パップフィッシュ / STIルアーズ

人気商品がパクられるのは、何もルアーに限った話じゃありませんが、中にはオリジナルをも凌ぐ存在感とともに歴史にその名を残す物もあります。

そんな離れ業をやってのけたのが、アメリカのSTIルアーズが放ったこのパップフィッシュ。  

90年代に咲いた徒花です。

もうお気付きですよね?
そうです、コイツはメガバスのドッグXのモロパクリなんです。

エラの張り具合、テールに向かうに従って微妙にスラントするボディライン、そしてプニプニの3Dアイまで忠実に再現された、見事なパクリっぷり。

しかし、ただ一つだけ違うところがあるんです。   その違いとは…

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ジャーン! 百聞は一見に如かず。 これがその違いです。

言うまでもなく、ちっこい方がオリジナルのわんこXです。 決してCOAYUなんかじゃありませんので念のため。

そのぶっ飛びの全長はなんと8インチ! 

ドッグXにどんなエサを与えても、ここまで大きくは育ちません。
  
当然その体重もハンパないわけでして、なんと3ozを軽くオーバーする超重量級です。

これって単なるジョークグッズだろ? と思うのはムリもありません。

しかしコイツには3インチと5インチのサイズバリエーションがある事からもお分かりのように、レッキとした戦闘要員。 メーカーは大真面目なんです。

 

ちなみにこちらは5インチの次男坊。オリザラとほぼ同サイズで、何気に釣れそうなオーラをまとってます。

本家メガバスドッグXの全長が3.5インチであることを考えると、このSTIルアーズは確信犯的にこのサイズ展開にした事がわかります。 

つまりオリジナルのドッグXより少しだけデカいサイズと、小さなサイズを両方揃えることでサイズバリエーションに弱いアングラーを狙い撃ちにしてるんです。

ムムム… 誰もが思いつく事とはいえ、パクリでありながらここまで大胆に展開するSTIルアーズ恐るべし。

そんな事実を知っても、このアングルから見たら誰もがドッグXだと思ってしまうほどコイツは良く出来てます。

のんだくれが一番最初にこのルアーを見た時、大真面目にドッグXの輸出モデルだと思ったぐらいですから。

おそらく当時出始めたばかりのスキャン技術を使ってコピーしたんだろうなと。

最近はスキャンのコストも、さらにそこから3Dプリントするコストも大幅に下がったので、仕事でアプローチしてくる中国の工場などは、「作って欲しいルアーのスキャンデータ送ってくれたらすぐにコピーを作って送ってあげるから」と、全然悪びれる事もなく言い放ちます笑

それ単なるノックオフじゃんと言うと、中身は違うからダイジョブね、と当然の様に返してくるような連中ばっかり見ているので、何が正しいのか分からなくなる時がありますけどね笑笑笑

エラ周辺の造り込みはもちろん、スケールパターンまで忠実に彫り込まれています。

エラやドットが手描きで塗られてるのを見ると、パクリでもそれなりのヤル気というか情熱が感じられて、なんだか微笑ましくなりますね。

ちなみにボディ内部にはラトルが装備されています。 

しかし本家ドッグXに搭載してある慣性バランスなんとかという系統のものではなく、そのデカいボディの存在感に似合わないカラカラシャラシャラのマラカス系サウンド。

まあこのボディでオリジナル並みの低音を出そうと思ったら相当デカいボールを入れなきゃならんので、キャスタビリティを考えるとこれが妥当な線でしょう。

ちなみにパップフィッシュという名前は、ドッグウォークから子犬を意味するパピー PUPPY と、大きなものを意味するパパを掛けたダブルミーニングになってます。

そこまでネーミングをヒネっておきながら、ネームプリントがないという間抜けっぷりはさすがのパチモンですね。

フックは国産に交換してありますが、デフォルトで付いてたフックは確かロングシャンクのヤツだったはずです。

ボディがボディだけにエイトリングのぶっといワイヤーはラージマウスには完全にオーバースペック。 
 
多分ストライパーやマスキーなどの大型プレデター攻略が目的だったんでしょうね。

ちなみにこのルアーはオフ会でハッピーモールさんが協賛してくれたものをのんだくれが引き当てました。 

その昔、のんだくれが買ったパップフィッシュは、よっこらせ投げでオバハンに突き刺さったまま二度と生還することはありませんでした。
 
あれは今でも青田ワンドのハングの上に刺さってんでしょうか (T_T) 

