海外から届いた荷物を解いたら懐かしいモノが出てきたのでご紹介。
今日のゲストはバグリーが塩水用に開発したトゥイッチングベイト、ジャンピングマレットでございます。
バグリーといえばバルサBやバングオーなど、歴史に名を残すバスルアーが多いのでバスルアー専門と思われがちですが、ソルトウォーターまで手広くやってる会社なんです。
大西洋とメキシコ湾に挟まれたフロリダにある会社ですから、当然と言えば当然なんですけどね。
でもバグリーの塩水用ベイトは他社のそれに比べて、バスにも流用しやすいサイズと設定が特徴。 そんな中でものんだくれのイチオシがこのマレット君なんです。
ジャンピングマレットのサイズは83ミリ、13.5g。
フック重量もあるけど、このサイズのペンシルにしては筋肉質の固太り体型になっています
マレットとは日本で言うボラの事。
汽水域にも生息するプレデターにとっては恰好のベイトフィッシュなので、こんなルアーのモデルにもされちゃうワケです。
つまりはアレですよ、ウッド素材でバスだのシャッドだのを模したスモールフライシリーズの塩水版ってトコですね。
スモールフライの系譜となれば、バグリーお得意の艶めかしい造形ラインを忘れちゃいけません。
天然素材を採用していながらもエラや目の盛り上がりでしっかりと生命感を表現してくれています。 実際のボラとはかけ離れていますが、デフォルメした造形でリアル感を醸し出すあたりはさすがのバグリーですね。
もちろん塗装だってバグリーお得意のナチュラルスタンプでアピール度満点。
オサカナに対してはもちろんのこと、アングラーを釣る能力にも長けています。
一説によると、バグリーの社長・ジムが、当時親交があったレーベルの社長からスタンプによるナチュラル塗装を教えてもらったのが始まりとか。
当時スモールフライシリーズが爆発的ヒット作だった事を考えると、ジムはレーベルに足向けて寝られなかったでしょうね… ってなんてニポーン人的な考えなんでしょ。
しかしコイツの売りはルックスなんかじゃありません。
そのアクションがスゲーんです。
ほぼ垂直浮きの状態からトゥイッチを入れると、ダイブと共にイレギュラーなダートを見せてくれます。
しかも潜る瞬間に小さなポップ音まで発するオマケ付き。
さらにルアーが浮き上がる前にトウィッチをくれてやれば、艶めかしいダンスまで披露。
そうなんです。
コイツはトップウォーターベイトに思われがちですが、実はサブサーフェスでのイレギュラーな動きを得意とするトウィッチングベイト。
メキシコ湾にあるような広大なシャローフラットでフィーディングするプレデターを狙う為に開発されたルアーなんです。
なので、コイツのメインフィールドはサブサーフェス。
もちろんこんなフックサークルが付くほど首を振るので水面ペンシルとしても使えますが、水面直下でのシビれるダートを使わないテはありません。
フックはカドミウム処理の防錆版を採用。
のんだくれは前オーナーがフックを砥いで使ってた事が分かって思わずニヤリとしてしまいました。
なぜならこの手のルアーは結構デリケートなバランスなので、フックを替えるだけでアクションが別物になってしまう事があり、のんだくれもオリジナルのフックを替えずにそのまま使う事があるんです。
もしかしたら前オーナーもそれを考えてオリジナルのまま使ってたのかなー… なんて思ったりして。
ロゴ無しの腹ネームは80年代後半バグリーの特徴ですね。
ところでこのネームを見て違和感を感じませんでした?
記事タイトルではジャンピングマレットなのに、このネームはフィンガーマレットになってる事に気付きました?
