この間の渡航で、マット・ニューマンと釣りをした事がキッカケでちょっとスイムベイトに開眼してしまったのんだくれ。
彼がオーナーのiRODブランドにはスイムベイト専用モデルが3つもラインナップ(現在は8モデル)してる事もあり、その特性を知る意味でも新旧大小硬軟内外有名無名を問わず、スイムベイトちっくなものならばとりあえず買って投げまくってます。
もうかれこれ5~60個のスイムベイトをテストしてきたでしょうか。
おかげさまで今では周りのアングラーの冷ややかな視線も気にならなくなり、小さな野池でも12インチ物をザッバンザッバン投げる事ができるようになりました。
で、そんな風にあらゆるスイムベイトを投げてると、やっぱり中にはキラリと光るモノがあるんですよね。
その光るモノとはコレ、ラパラのX-RAP ジョインテッドシャッド。
日本のルアー市場においては、今さら感テンコ盛りなルアーですが、コイツはかなりキテます。
このルアーが発売されたのはもうかれこれ10年以上前になるでしょうか。
一番最初にコイツを見た時、正直、ラウリ魂は死んだな😭と思ったもんです。
そんな第一印象もあって、一応購入はしたもののそのままストックボックス行きとなり、つい先日まで陽の目を見る事はありませんでした。
しかし今回使ってみてビックリ。
ラウリスピリットは死に絶えるどころか更にディープな所で、今まで以上にパワフルに息づいてたんです。
ある意味このラウリマジックはアレイスター クロウリーの呪術よりも恐ろしいかもしれません。
コイツの最大の特徴はこのサイズです。
全長140ミリの弩級ボディが水中で艶めかしくウネウネするんですから、そりゃアピールなんて生易しいモノじゃありません。
一般的なスイムベイトと比べて軽量の50gという自重は、非常に扱いやすくロングキャストはもちろん、ピッチング気味にショートディスタンスで数撃ちするにももってこい。
そもそもラパラが10インチ級の巨大なスイムベイトを市場投入してくるとは思えませんが、スーパーシャッドラップ同様、これがラパラからのスイムベイトブームへの回答なのではないかと仰々しい事を思ってみたり。
そんな大振りのボディをくねらせるのはこのプラスチック製の刺し込みリップ。
大き目のディンプルがしっかりと水をとらえ、ラパラらしいアクションでオサカナを誘います。
ボディの割には小さめのリップなので、ちゃんと泳ぐのか?と思ってしまいますが、そんな心配は全く無用。
デッドスローから超ファーストまであらゆるスピードで泳ぐだけでなく、ジャークやリッピングでも見事なまでのパフォーマンスを見せてくれます。
この辺のスタビリティの高さはさすがラパラですよね。
でものんだくれがビビっと来てしまったのは、スイミングやジャーク時のアクションではないんです。
それはリトリーブを止めた時に一瞬だけ見せるロールアクション。
これ、かなりキテます。
巻きながらトゥイッチを入れてロールするというか、ヒラを打つルアーは沢山ありますが、コイツの場合はリトリーブスピードを落とすだけでその場でひらりんと舞います。
実は先述のマット・ニューマン曰く、スイムベイトをベイトフィッシュのイミテーションとして使う時はロールアクションは禁物だ。 しかし一切ロールしないスイムベイトが何かの拍子にフラっとハラを見せた瞬間に思わずバイトしてしまう事は確かにある、とのこと。
正直まだのんだくれはこのひらりんアクションで釣った事はありませんが、このルアーを使ってて、ひらりんアクションを見せた瞬間に漆黒の闇からミサイルが飛んできた事がありました。
その時は残念ながらバイトには至りませんでしたが、マットの言ってたのはこれだったのかー と感心してシビれたのは言うまでもありません。
そんなアトラクティブな舞いをさらに演出するのがこのジョイント部です。
2連や3連ヒンジ式が一般化した最近のスイムベイトからすると、もはや古典にしか見えないジョイント方式ですが、実際にアクションを細かに見ていくと、この一点式(笑)が持つ大きな意味が見えてきます。
このジョイントテールは画像で見てお分かりの通り、横方向だけでなく縦方向にも動きます。 しかもかなりの振り幅で。
で、それが例のひらりんアクションの際、ボディの前半分に良い意味で追随しないので、前半部だけがロールしてもテールはそのまんまという、他のルアーにはない特異なアクションを見せてくれるんです。
あれですよ、ベリーダンスのおねーちゃんが腰の位置は動いてないのに、胸だけが前後左右にグネグネ回っちゃうのとおんなじです。