そうそう、肝心のアクションについてまだ書いてませんでしたね。 

ちょっとだけケツを下げた浮き姿勢から始まる泳ぎは、紛れもないスライディングアクション。  

赤城か!? と見紛うほどの巨大な引き波とスライド幅で周辺にいるバスをビビらせてくれます。

しかーし! その圧倒的ボディの強い浮力が邪魔をするのか、ターンする際にロールし過ぎて完全に仰向け状態に。  

フックの重みですぐに体勢を戻すも、ターンの度に背泳ぎを披露する状態なのでとても釣りになりません。

ヤッパリと言うべきか、ガックリと言うべきか。 

そういう意味ではコイツは、外見を真似ても動きまでは真似られなかったという、パクリルアーの典型的な例ですね。
  
5インチモデルはそこそこイイ感じの動きになってたので惜しいですね。

でもここまでやったんだったら、その勢いでウォーキングバージョンも出して欲しかったなー。 

このサイズを立ち浮きにしたら軽く200g超えると思いますが。


コメント
*2010年当時に投稿されたコメントをそのまま転載しています。

  1. ばるたん(V)o¥o(V) April 20, 2010 23:06
    比較写真を見て、お茶をモニターに噴いた!!
    存在を知らなかったんでかなり笑えます。これ。
    いや、マジ、使ってみたいです。
  1. HED-ON82 April 20, 2010 23:39
    スゲーーかちょいいです。この大きさにあこがれます!?^^
    自分のは? オリジナルサイズです。
    他にもあるんですか? POPーXとかも。
    売ってる所はありませんか?欲しいーーの
  1. バジェッ太 April 21, 2010 01:26
    見事なまで激似ですね(笑)。
    コレ、今じゃ売ってないですよね?
    普段これ以上の重さの物投げてるので3オンスなら楽勝で投げれます。
    もしかしてリップの無いデカバズジェット作ったのってこのメーカーでしょうか?
  1. るねっさ April 21, 2010 02:27
    (;д)゚゚最近ちょっとやそっとのデカルアーじゃ驚かなくなりましたが…
    この比較画像は半端無い、いや卑怯です。腹筋に悪い的な意味で
  1. tsuru mann April 21, 2010 10:17
    自分はでかいレロイブラウン欲しくて自分で作っちゃいました。みんな考えることはいっしょですね。ちなみに動きはきかないでください(笑)
  2. のんだくれ April 21, 2010 16:01
    ばるたんさん
    笑いのネタとしては最高峰の部類かと。
  3. のんだくれ April 21, 2010 16:03
    HED-ON82さん
    自分のはオリジナルサイズ…  (笑)
    コレ、実際に手にしてみるとすんごい存在感ですよ。
    もしコレがナニだったらちょっとオソロシイぐらい。
  4. のんだくれ April 21, 2010 16:06
    バジェッ太さん
    デカバズジェットのヤツは確かバスターベイツじゃないかと。
    あれも現物はスゲー存在感ですよ。
    というかアレを日本で使ったら周りから冷たい目で見られるのは確実ですね。(笑)
  5. のんだくれ April 21, 2010 16:08
    るねっささん
    そもそもここまでデカくする必要があるのか疑問ですが、
    細かい事は考えないアホっぷりがアメリカの売りですから。
  6. のんだくれ April 21, 2010 16:10
    tsuru mannさん
    デカいレロイブラウン…  なんだかソソられますねー。
    逆にデカいのがちゃんとブルブルしたらコワいです!
  7. rat April 21, 2010 16:39
    こりゃ~おもろいですね
    比較写真がかなり笑えます
    なんか丈夫そうだし今でも青田ワンドに残ってるんじゃない?
