こんなテキトーな性格なのに同窓会の幹事という大役を任されてしまったので、卒業アルバムを探しに実家の倉庫へ。
当然そこには使わないタックルなんかも仕舞い込んでるワケでして、目的達成の後はそのままタックル探訪へ突入。
まあ最初からそうなる事は分かってたんですけどね。
で、そんなカビ臭い空間からサルベージしてきたのがこのCD-11。
今さら説明する必要もない、あのジャパンスペシアルカラーです。
ジャパンスペシアルとは文字通り日本市場向けに投入されたオリカラの事で、当時ラパラのジャパンディストリビューターを務めてた新東亜交易が始めたナイスなプロジェクトです。
スペシャルではなく【 スペシアル 】という、果てしなくエロチックな響きに股間をジンジンさせてた人も多いですよね。 …って、そんなエロい事を考えてる奴はのんだくれだけですか。そうですかすみません。
実はこのルアー、倉庫に眠ってる事を知らなくて、一時期ヤフオクで追っかけてた事があるんです。
最近はオークションすら見なくなったので直近の相場は分かりませんが、ちょっと前までコイツは結構な高額で取引されてました。
実質上限定販売だったジャパンスペシアルは出回った数もそれほど多くない上に、シーバスで使われる事が多かったCDモデルはコンディションの良いタマがあまり出て来ません。
よって、ジャパンスペシアルのCDモデル、コンディション良好、さらにラパラマニアの免罪符とも呼ばれるツネミのプレゼント券なんかが寄り添ってよーもんなら、そりゃエラい事になってました。
その時は競り負けしてヒジョーに悔しい思いをしたんですが、今となっては負けて良かったなと😅
CDモデルの特徴はやはり何と言ってもこのリップです。
フローティングモデルと比べてプラ自体も厚みがあり、そして何よりもボディ幅を上回る強烈な存在感がタマりません。
ダイワのバルサミノーシンカーも同じような幅広リップを採用してましたが、やはり北欧貴婦人のエレガントさの前では、バブル期のプワゾン臭が甚だしいおねーちゃんぐらいにしか見えません。
まあそれはそれで楽しめるんですけど😂😂😂
しかもリップを通して見えるこのバルサ地がタマりません。
これだけで十分にオカズ 焼酎の肴になりますよね。
まだのんだくれがハナタレだった頃、シンキングルアーの素材になんでわざわざ浮力のあるバルサ材を使うのか理解に苦しみましたが、【 比重が小さい=慣性モーメントが小さい 】という事を教えられて感動的に納得した事があります。
それを知ってからは『やっぱシンキングはバルサ使わないと!』と、意味も無くホザいてたイタい過去はナイショにしておいてください。
そしてなんと言ってもジャパンスペシアルの最大のウリはこのカラーです。
今でこそフツーにどこでも見られる、いわゆる落ちアユカラーですが、当時ではこのカラーリングは画期的でしたね。
あのダイワのあゆルアーですら、こんなナチュラルプリントじゃありませんでしたから。
あ、今思い出しましたがコイツの正式な表記は【CD-11あゆ】で、カタカナのアユじゃありませんのであしからず。
まあそれを憶えてたところで何の役にも立たんのですが。
フックは前後ともカドミウムの防錆バージョンを装備しています。
コイツが発売された87年当時は、シンキングミノー=シーバスという概念がまかり通っていて、沈むミノーはほとんどソルトでしか使われていなかったという背景があるからでしょう。
70年代終わりから80年代にかけて、販売元のツネミがシーバス市場を掘り起こすために開催した”ラパラ・シーバスダービー”はCDラパラの独壇場となり大成功に終わりましたが、それと同時にシンキングモデルはバスには無縁のモノという考えを植え付けてしまいました。
