信ずれば道は開ける!不評に惑わされるとチャンスを逃しかねない秀逸クランク ボージャック Bo Jack AB3000 / スミスウィックルアーズ Smithwick Lures

クランクベイトシャローダイバースミスウィックルアーズ Smithwick Lures
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はじめに

 

 

ルアーに限らずネットに溢れる商品レビューの数々。

 

大手通販サイトではレビューの星数で売れ行きが大きく変わるだけあって、買い手側もレビューを無視できなくなってる状況なのは皆さんご存知の通り。

 

しかしそんなネット通販が広がる前からレビューに左右されてしまったルアーがあるのです。

 

それが今日紹介するボージャックです。

 

 

ボージャックとは

 

ボージャックはスミスウィックが1976年にリリースしたプラスチック製のラトリンクランクベイト。

 

バルサ製のフラットサイドクランク、ラトリンバルサジャックと同時期に、トゥルーランニングを売りに発売されました。

 

スミスウィックのラインナップは今でこそログとデビルスホースだけになっちゃってますが、当時はクランクベイトはもちろん、スピナーベイトもワームも出すなど多彩な商品ラインを持つ総合ルアーメーカーだったのです。

 

しかし80年代に入ってから経営不振からなのか、スミスウィックは急速に商品ラインナップを絞り、ボージャックは生産終了に。

 

その後1991年にスミスウィックはプラドコに買収され、2000年代に入ってこのボージャックが復刻された、という具合なのでございます。

 

 

ボージャックのサイズ・重さ

 

 

そんなボージャックのサイズは全長70ミリ、自重は1/2ozで実測では13g。

 

オリジナルは大小2モデルでの展開だったけれど、どっちも持ってないのでどう違うのかは不明。

 

持ってる人に聞いて下さいな。

 

のちにリリースされたリップ一体型クランクベイト、ロボが1/2ozサイズと酷似しているのでもしかしたらロボは次世代ボージャック的な立ち位置だったんじゃないかと勝手に想像してみたり。

 

 

 

 

仕様

オーバル形状のリップ

 

ボージャックの特徴は何と言ってもこのオーバル形状のリップでしょう。

 

リップ形状にはスクエア、ラウンド、コフィンなど色々なタイプがありますが、中央部の幅が最も広くなるオーバル形状はあまり見かけません。

 

昔このリップを見た妻が「アイスクリームに付いてた木のスプーンみたい」と言ってたけれど、言い得て妙。

 

そんな木のスプーンも姿を消しつつありますが。

 

 

 

そんなリップを一般的なシャロークランクよりも大きなスラント角で取り付けているあたりに設計者の思惑が感じ取れますね。

 

縦扁平シェイプ

 

そんなリップに負けじと存在感を主張するのがこの縦扁平シェイプ。

 

フラットサイドでもなくラウンドでもないこの絶妙なシェイプは、浮力とアクションの両立を図ったものなのかは分からんけれど、ボージャックのアイデンティティになっているのは間違いないですよね。

 

ジキジキと強く響くラトル

 

ボディの中にはジキジキと乾いた音で良く響くラトルが入っていますが、いわゆる遊動タイプではなく、ラトルルームに収められたタイプ。

 

ラトルが内壁にぶつかった時の衝撃音を増幅するアンプの役割としてボディ全体を使っていることがよくわかる響き方で、この調律はおそらく同時期に話題になっていたコーデルスポットあたりのリップレスラトリンベイトを意識してるんじゃないかと。

 

 

山口小夜子ばりの眼力

 

そしてスミスウィックといえばこの目ですよ。

 

日本人初のスーパーモデル小野小夜子を彷彿とさせるこのアイラインは言うまでもなくスミスウィックのトレードマーク。

 

限定数ではあるものの、近年米国内で販売されたログのFXシリーズにはこの特徴的な目が採用されていないのでちょっと嫌な予感がしないでもありませんが、未来永劫この意匠を守り続けて欲しいもんです。

 

 

お約束のパーティングライン

 