動きはそれほど派手ではないんですが、オトコ共をハァハァ言わせるには十分な動きとでも言いましょうか。
リトリーブを止めるだけで毎回そんなエロちっくな動きをしてくれるんですから、そりゃバスも喰いつくはずですよ… というか、喰い付いてんのはのんだくれだけかっ?!😅
そんな具合に動きがエロにまみれていますので、ドレスもそれに見合うエロエロ仕様。
X-RAPシリーズ共通の、ボディの内側にスケールパターンを彫り込んだアレです。
フォイルの鈍い輝きを前に、大きくなったらラパラを死ぬほど買ってやる!と心に誓ったことがある80年代少年バサーには少々屈辱的なカラーリングですが、厚めのプラ素材を通して投げかけられるトーンを落としたフラッシングは、アングラーのモチベーションを高い所でキープしてくれるという二次的作用もあるので、これはこれでアリでしょう。
元々このルアーに装備されていたフックはX2の防錆仕様だったんですが、バスにはちょっと不向きなので交換して使ってます。
デカくて太いスプリットリングがビッグゲーム用のルアーである事を思い出させてくれますね。
しかしイカンのは、このルアーにはネームプリントがない事!
近年リリースされたクラッキンクランクなんかにはちゃんとネームプリントが入ってるんですが、この時期のプラ製ラパラはネーム無しと有りのモデルが混在してて、ネームプリント入れる/入れないの基準がどーなってんのか良く分かりませんね。
一時期エラい数が市場に出回ってたんですが、最近はさすがに古さを感じさせるのかほとんど見なくなりました。
のんだくれも今回のベリーダンスの発見でシビれてしまったので、追加補充したいんですが、近所のショップを見る限り絶滅危惧リストでいうところのCR(Critically Endangered=絶滅寸前)認定間近ではないかと。
厳密な意味ではスイムベイトではないかもしれないけど、もしかしたら今のスイムベイトを凌ぐ実力を持ってるかもしれないコイツは警戒すべき激ヤヴァなベイトですぞ。
コメント
*2011年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. ぱっぷ August 30, 2011 18:15
お久しぶりです。
最近更新が無かったのでちょっとさみしかったんですが、久々に目にするのんだくれ節は絶好調なのでほっとしました。(笑
最近あまり使ってませんがこのルアーでは結構釣ってますよ。
確かに止めると一瞬だけボディが横を向きますね。あんまり気にしてませんでしたが(笑
2. のんだくれ August 31, 2011 12:31
最近ちょっとバタバタしてたので更新が滞りました。(汗)
しかし既にこれで釣ってるとはさすがクランクマスターですね。(笑)
3. ガンキチ August 31, 2011 12:35
お久しぶりです。
センドウアキラが雑誌でデカバスを仕留め一躍有名になったと記憶しております。
折しもビッグベイトブームだったので、時代の流れに乗り当時は品薄状態だったと思います。
以降ブーム終焉と共にワゴン行きの末路。
私も当時買いましたが、2軍落ちしているので久々に使用してみようかな?
私が所有しているXJSには、ラインアイの所に溶接リングが付いていますが、のんだくれさんのXJSには付いてないんですけど???
4. のんだくれ September 01, 2011 00:01
ガンキチさん
デカバスで有名… そんな事があったんですね。
道理で爆発的に出回ったワケだ。(笑)
でものんだくれのヤツには最初からリングは付いてませんでしたよ。
もしかしたら時期によって違うんですかね。
5. BASS September 02, 2011 20:58
のんだくれさん,これマジヤバいっすよ。
中古釣り具屋であさってあさって,でかい割に安いという理由で買われ,「でかいから」という買ったときに対して矛盾した理由で3軍に送られ…
それでも耐えたコイツは「目についたから」という理由で1軍とお供することに…しかし真冬という厳しい条件を打ち破り,3人でやっているにも関わらず,それはそれは静かな水面を割って,見事1軍に昇華した経歴があります。そして今でも1軍です。
6. のんだくれ September 04, 2011 10:37
BASSさん
一軍ベイト!
それがあるからラパラは無視できないんですよねー。
しかし真冬にコイツで出したなんて、カッチョ良過ぎ。(笑)