いわゆる特効薬には副作用があるというヤツです。
そう言った背景もあって、バスアングラーにとってのシンキングミノーのプライオリティはずっと低空飛行のままでしたが、メガバスのロケットダーターが出た時に、『 おおっ!バス用シンキングミノー新時代の幕開けかっ? 』と色めき 勃った立ったもんです。
でも現状を見ると、当時とあんまり変わってないみたいですね。
CD5や7はともかく、この11サイズをバス用に真剣投入してる人ってどのくらいいるんでしょうか。
リップにはご覧の通り、フィンランドの文字が燦然と輝いています。
80年代当時、リップの周りにはみ出した接着剤を見て、んだよ、キレイに処理しろよなー、などとのたまってましたが、ラパラがマスプロダクトになってしまった現在では、むしろこのハンドメ感テンコ盛りな感じが懐かしいですね。
その存在感を誇示するかのように手にグッとくるCDモデル独特の重みは、決して物理的な重量だけではないですよね。
ラパラが東亜交易の下から巣立ち、ジャパンスペシアルが【スペシャル】というフツーの呼び名に変わった時期と、ラパラ離れが始まった時期が同じなのは決して偶然ではないような気がします。
コメント
*2011年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. なっかん February 24, 2011 08:51
ルアーやり始めの頃は、プラグ=浮く、しか頭になかったので
シンキングなんて言葉すら知らなかった
お金を貯めて買ったラパラが沈んでいった時の、
あの泣きそうになった頃を思い出します。
今ではシンキングも重宝するようになって、
大人になったんだなあ・・・(笑)
2. 岩谷薫 February 24, 2011 10:14
ツネミのプレゼント券。シーバスダービー。なつかしぃ〜。
中学生の頃、ツネミのプレゼント券に、生意気にもラパラのすばらしさを小さい字で褒めちぎって応募すると、ラパラとミッチェルの大きなステッカー3枚と、CDJ-9が届きました!あれはうれしかったぁ…。
でも沈むことを知ってちょっとがっかりでしたが。
今じゃ、結構な人気と、思い出で、実践投入なかなかできないルアーです。笑。
今もBOXにステッカー貼ってます。
当時、ライギョダービーってのもありましたよね。
3. のんだくれ February 24, 2011 12:42
なっかん
シンキングプラグが使えるようになったらオトナっての、なんか妙に納得。
でもそれすら使いこなせてないって…。(涙)
4. のんだくれ February 24, 2011 12:45
岩谷さん
すげーホスポタリティ。(汗)
でも今から思うと、シーバスダービーといい、そのカスタマーケアといい、マーケティングというか人心掌握術に長けてましたよね。
実際には目に見えないところで相当苦労してたと思いますが。
5. としくん February 24, 2011 18:49
秋にCD7を、底すれすれに引いてくると
良く釣れましたが、根掛かりも多いんですよねぇ
さすがにCD11は、手を出しませんでした(汗)
F11のフロントとセンターのフックが絡むので、CD11みたく2本針にしてほしい…
6. ジェロ February 25, 2011 00:38
CDの7,9,11は
どれか無くても
落ち着きません
まっ お守りみたいなモンですな
それぞれに
チューンしてあります
まっ 自己満足なモンですが(笑)
7. tei-g February 25, 2011 01:16
この落ち鮎カラーはCDが一番似合いますね。
ジャパンスペシアル、是非復活してほしいです。オイカワ熱望!