そしてアメルアのお約束、パーティングライン。

 

最近はアメリカンルアーですら仕上がりが良くなってしまって、ニヤニヤできなくなってきてるのはオタ的にちょっと淋しいですね。

 

どんな高尚な理論を並べたって、ルアーはどこまでいってもオモチャでしかないんだから、こういうチープさを無くしちゃイカンのよ。

 

 

クランク使いだけじゃもったいない

 

しかーし!見た目はチープでもアクションは秀逸。

 

強めのウォブリングでいい感じに潜ってくれるだけでなく、浮力が強いのでレスポンスもクイック。

 

しかもショートリップらしからぬ前傾姿勢なので意外とスナッグレス性能が高いのも高ポイント。

 

とはいえイマドキのクランクベイトと比べると若干のもたつき感は否めないので、クランクの偏差値としては平均点やや超えってところでしょうか。

 

だからといってふーん…で終わらせるのはもったいない。

 

この形状と特性だからこそ楽しめる使い方があるんです。

 

それは強い浮力を活かした水面使い。 そうトップウォータークランキングです。

 

このボージャックは浮力が強いだけでなくリップのスラント角が大きいので、ダーター的なストップ&ゴーでピコピコさせるのがサイコーに楽しいのです。

 

ラトルサウンドが大きいので、ジョブッ!ジャラッ!と音でも楽しめるし、浮き姿勢が斜めになってる事もあり、ダイブさせてからラインテンションを抜くとスパイラル浮上もお披露目してくれるという芸達者ぶり。

 

ぶっちゃけスパイラル状に浮上したところでサカナが釣れるほど甘くはないんだけど、もしそれで釣れちゃったら「いや、スパイラル浮上が効いちゃってさー」とドヤって仲間にウザがられる楽しみが出来るじゃないですか。

 

そういう意味でこのルアーは実力以上に楽しめるルアーなんじゃないかと。しらんけど。

 

 

果たして不良品なのか

 

さてさて。

 

そんなボージャックには先述の通り「不良品率の高さ」という噂が付きまとっています。

 

リップが曲がってる、アイチューンだけではどうしようもない、斜めに浮く….  などなど、従来のスミスウィックブランドのイメージの良さもあってその落差に愕然としたアングラーは少なくありません。

 

のんだくれ自身、そういったタマを掴まされたのは事実なので不良品率の高さ自体は否定しませんが、一連の騒動の中でもったいないなと思ったのは、そういった声を挙げた人たちの殆どがそこで終わってしまってるんですよね。

 

それらのほとんどはリップを削ったりウェイトを貼ったりすれば問題なく対処出来るレベルなのにそれをやらずに終わってるんです。

 

そりゃ1,000円もするルアーがまともに泳がなかったら文句のひとつもいいたくなるのは分かるんですが、考えようによってはイジれる素材がきたと思えばこんなラッキーなことはないのです。

 

リップを削ればその形状がアクションにどう作用しているかも分かるようになるし、ウェイトの位置次第でアクションが死ぬ事も分かる。

 

あれこれイジったらルアー自体が殉職することになるかもしれないけど、そこから得られる情報や知識は他からは得られない貴重なものになるのです。

 

ランチ代程度でそれが得られるってスゲー事だと思うんだけれど。

 

ゆえにボージャックは「不良品率の高いルアー」とは思っておらず、イマイチ泳がないタマを引いてしまった時は「最高のイジり素材が来てラッキー!」的なルアーだと捉えるべきなんじゃないかと。

 

だって今や中国のパチモンですら品質が均一化されてハズレが少なくなってる時代ですよ、そんな中でガチャ的な要素があるルアーってなかなか貴重だと思いません?

