過去に何度も記事にしてるけど、大好きだからまたまた登場させちゃうのは、ご存知ボーマーが誇る急降下爆撃機・ボマー。
今回のヤツはプラ版の最大サイズ、5/8oz兄ィでゴザイマス。
歴史だのなんだのというノーガキはもう必要ないですよね。
数々の武勇伝と共に、数え切れないほどのコピー商品を生み出し、絶版になった今でもコレクターを狂わせているという、ある意味悪魔のような存在。
のんだくれもこの悪魔に魂を売ってしまったので、見るとついつい買っちゃいます。
1/8ozのフライロッドサイズから数多くのバリエがあるので対象魚はもちろん、フィールドの状況によって使い分けられるトコがナイス。
中でものんだくれのお気に入りがこの5/8ozサイズ。
コイツの伸びやかなボディラインにはホレボレしますね。
標準サイズの1/2ozがP-51Dマスタング戦闘機とすると5/8ozはさしずめB29重爆撃機ってトコですかね。
優雅でありながらも圧倒的な破壊力を持ってるぞ! みたいな。
投下型爆弾のフィンを模した伝統のメタルリップは、思わず唸ってしまうデザインセンスです。
戦争に負けた日本では絶対に生まれないカタチですよね。
裏面にはウォータードッグでも採用されていた補強用?のパーツがインサートされています。
ラインアイにはお約束のラクソンブランドのアレが。
このパーツの正式名称は ” Nickel Plated Brass Connecting Link with Safety Catch ” でパテント登録もされています。
ボーマー以外にもシスコキッドやストームなど数多くのアメリカルアーブランドにこのパーツを供給していたラクソンですが、元々ラクソンブランドは “Art Wire and Stamping Co.”の一部門としてスタートしました。
40年代から60年代にかけて、メタルリップを採用したルアーが爆発的にヒットした事で業績を伸ばし、その勢いのまま新ブランド “ケバル Kebal” を立ち上げ、ボールタイプのスナップスイベルの製造にも乗り出します。
しかしプラスチック成形技術の向上によりメタルリップを採用するルアーメーカーが減り、活路をスピニングリール製造に求めるも、最終的にはアメリカによくある会社売却により消滅してしまいました。
アメリカンルアー進化の一端を担った存在だっただけに、ラクソンの名前は残して欲しかったなぁ… というのはヲタの戯言でせうか。
そのボディデザインやメカニカルなパーツに目を奪われてしまいますが、忘れちゃならないのはこのスケールカラー。
非常に細かいスケールパターンは、シンプルだけど引き込まれる何かを持ってます。
国産舶来を問わず、最近こういうシンプルなカラーリングのルアーってすっかり見なくなっちゃったので寂しい限りですね。
確かにルアーはオサカナとアングラーを釣ってナンボの世界だから仕方がないけど、へドンのショアパターンがそうであるように、昔から長らく引き継がれてきたカラーリングパターンには引き継がれてきただけの意味があるんですから歴史の継承という意味でも残して欲しいなぁと。
メタルリップ同様、ボマーに欠かせないのはこの存在感バッチリのカップリグ。
ウッドからプラになった時点で簡素化出来たはずなのに、あえてそれをしなかった開発陣に拍手を送りたいくらいです。
1/4ozより小さなサイズは浮力の問題で金属カップを採用してないけど、このカップあってこそのボマー。
以前もどっかで書いた覚えがありますが、このカップを使わないヤツを出すくらいなら潔く生産中止になった方がかっちょいーよ、大和男児みたいで… あれ?チガウ?
