. のんだくれ October 22, 2009 00:54
かうたん
オザークのヤツは当時誰も見向きもしなかったのに今じゃ入手困難ルアーの筆頭ですからね。
ニンゲンの好みはワカランもんですね。
コイツは水面使いでも面白いので、是非探してみて下さいな。
でもエグリマスターのかうたんならオクじゃなくてもその辺の店でフツーにエグれそうですが…
12. のんだくれ October 22, 2009 00:58
釣りキチ万博さん
タダ巻きもイイんですが、フォールの途中で軽くシャクると、ヒラリンとダートしてエエ感じですよ。
最近のルアーってこういう遊び感覚が少ないのでサミシイですね。
13. のんだくれ October 22, 2009 00:59
いーもん
久々に音楽攻めで来たな。(笑)
14. のんだくれ October 22, 2009 01:01
セラフさん
そう言われてみるとブラシガードは結構柔軟な感じですね。
のんだくれも久々に使ってみようかな。(笑)
16. のんだくれ October 22, 2009 01:04
とびっくさん
ボウズなしってルアー、のんだくれも欲しいっす。(涙)
でものんだくれの中ではハングリージョーが限りなくそれに近いんですけどね。
17. 80’s Bassing October 24, 2009 11:56
今コレで釣ったらカッコエエっすね♪
ってエグリでも出ないでしょうけど(爆)
18. のんだくれ October 25, 2009 01:51
80’Sさん
コイツはエグリではめったに出ないでしょうねー。
でも案外100円とかの捨て値で出てたりして。