 

要するにハズレを恐れて手を出さないんじゃなくて、信じて買えば何かしらメリットはあるってやつですな。

 

 

カラーバリエーションは豊富

 

 

カラーはコーチドッグ レッド&オレンジ。

 

近年のスミスウィックでは登場していないかつての定番色です。

 

ボージャックは復刻モデルだけあって往年の名カラーを多数ラインナップしており、コレクターの目で見ても思わずニヤリ。

 

次々と新しい製品が出ては消えていくバスルアー界隈では今後こういった原点回帰的な仕事がしにくくなるだろうけど、プラドコ、そして何よりもスミスには引き続き頑張ってもらいたいものです。

 

 

フックは悪魔にも付いてるアレ

 

フックは前後ともクローポイントの#4サイズが標準。

 

デビルスホースなどに使われているアレです。

 

 

 

一般的にクローポイントフックはイーグルクロー社のものというイメージで捉えられていますが、実はこの形状のフックはVMCからもリリースされていたので、一概にイーグルクローとは言い切れません。

 

実際に今も製造されているのか調べてみましたが、該当する製品が見当たらなかったのでもう作っていない可能性もありますが。

 

 

名前の由来はBuddy

 

ボージャックという名前にもスミスウィックらしさが溢れています。

 

ボーBoとは米国南部地域で親しい男性同士が呼び合う時につける敬称。

 

Mr. のもっと砕けた表現で、仲間を意味するBuddyに近いものだと理解すれば遠くはないでしょう。

 

そしてジャックJackは言わずと知れたスミスウィック創業者のJack. K. Smithwick とその息子Jack. A. Smithwickの二人から来ています。

 

つまりボージャックという名前はスミスウィック親子に対する親愛の情から名付けられていることが分かります。

 

デビルスホース他の多くのスミスウィックルアーはジャックの友人たちによってテストされていたことが知られているので、おそらくの話だけれど、このクランクベイトも友人たちによって親しみを込めてボージャックと呼ばれるうち、そのまま正式な製品名になったんじゃないかと。

 

だって自分が作ったルアーにわざわざ自身に親しみを込めた名前なんか付けないでしょ?

 

 

入手はちょっと手こずるかも

 

そんなボージャックですが、復刻モデルはワンロットのみの生産だったこともあり、キイロ系の実店舗ではほとんどお目にかかることが出来ません。

 

不良品と言われてた時期はワゴンに大量流出したんですが、限定品だけに総量が少ないので遭遇率も総じて低め。

 

ゆえに探すならフリマサイトで探すのが手っ取り早いかと。

 

しかし探している人が多いせいかずっと高値傾向にあるので、変に様子を見たりせず見つけたら即ポチはマスト。

 

100円か200円値下がりするのを待ってる間に、いつ出会えるか分からないタマ数の少ないルアーを横取りされるなんて考えただけでハラ立つでしょ?w

 

コンビニコーヒー買うのを一回我慢すれば手に入れた満足感に浸ることが出来るんだから待ってちゃダメよ。

 

あ、そういえばこの間お客さんに、千一夜で記事になった途端にそのルアーがフリマサイトに登場したり値上げされると言われましたが、このサイトにそんな影響力はないのでご安心を。

 

そんな強大な影響力があったらもっと違うことやっとるわいw

 

 

おわりに

 

以前もどっかで書きましたが、ルアーに限らず完璧な商品なんてのはどこにもありません。

 

特にルアーは使い手の経験値だけでなくマインドにも大きく左右されるものだけに、レビューを参考にしすぎるのは非常にキケンです。

 

このルアー千一夜も含めて、レビューやインプレなんて個人の主観でしかないんだから、真実を知りたいならまずは自腹で買って自分の目で確かめるべき。

 

そういう意味ではメーカーが良くやってるモニターやテスターが発信するレビューもどうかと思う。

 

世の中には自分の財布からカネを出さないと見えてこないことってメチャクチャあるからね。

 

その上でレビュー通りだったらそれでいいし、もし違ったとしてもそれはそれで一つのスタイルというか解釈の違いだから、それによって自身の立ち位置もはっきりするでしょ。

 

バスフィッシングの低迷っぷりが言われている昨今だけれど、こういう時期だからこそ落ち着いて自身の目を養うのもいいんでないかい?

 

 

 

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