のんだくれの知人の熱狂的クランカーが、【クランクベイトはザリガニをイメージするかしないかで釣果に大きな差が出る】とウザいぐらいに熱弁していますが、確かにその通り。
そんなザリガニの事しか考えてないクランクベイトが今日のゲスト、コッパース社、ライブターゲットブランドのクローフィッシュクランクベイトです。
もうこれ以上の直球勝負は考えられないほどそのまんまなネーミングのクランクベイトです。
カナダ・オンタリオ州のフィッシングガイド出身のグラント・コッパースが興したライブターゲットブランドは、ゲームフィッシュのベイトを高い技術で徹底的に模しつつ、従来のナチュラルフォルムルアーにありがちだった、実力が伴わないという弱点を克服したルアーがウリです。
日本でもそうであるように、北米マーケットでも外見ありきなルアーは眉をひそめられてしまう傾向にありますが、そんな中で大躍進を続けるのははやり釣れるからでしょうね。
もちろんこのルアーも、外見だけでなく実力も兼ね備えたルアーに仕上げられています。
クランクベイトといえば、ある程度ベイトフィッシュに合わせた造形やカラーリングを施し、その中で1~2個だけザリガニカラーがラインナップするというのが普通ですが、ライブターゲットはそんな中途半端な造作では許されません。
ザリならザリ。
徹底してザリガニにこだわっています。
よって、造形はハナっからザリガニのみ。
もちろんカラーリングもザリガニのみという潔さ。
このブランドにおいて、クランクがサカナという概念は存在しないのです! …ってのはちょっと言い過ぎだね😁
サイズ展開もリアルなザリガニから導き出した50mmと60mmのみ。
潜行深度は一応システム化されており、サブサーフェスを疾走するSSRモデルからディープダイバーまで全4タイプ用意されているので、同じフィールですべてのレンジを攻略することができるようになっています。
このシリーズ全体で見てみると、クランクベイトとしては特に不可もなく及第点をクリアしていますが、中でひとつだけ突出してナイスなモデルがあるんです。
それがこの50mmのミッドダイブモデルなんです。
ミッドダイブモデルの最大の特徴は、このリーチの長いスクエア形状リップ。
もうお分かりですよね?
通常スクエアビルのクランクベイトはほとんどがショートリップのシャローダイバー設定なんですが、コイツはスクエアビルでありながらもちゃんと潜れるという、他ではあまりない深度設定がされているんです。
潜行深度はカタログ値で6-8フィート。
市場に出回るシャロークランクの深度がほとんど5フィート前後であることを考えると、これだけでも結構なアドバンテージがあります。
これはザリガニというルックスゆえ、ボトムタップを意識したんでしょうね。
シャローでもとりあえずディープダイバーが外せないのんだくれとしては、待ってましたの超ど真ん中ストライクな設定です。
しかもスクエアビルの障害物回避能力も必要十分で、ワッフル護岸やリップラップ等、ラウンドリップのクランクだとリップががっちり挟まってしまいそうなシチュエーションでもしっかりと働いてくれます。
こーゆーのを待ってたのよねー (^_^)
さらに外見は、のんだくれの大好物のナチュラルフォルム/カラーですから、そりゃもうタイヘンですよ。
オサカナから見てこれがザリガニに見えてるかどうかは別として、確実にモチベーションはアップしますね。
一見手書き風のペイントに見せてるスタンプも高得点をマークしています。
ボディにはカタカタと鳴くラトルが封入されておりますが、そのサウンドは意外と大人し目。
激しくウォブリングするアクションゆえ、もっとラウドに調律することも出来たはずですが、あえてそうしなかったのには何かデザイナーの意図がありそうですね。
でもそんなナイスな造形ですが、目ン玉の接着が甘い個体が多く、使ってるうちに丹下左膳になってしまうこともしばしば・・・というよりもかなりの確率でそうなってしまうので、ディテールにこだわる方は使う前に瞬間接着剤か何かで補強しておくことをお忘れなく。
この辺は国産のルアーにはない愛嬌ですかね。
フックは前後とも同じサイズのダイイチのブラックニッケル仕様。
でものんだくれはデフォルトで装備されていたものよりもワンサイズ大きなフックに交換しています。
シャローボトムを浚渫リトリーブしてもスクエア形状のリップのおかげで根掛かりがほとんど無い上に、ルアーのアクション自体がかなり強いので大きなフックでも全く支障がありません。
むしろフックアップしやすくなった感じ。
オーバーサイズなので時々フック同士が絡まってしまうお約束はありますが、もしこのモデルをデフォルトのまま使ってる方がいらっしゃったら、一度試してみてくださいな。
ルアーは小魚のイミテーションだ!と刷り込まれて育ったのんだくれ世代には、【クランク=ザリガニ】という公式がいまだに馴染めない人がいるかもしれません。
もっと言うなら、ザリガニカラーのバイブレーションなんてなんじゃそれ?の人も。
そうやって考えるとルアーって、使い手次第で何にでもヘンシンしちゃう魔法のエサですよね。
コメント
*2012年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. やの April 03, 2012 18:59
これ後ろから見たらザリって言うよりイカ・タコ系みたい(メーカーHPの
画像を見たら思い切りオウムガイっぽく写ってたw)
このメーカーは凝りぶりと外しっぷりの絶妙なブレンドが思い切り
ツボに入りそうです♪
たまに行くダム湖の立ち木でかなり効きそう。
2. Lagoonist 28号 April 04, 2012 00:43
でた(笑)
好物です(笑)
もぐり屋しか持ってないですが好きです。
(潜り屋の話ですが・・・)向かい風でもしっかり投げられるし。引き心地もいいし。
アメルアらしからぬ・・・ってカナダだった(笑)
3. のんだくれ April 04, 2012 05:13
やのさん
このブランド、デビュー当時は正直ナナメに見てましたが、いつかのICASTでセールスマネージャーといろいろ話してから見方が変わって扱うようになりました。
今までのナチュラルシェイプルアーとは一線を画してて、トライする十分に価値アリですよ。
4. のんだくれ April 04, 2012 05:15
Lagoonist 28号さん
出た。好物ですか(笑)
引き心地は投げ続けられるというかなんというか確かに小気味いいですねー。
でもカナダだからこそこのテイストでできたんじゃないですかね。
どっぷりアメリカ産だったら、あらぬ方向に暴走してる気が・・・
5. いるか April 04, 2012 11:03
間違いないっすね。
適度なスクエアリップ、うるさすぎないラトルは…重心が動きすぎると、動きが跳ねたときに戻ってこないからというアクション面…それにザリ逃避時に出る音の再現っていう両面の狙いかな。
ボディ容積も大きく取ってるし、だからザリが棲む水深1mくらいをゴリゴリ引くのに最適。ボーマーのファットAがお星様になった(廃盤)今、こういうのはときめきますね(笑)
なんかステマみたいなコメントだな
6. のんだくれ April 04, 2012 16:21
ステマ(爆)
ファットAってやっぱりお星さまになっちゃったんですね。
がっつり買い込んでたのは決してムダではなかったという事かー。
でもあのブリブリジャラジャラがラインナップから消えるのはさみしいなー