バスの行動パターン的にはまだ秋の名残がチラホラ見られるようですが、季節的にはもう完全に冬になりました。
水温が落ちてくるとメタルバイブなどの小さ目のリアクション系の出動頻度が高くなりますが、のんだくれ的に俄然使いたくなるのがディープクランクです。
ということで、今日はテキサスの新興マニュファクチュアラー、6th Sense(シックスセンス)ルアーカンパニーが出したディープクランク、クラッシュ300DDを紹介しましょう。
このルアーは今年のICASTショーでメジャーデビューを果たしたシックスセンスルアーズが市場への切り込み隊長に任命したクランクベイトです。
コイツの存在を知ったのは昨年の夏。
取引しているゲットファイブルアーズの社長のフェイスブックに、昨年の夏ごろからやたらとクランクベイトのテスト風景がアップされるようになりました。
テキサスとはいえ、かなり良いサイズのバスをクランクベイトで連発している上に、元々ゲットファイブルアーズはソフトベイトのブランドなので気になって、クランクを販売する予定なのか?と質問したのが事の始まりです。
その時はテキトーな答えでケムに巻かれましたが、後でそのルアーがこのクラッシュ300DDだったと知らされました。
要するにゲットファイブルアーズの社長とシックスセンスルアーズの社長は友人同士で、一緒にテスト釣行して、その様子をフェイスブックにアップしてた、という事だったんです。
シックスセンスルアーズと取引を始めてから初めてその繋がりを知ったんですが、やっぱり世界は広いようで狭いですね。 (BGM:イッツアスモールワールド)
さて、ご覧いただいて分かる通り、このルアーはあるルアーをモチーフにして開発されています。
このブログの読者ならもうお分かりですよね?
そうですディープダイビングクランクの名作・ボーマーのファットフリーシャッドがモチーフになっているんです。
開発者のケイシー曰く、『ファットフリーシャッドはトンでもなく釣れるクランクベイトだが、一つだけ欠点がある。それはアピールが強過ぎて、すぐに場が荒れてしまうことだ。』 と。
『だから我々は、うるさ過ぎず静か過ぎない ( Not too loud, Not too quiet ) サウンドとアクションにこだわってこの300DDを開発した。』 とのこと。
のんだくれはこの言葉にビビッと感じるものがありました。
以前からこのブログでも書いていますが、のんだくれはボーマーのファットフリーシャッドが大好物です。
リザーバーではもちろん、琵琶湖の遠浅ポイントでも、野池でもフルサイズのファットフリーシャッドをフツーに投げています。
確かにのんだくれもファットフリーシャッドのアピール過多はなんとなく感じていました。
ファットフリーシャッドは、ここぞという場面でしっかりバスを連れてきてくれるんですが、バイトが長続きしないんです。 すぐにスレちゃう。
でもそれはファットフリーの特徴であり、場荒れさせたくないのであればDBⅢのようなノンラトルでタイトウォブルのクランクを使えばいいだけのことで、のんだくれは欠点とは思ってもいませんでした。
それを欠点と言い切って、自分の思い通りのルアーを開発するってのはさすがアメリカ人の発想ですよね。
サイズはご覧の通りの1オンスクランクです。
このサイズのクランクベイトは、日本ではほとんどの人がビッグフィールドでしか投げませんよね。
でもボディ部分だけ見たら3インチ/75ミリなので、その辺の水面プラグなんかよりもよっぽど小さいです。
一見トンでもなくデカいルアーに見えますが、一口サイズとは言わないまでも、意外とコンパクトでバスの反応も良い事を知らないアングラーが多いんです。
つまり他のアングラーがあまり使わないサイズだからこそ良く釣れる、と。
実際このサイズのギルならフィールドにウジャウジャいますし、特にデカいバスでなくとも7~8センチのベイトフィッシュならスナック感覚でフツーに喰ってるはずです。
ファットフリーで沢山釣ってきたのんだくれに言わせると、このあたりの人間の視覚による誤解が、随分バイトチャンスを減らしてるんじゃないかと思うんですが、皆さんはどう思います?
