ディディー家の栄光の裏に存在する知る人ぞ知るペンシルベイト ウォーキンディディー Walkin’ Diddie / ルーハージェンセン Luhr Jensen

トップウォーターペンシルベイトルーハージェンセン Luhr Jensen

パッケージから出したばかりのまっさらのルアーを投げる時ってワクワクしますよね。

期待通りの動きをしてくれるのか、それとも予想以上にイイのか、最もテンションが上がる時です。

しかし買ったルアーの全てが思ってた通りのパフォーマンスを演じてくれるとは限りません。

中には空を仰いでファーック!と叫びたくなるものも。

今日のゲスト、ルーハージェンセンのウォーキンディディはそんなルアーのひとつでした

このルアーを買ったのは忘れもしない横浜サンスイの旧店舗。

店のハンガーからの熱い視線を感じて目が合ったのが馴れ初めでした。

ザラII似のスピンドルシェイプがウッド素材で… ラインアイが下顎にあるということは… などなど妄想が始まったらもうタイヘン。

昇竜の如く渦巻くエロ妄想を抑えつつ、ウォーキンディディー嬢をアフターに誘ったのでした。

しかしそんな下心は、一投目から踏みにじられます。

なんとこのウォーキンディディー嬢、その外見に似合わぬピョコピョコアクションで、ウッド素材特有の水に絡む感じが全く無かったんです。

え?これプラスチックだったっけ?と疑ったほど。

“ウッド製のザラIIシェイプ” という要素から勝手にエロい動きを想像していた部分はあるにせよ、それでも軽薄過ぎるアクション。

そうです、このウォーキンディディーこそがまさしく、ファーック!と叫ぶ案件だったのです。

昨日のワクワクは一体何だったんだ、こんなんだったら目なんか合わさなきゃ良かった、思わせぶりな態度しやがってと、のんだくれの心はまるで指名を入れまくったキャバ嬢に肩透かしを喰らったようなささくれっぷり。

しかしそれで引き下がったら男が廃る、自分好みに変えてやる!とあれこれ調教を始めました。

まずはフック。

標準装備の細軸#4サイズフックを#2にサイズアップすることで重量をアップ。

そしてテールを安定させるために長いヒートンに交換&ヒートンに板オモリを巻き、ドリルで穴を拡張して収納してみました。

するとどうでしょう。

なんともナイスな45度浮きになったではありませんか!

落ち着きのないピョコピョコアクションは影を潜め、イイ感じで水に絡んでくれるようになったのです。

本当はザラIIの浮き角が欲しかったので狙ったイメージとはちょっと違いましたが、これはこれでアリでしょう。

三軍ボックスにブチ込んでやろうかと思ってましたが、一気にオキニに昇格です

オキニになったら仕様をチェックしまくるのがのんだくれの性癖、ラインアイヒートンに咬ましてあるパーツが気になって仕方ありません。

最初はカップの代わりかなと思ったんですが、よく見たらこのリングパーツはボディに装着した上からトップコートが吹かれていいました。

ということは、カウンターウェイトか何かが仕込まれてるのか?と思ってほじくってみたら、厚みがあるただのリングでした。

よってこのリングの目的は全くわからず😣

どなたかこのリングを装着した目的を知ってる人います?

カラーリングは典型的な90年代ルーハージェンセンのそれ。

今思えばルーハーお得意のフォイルフィニッシュも買っとけばよかったなと。

グラッディングまで続いていた独特のカラーリングは、1982年にルーハージェンセンに買収されて以降、徐々にスキームが簡素化されていき、90年代にはこのルーハートーンに落ち着きました。

ルーハー物がそこらじゅうに転がってた時期にはちょっと蔑んだ目で見られていましたが、今となってはこのトーンもルーハーの歴史を語る上で貴重な存在。

アイルランド製ラパラもそうですが、その時々にしか作れないルアーがあってそれぞれが全部貴重な物なんだなぁとシミジミしちゃいますね。

 

でもネームプリントがないのはアカンでしょ!

せっかくこれだけの大きなキャンバスがあるのにまっさらというのはちょっと寂しすぎ。

ルーハーの塗膜は衝撃を吸収する柔らかさがあって割れにくいだけに、ネームなしののっぺらぼうは残念無念です。

とまあそんな具合にお払い箱寸前からいきなりオキニとなったウォーキンディディー嬢なワケですが、残念なことにコイツでは釣ったことは有りません。

なんというか、好みの動きになったらそれで満足しちゃったのか、現場で投げようと思わなくなっちゃったんですよね😅

思い通りにならない部分があったから面白かったのであって、それをクリアしたら熱が冷めちゃったというアレです。

自分で言うのもアレですけど、そういうヤツってどこにでもいますもんね😅

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