ハーフバックディープランナー Half Back Deep Runner 350DR / ビルノーマン Bill Norman

クランクベイトノーマンルアーズ Norman Luresミディアム・ディープダイバー

 

えー… 最初に断っておきますが、今回のこのルアーの名前『ハーフバックディープランナー』は間違ってるかもしれません。

この記事を書くにあたりカタログやミニカタ、資料本などなど調べたんですが、このルアーをズバリ掲載してるものが一つも無かったので、ショートリップバージョンのハーフバックと、初期のビルノーマンのモデル名、DRをくっつけてお得意の見切り発車でざいます。

というワケで今日もアバウトに出発進行ーっ!

 




 

 

ビルノーマンは、今でこそノーマンルアーズとして活動してるブランドですが、70年代から80年代にかけては、かのNシリーズクランクベイトなどで名を馳せた泣く子も黙る(のか?)ノーマンマニュファクチャリングカンパニーとしてヘドンやレーベルなどと勢力争いを繰り広げていました。

創業当時から【フィッシャーマンの為のフィッシャーマンによるルアーデザイン】という会社紹介コピーを掲げて活動していた事は有名な話です。

創業者自身がプラドコの前身となる組織からの独立組ですから、レーベルやへドンへのライバル心は人一倍アツかったんでしょうね。

 

 

このルアーが発売された60年代後半に入ると、プラスチック成型技術の進化スピードもピークを越え、各社ともカタチよりも性能面での独自性を追求しはじめます。

しかしこのビルノーマンは、クロスハッチで因縁の対決(笑)を繰り広げてきたレーベルに対してはこれでもかといわんばかりに対抗馬を放っているのが印象的です。

まあライバルというよりも何らかの提携関係があったと見る方が自然なのですが、レーベルとビルノーマンのルアーを見比べるだけでも設計者の色々な思惑が汲み取れて非常に興味深いんですよね。

 

 

 

そんな関係性なので、レーベルがハンプバックディープランナーを出せば、そりゃビルノーマンだって黙っちゃいられません。

何が何でも喰い付いていきますw

目の位置とリップの形、そして例のブランドのパーツ使用以外はレーベルとほぼ同じというところが微笑ましいですね。

 

 

 

…と思ったら、ノーマンはこんな離れ技を繰り出してきました!

むむう… このメタリックなボディにこのスマイルおちょぼ口… 恐るべしノーマンのセンス。

もしかしたらラパラに対するライバル心もあったのかもしれませんねw

 

 

 

クロスハッチのパターンはレーベルのそれとは間隔が微妙に違いますが、確かレーベルはこれに関するパテントを取得してたはずなので、そういう意味ではレーベルとの技術提携があったのは間違いないでしょう。

この両者の関係については米国コレクターの間でも諸説飛び交っていて、どこまでが真実なのかを判断しかねるのですが、どのソースも確認が取れない情報なのでここではあえて紹介しません。

皆さんの妄想オカズにしてくださいな。

 

 

 

フックは前後とも太軸ワイヤーの鉤爪針を採用しています。

防錆処理された鈍い輝きがオールドの雰囲気を盛り立ててくれてますね。

防錆カドミウムフックは、ディーラーもしくはショップの注文により採用されるオプションだったようです。

ノーマンのルアーに多くみられた【淡水ルアーなのに塩水針】の謎はそういうことだったのです。

しかしホントにどっかの勇気あるブランドがこのショートシャンクのネムリバリを作ってくんないですかね。

実釣性能も盛り込んだヤツだったら実釣オールドマニアがこぞって買うと思うんだけどなー。

 

 

 

レーベルのルアーもそうですが、ビルノーマンのルアーにもネームは入っていません。

もしここにそれなりの名前が入ってたらあんなにもパチが出回る事は無かったし、中古屋で迷う事もなかったんじゃないかと勝手な妄想をしてるんですが、みなさんはどう思います?

ちなみにこのルアーはノンラトル。

このあたりもレーベルとオ・ソ・ロ💖

 

 

 

クションは非常にタイトなバイブレーション。

大容積のボディが発する強い浮力をものともせず、グイグイと潜っていきます。

レーベルも含めてこのシリーズで釣った事はありませんが、使えば今でもフツーに釣れちゃうでしょうね。

しかしコイツの名前って、ホントに何てゆーんでしょ。

 

 

2010年09月24日 追記

読者のテツさんから名前に関する情報を頂きました!

結局【ハーフバックディープランナー】で問題無かったようです。

テツさん、ご丁寧にご連絡ありがとうございました!

 

 




 

*この記事は2010年9月23日にポストしたものを加筆再掲したもので、コメントも当時のものをそのまま掲載しています

 

コメント

1. カープヒロシマ September 23, 2010 20:42
なんだか、とても惹かれます。
おケツリップ、おチョボ口、つぶらな瞳!
【 フィッシャーマンの為のフィッシャーマンによるデザイン】
説得力あると解釈していいのでしょうか?(笑)

2. とびっく September 23, 2010 21:49
5こんばんは(・∀・)ノ  ポチッとした目がイイですね!おちょぼ口もGOODです!
現行のウェイクNもポチッとしてますがなんか違うんですよねぇ塗りが雑なのかな

3. のんだくれ September 24, 2010 03:36
カープさん
少年ルワーちっくなテイストありますもんね。(笑)
件のコピーは、無理にでも説得力あると信じましょう。

4. のんだくれ September 24, 2010 03:37
とびっくさん
今度アップしますが、ウェイクNの前身のハーフバックもナイスな目してますよ。
というか目だの塗りだの言ってる時点でかなりアブない会話なんですが…

5. tei-g September 24, 2010 08:21
クランクにおちょぼ口!リップの形がまたいいですね。
赤箱に入ったうちのディープリトルNにも同じような唇描いてあるんですがデフォなんですかね?
落書きかと思ってましたが。

6. のんだくれ September 24, 2010 19:17
tei-g さん
ディープリトルNにもおちょぼ口!! そりゃ見た事ないぞっ!
でも赤箱の時代なら十分に考えられますね。
ムムム… やっぱりスゲーぞ、ビルノーマン!

 




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