8. 章 February 25, 2011 06:04
やはりCDはシーバスで使うイメージが強いですね
バスにはCD5をよく使いましたが…
シーバスダービーの記事を見て品川あたりでメーターオーバーが釣れると知ってビックリしたもんです
プレゼント券で貰った細いナイフは持ってますが、切れ味悪くて研がないと使えませんよ(笑)
9. カープヒロシマ February 25, 2011 07:21
最後の文章、まったくもってそんな感じです。
しかし、当時からバス狙いでコレ使ってたんですね! すげ~です。
10. フォルテ February 25, 2011 18:02
そっかー
あゆカラーが落ちアユから普通(笑)のアユカラーになった時期っていつからなんだろ?って思っていたんですが、最後の文章の時期なんすかね
87年のプレ券見るとおいかわはFシリーズで、あゆはCDシリーズで出しているんすね
カラーによって変えるとは・・・ラパラ恐るべし(笑)
・・・今のところ、ジャパスペはシャドラップだけで満足してます
今から全シリーズのジャパスペ集めたら大変なことになりそうなんで(笑)
11. のんだくれ February 26, 2011 10:47
としくん
確かにF11モデルに2フッカーモデルは必要かも。
アクションが死ぬのを承知でデカイ針付けたいんですが、あの感覚ではキツいですからねー。
12. のんだくれ February 26, 2011 10:49
ジェロさん
自己満足。(爆)
まあチューンなんてのは往々にして自己マンの極みみたいなもんですから。(笑)
しかしCDをひと揃え持ってないと落ち着かないなんて、相応釣ってますね?
13. のんだくれ February 26, 2011 10:50
tei-gさん
あの辺のカラーは釣れる釣れないよりも先に気分がアガりますよね。
14. のんだくれ February 26, 2011 10:52
章さん
おお! あのナイフ持ってますか!
あの当時、フィレナイフなんてバスプロのカタログでしか見た事なかったですから、なんだかメチャクチャ特別なモノに見えましたね。
切れ味が悪いというオチもどこか北欧ににほひが漂ってそうで◎(笑)
15. のんだくれ February 26, 2011 10:53
カープさん
いや、CD11は何となく持ってるだけで、真剣にバス用に投入した事はありません。 …ほとんどアクション見るだけ?(汗)
まああの頃はとにかくルアーと名のつく物は買いまくってましたから。
16. のんだくれ February 26, 2011 10:56
フォルテさん
モデルによってカラーを変える… 結局それが新東亜交易マジックなんですよ。
その呪縛から解かれた時にはすでに遅し。
バルサのカタマリに何十万円とつぎ込んだ後だったりします。(笑)
17. シスコキッド February 26, 2011 20:21
CD-11・・・シーバスは勿論、バスにも普通に使ってましたぁ・・
昔は釣れたってコトですかね・・・
RTはともかく、このアユカラーは銃刀法違反級ですぞ!!
たまに中古屋で格安価格の時は、迷わず捕獲っすネ!!
このナチュプリが、相模湾のマグロやカツオに効くって知ってたヒト何人いるんだろ?
18. コウ February 27, 2011 20:46
中学生の頃、小遣いでコツコツ買い溜めたジャパンスペシャル5~6本が押し入れに眠ってます。
そういえばパールホワイトの発売当初はパールホワイトという名前ではなく「下地だけ塗ってるから後は好きに塗ってね」って感じでしたね
19. のんだくれ February 28, 2011 04:50
シスコさん
マグロ! カツオ!(汗)
さすが当時現役のショップスタッフは情報もディープですねー。(笑)
そういえば何年か前に、とあるトローリング系タックルの業者の人と飲んだ時に、某有名マグロ産地の漁師の間で密かにラパラが使われてると教えてもらった事があります。
ノーマルではなくイジってあるそうですが、真偽はともかく、そんな話が出るのは漁具ラパラならではですよね。
20. のんだくれ February 28, 2011 04:57
コウさん
“小遣いでコツコツ買い溜めた…” 今のルアーに足りないのはまさにその宝物的な感覚です!
やっと5個になったとニヤニヤしたり、根掛かりで失くした… と激落ちしたり、ラパラはそうやって苦労しながら買い足していくのが正しい買い方なんです! ←力説
まるでショーウィンドーにならぶケーキを注文するかのように、各カラー1個づつ全部下さいなんて非道な注文をしちゃイカンのですよ。
ああ…我ながら反省。
21. としくん March 01, 2011 04:34
我が家にはCD-9の「あゆ」がありました。
が…
あゆのプリントをCD-11と兼用してるのかな?
ボデーサイズとプリントが合っていません!
目が上の方にあって、オバQみたいな顔してます…(泣)