プラドコの合理化政策によって真っ先に引導を渡された悲運のクランクベイトだけにデカいボディの中で虚しく転がるラトルの響きが哀愁を誘います。
ロングAやモデルAも悪くないんだけど、ブランドのアイデンティティでもあるこーゆールアーはクリークチャブみたいに頑張って残しておいて欲しかったなぁ
ところでところで。
このルアーは一般的に “ボーマーベイト” と呼ばれていますが、これ日本だけの呼び方なんですよね。
いくつか派生モデルはあるものの、このメタルリップを備えた基本形状のものは全て “ボマー/Bomber” の名で呼ばれ、”ボーマーベイト” ではありません。
なんで日本だけこうなっちゃったのかは分かりませんが、おそらく最初に日本に登場した時の書籍にブランド名のボーマーベイトで紹介されたのがルアーの名前として定着してしまったのではないかと。
“ベイヨンボギィ” や “ベビートピドゥ” などと同じインプリンティングですね。
日本で紹介される際に海外のルアーはカタカナ表記になるので、どうしてもこういった本国との呼称の差異は生まれるものだし、呼び方なんて本人が良ければなんでもイイと思うんですが、海外のコレクターとやり取りする時に”ボーマーベイト”と呼ぶとややこしいので。
” ボーマーベイト探してるんだ ”
” 何が欲しいんだ? ”
” だからボーマーベイトだってば ”
” だからどんな種類だ? ”
” いやだからボーマーベイトだって言ってるじゃん!”
みたいな事が起こらないとも限りませんからね… って起きねーよ!
コメント
1. Jir-O March 25, 2008 23:39
ん10年前ならパチモンも珍しくない位転がってたけど、今は本家すら無いんだもんなぁ?
これ集めてる人って聞いた事ないなぁ?
アメーリカンはあれだけいるのになぁ?
そろったかなぁ?
2. 広告屋 March 25, 2008 23:47
この緻密なスケールカラーいいですねえ!!
僕もけっこう気になる存在ですよ。
安めできれいな物はどうしても欲しくなりますねえ
3. カープヒロシマ March 26, 2008 05:42
パチでは世話になったのに、
本家を買ったことがないルアー
たくさんありますが、その典型です。
懺悔の意味もかねて今、程度のいいの
探してます。でもって水につけるだけでなく
バスの歯形をつけて恩返ししたいです。
4. のんだくれ March 26, 2008 11:37
Jir-Oさん、まいどです。
昔、コイツを集めてる人を知ってましたが、かなりの所蔵でしたよ。
最近交遊がないのでその後どーなったのかわかんないですが。
5. のんだくれ March 26, 2008 11:38
広告屋さんの好きなパターンはもう大体把握してたつもりだったけど、こーゆーのもイケちゃうんですか?
うーん… ワカラン!
6. のんだくれ March 26, 2008 11:40
カープさん、まいどです。
『パチでは世話になったのに、本家を買ったことがないルアー』
よーく分かります、分かりますよー(笑)
のんだくれも歯形で恩返ししたいルアー、沢山あります。
7. 5個セット March 26, 2008 20:02
これより二回り小さなサイズが私の好みなんですが、
このカラーリングで見ると、大きなサイズでもかなり
魅力的ですねえ。小サイズの時と同じキメのネットを
使って、塗料を吹きつけているのかな?
ツルンとしたボディが妙に波打ってるように見えるのも、
あらかじめに計算された視覚効果なのでしょうか。(笑)
8. 三代目 March 26, 2008 21:25
これもなかなか買えなかったですからパチモンで我慢してましたね(苦笑)
確か香港製…リップの裏にHongKongと書いてありました(笑)全く動かなかったですが…(-_-#)
それにしてもボーマーベイトはよく活躍してくれたのでかなり思い入れはありますね(^_^)リップを折ったのは…って、まだ言うか!!(爆)
9. 水澄まし March 27, 2008 08:00
お早う御座います!
三代目さん!この前、中古屋で香港製を見掛けたので、触手が動いたのですが、動かないんですかー。
10. 三代目 March 28, 2008 00:10
水澄ましさん》
こんばんは。
そ、そんなのが見つかるとは…( ̄○ ̄;)まだこの世に生き残りが居たんですね!…はい、ただの棒状態でした(T_T)
今ともなればいい思い出ですけどね(笑)
11. のんだくれ March 29, 2008 10:26
ココにもレス漏れが・・・ スンマセン。
5個セットさん
このサイズは他にも5/8を持ってますが、その大きさからスケールとは違った独特の雰囲気がありますよ。
12. のんだくれ March 29, 2008 10:28
三代目さん、おはようです。
香港製ありましたね。 なつかしいです。
昔クロスハッチのボーマーベイト(!)を持ってましたよ。
もし今でも持ってたら激レアアイテムですよね。(爆)
13. のんだくれ March 29, 2008 10:29
水澄ましさん、まいどです。
今度香港製にターゲットを絞って探してみますわ!(笑)