ファットフリーが先生なので、リップもファットフリー似。
でもアクションはちょっとだけ先生よりも大人しいでしょうか。
これは浮力を若干殺した設定になっているのが効いているんじゃないかと。
ファットフリーよりも大人しいなら他のルアーを登板させるという考えもあるので、この辺の味付けは好みが分かれるところですね。
シックスセンスルアーズは自社製品としてオーバル形状のスプリットリングも出しているので、鼻輪には当然オーバルなヤツがぶら下がっています。
何から何までファットフリーとの比較になってしまいますが、ボディはファットフリーよりもちょっとだけ皮下脂肪をまとった感じで、ほのかにラウンドサイドになっています。
想像の域を出ませんが、人間が感じる以上にこのマイルド形状が生み出すディスプレイスメントはフラットなものとは変わって来るでしょうね。
うるさ過ぎず・・・ のコンセプトは水押しにも及んでいるんだろうなとニヤリとさせられたポイントです。
ちなみにこのカラー名はスーパーモデルシャッド。
セクシーシャッドでもフォクシーシャッドでもないとなると、あとはスーパーモデルクラスを引っ張り出さないとインパクトがないとでも思ったんでしょうか😂😂😂
ちなみにシックスセンスルアーズは、正式名称をシックスセンスカスタムルアーカンパニーといい、元々は既存のルアーのリペイントからスタートしたいわゆるカスタムファクトリーでした。
今回のクラッシュのカラーラインナップも、カスタムオーダーが多かった人気色をベースに決められたようで、セクシーシャッド系のカラーリングが目立ちますが、逆に言えばそれだけアングラーの要望を取り入れた証ともいえますね。
カスタム畑出身だけにカラーリングの繊細さはファットフリーシャッドの比ではなく、国産ルアーに迫ってると言っても過言ではありません。
ビッグバスをメインターゲットにしてるだけあって、フックは太軸の剛健仕様。
この辺にもヤル気が満ちてますね。
どのブランドのものを使ってるのかは聞いてませんが、アメリカでは使用したフックを交換するよりもホーニングすることが多く、それを前提で装着しているので、まぁ及第点をあげても問題はないでしょう。
ところで気になる Not too loud, Not too quiet のラトルサウンドですが、ラトルボールの可動域を小さくしたことと、プラスチック素材を吟味したことで、中音のカタカタ系に調律されています。
コトコトではなくて、あくまでもカタカタです。笑
ちょっと中途半端な感じがしないでもありませんが、このサウンドならアンチラトル派でも違和感なく受け入れられるんじゃないかと。
水温が下がりきった1月末~2月にしっかり使い込んでみたいなと思わせるクランクベイトです。
コメント
*2012年投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. ozaki November 28, 2012 18:26
ファットフリー溺愛者としては違和感を覚えます…
でも食わず嫌いはだめですよねっ!
2. tei-g November 29, 2012 00:15
このリップ、一目でファットフリー意識したのわかりますね~。欲しいんですが、まだ男にしてないルアーが山ほどあって…。来季は買わせてもらいます。
3. のんだくれ November 29, 2012 03:55
ozakiさん
そのキモチ、よーく分かります!
そういう思い入れがあってこそのルアーなんですから。(笑)
4. のんだくれ November 29, 2012 03:58
tei-gさん
一番最初に画像見た時はそれほどでもなかったんですが、現物見たら鼻血出そうなくらいソックリでした
まだ未発表のルアーもあったりして、このブランドとは長い付き合いになりそうなので、タイミングが合ったら時にどうぞ。
5. いるか November 29, 2012 09:36
ファットフリーよりファットなのにジェントリーなんですね。
ソコの個性を丸めちゃダメだろ!って思いつつ凄く気になるもやもや感(笑)欲しくなってきたぞ。
ウィリアム・ワルツとか適当なシグネチャーで売るとウケるかも?
6. のんだくれ November 29, 2012 11:33
いるかさん
そう、ジェントリー(笑)
でもこういうのって、いくら出来が良くても結局はオリジナルを越えられない宿命なんだよなー
7. うめ December 01, 2012 13:09
押忍!
私の行く水溜りでは今まさに旬のルワーあります!!
8. のんだくれ December 01, 2012 15:15
うめさん
水溜り!(爆)
あの日本最大のヤツね(笑)