本来バグリー家の掟ではフローティングをジャンピングマレット、シンキングをフィンガーマレットとしているはずなんですが、ナントこいつは浮かれポンチなのにフィンガーマレットのネームプリント。
バグリーがスタンプを押し間違えたのか、はたまたアメルお得意のバラツキで浮いちゃったのかどうかは分かりませんが、浮く以上はフィンガー呼ばわりするワケにゃイカンということで勝手にジャンピンにしちゃいました。
ところで。
これはのんだくれの勝手な妄想なんですが、このルアーはもしかしたらレーベルのジャンピンミノーの対抗馬としてバグリーが出したんじゃないかと睨んでいます。

日本ではジャンピンミノーが認められるまでに長い時間がかかりましたが、本国ではデビュー直後からスヌークなどのタイドウォーターフィッシングでその名を馳せており、各メーカーからジャンピンのフォロワーがリリースされていました。
なのでバグリーもその波に便乗した結果、ジャンピングマレットが生まれたんじゃないかと。
ジャンピンミノーにジャンピングマレットと名前も似てますし。
皆さんはどう思います?
このジャンピン君、新生バグリーになってラインナップからは消えましたが、90年代後半から始まるバグリーの迷走にも関わらず最後までカタログ落ちせずにしっかり頑張っていました。
つまりそれだけ支持されていたというか、ユーザーがいたんです。
最後まで頑張ってたメンバーの一員だと思うと、なんか健気な感じがしますよね😭
日本ではこの手のトゥイッチベイトというカテゴリーがイマイチ理解されないんですが、実際使ってみると良く釣れるルアーですので、このルアーに限らず、3軍ボックスに眠らせている人がいたら、是非登板させてあげてくださいな。
コメント
*2011年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. こんどー December 08, 2010 06:45
あぁ、懐かしい!バス少年だったころ、何故か持ってました、これ。
ラパラのCD-MAGなんかもバスに使ってたガキんちょだったんで、区別はなかったんだろうなと・・・( ´ω`)=3 トオイメ…
2. のんだくれ December 08, 2010 11:50
こんどーさん
おひさです!
当時CD-MAGをバスに投入してるアングラーは少なかった… というか誰もいませんでしたよね(笑)
でもあのアクションを当時バスに見せる事が出来たらもっと釣れてたかもと思うと何故かクヤシイ。
3. TRU‐ December 08, 2010 19:03
メガバスのドッグXJr.コアユって造形的にコレのパクリっぽいですね~^^;
両方使ったときがないので分かりませんが、コアユスライドシンカーなんてのは素材が違うだけで、まさにコレの動きなんですかね~(?_?)
4. とびっく December 08, 2010 21:35
5こんばんは(・∀・)ノ やっぱりイイっすねぇバグリーのナチュプリも!
浮くのがジャンピン、沈むのがフィンガーって初めて知りました、フィンガーマレットを使ったことはないですけどフローティング版もあればいいなぁってショップでフィンガーマレットを見て思ってたんでコレは是非欲しい!
5. のんだくれ December 08, 2010 22:27
あらら! TRU-さんもおひさです。
そう言われてみると似てるっちゃ、似てますね。(笑)
でもコアユスライドシンカーは水平フォールで、あんまり暴れる味付けじゃないんですよね。
優等生的にシューンってダートするというか。
その点、コイツの動きはイレギュラーなダートが多いので、好みははっきりと分かれるでしょうね。
6. のんだくれ December 08, 2010 22:30
とびっくさん
最近のバグリーのナチュラルプリントと比べると、この時期のヤツは気合い入ってますね。
フィンガーマレットもジャンピングマレットもよく釣れますよ。
中古屋ではパケ入りでも300円とか、もう涙も出ん価格で出てますから見つけたら確保して使ってみて下さい。
7. い~もん December 09, 2010 00:41
まいどです~
このルアー 捜してみます
これは欲しいっ!!
また旅に出なあきまへん…
JOURNEYで
NEVER WALK WAY♪
8. 赤ベロ December 09, 2010 00:47
のんだくれさんの記事が気になって持ってるヤツを浮かべて見ましたが、自分のは垂直浮きには、ほど遠くテラー35のような浮き方でした(笑)
この違いはアメルアだからでしょうか?(爆)
9. のんだくれ December 09, 2010 11:44
いーもん
マレットはいろんなバージョンがあるけど、サイズ的にも使いやすいし、ルックスにこだわらんかったらオススメよ。
10. のんだくれ December 09, 2010 11:47
赤ベロさん
テラー35!(爆)
アメルアのバラツキというマジックワードですらごまかせないほどの差ですね、こりゃ。
マレットに限らずバグリーは製造時期による個体差が大きいからそれにも起因するんですかね。