  1. しんじ April 21, 2010 18:05
    笑っちゃうくらいデカイですね。ちょっと前にキラルアーを購入した時
    小4の息子に見せたら、大笑いしてこれで何釣るんだぁって家族で盛り上がったの思い出します。 ルアー嫌いでなければ家族でいいネタになりそうです。 やったこと無いけどシイラなんかにはどーなんでしょうか。
  1. いるか April 21, 2010 19:43
    あの…これ売れますよ、特にこっちの方で。オシゴトになりそうなら、詳細メールしましょか?
  1. イカメガネ April 21, 2010 20:09
    出た~!もう笑うしかないですねコレは。
     ・美しいフォルム
     ・手の込んだ工程
     ・仕上げもキレイ
     ・あふれるチャレンジスピリット
    なのに実物を見ると笑いが止まらない。もうネタとして完璧です。
    バカバカしいコトをここまで全力でやっちゃうのがさすがアメリカ人
    それを何だかんだ言いながらも愛している日本のルアオタ。
    どっちも立派にヘンタイ(褒め言葉)ですね。
  1. のんだくれ April 21, 2010 20:42
    ratさん
    耐久性はお墨付きです!(笑)
    ・・・ということはやっぱりまで引っ掛かってる?
  2. のんだくれ April 21, 2010 20:46
    しんじさん
    さっきこのルアーの事を軽くググッたら、やっぱりストライパー狙いで作られたようでした。
    STIルアーズ自体はラスベガスにあったようですね。
    今でもフィッシングインダストリーのインデックスに名前が出てくると言う事は、
    もしかしたら会社は残ってるかもしれませんね。
  3. のんだくれ April 21, 2010 20:49
    いるかさん
    いや、このルアー自体はもう絶版で造られてないんですよ。
    このサイズはアメリカでも結構探してる人が多いらしく、
    去年イーベイで40ドルぐらいいったのを見たことがあります。
    こんなのを探してるなんて、やっぱアメリカ人には勝てませんわ。
  4. のんだくれ April 21, 2010 20:51
    イカメガネさん
    このルアーのバカさ加減にはほんとシビれます。
    まさにヘンタイの極致ですね。(笑)
    ヘンタイに反応するヘンタイがたくさんいることにもシビれますが。
  5. むら April 21, 2010 21:39
    3オンスって・・・我々トップウォーター好きでも躊躇する重さだな・・・ってかサイズみて思いっきり笑ってしまいました
    このサイズだとタックルボックスに入れるだけでも一苦労ですね。
    ^( ̄▽ ̄)^ぱたぱたぱたぱたぁ~
  1. J April 21, 2010 21:39
    伝説の(笑)第1回関東オフで私が協賛品として出したヤツですね中古屋で見つけて、完全にウケねらいで買いましたが、バス相手に投げたとは・・・しかも相模湖って(笑)
  1. HED-ON82 April 21, 2010 23:16
    のんだくれ 様
    すみません、間違えました オリジナルではなくて、ジャイアントでした・・・・・・・
  1. い~もん April 22, 2010 00:04
    まいどです
    まいった!! (爆々♪)
    くれいじ~ とれいん
  1. こたろう April 22, 2010 18:25
    ううう、売ってたらネタで買っちゃうかも。
    でも、ルアーとしてはダメダメって・・・
    そう聞くと、ルアーってシビアなんだなと思いました。
  2. いるか April 22, 2010 19:38
    のんだくれさん
    そ~なんすね、残念!
    ジツは福岡ではヒラマサのトップゲームがにわかに流行の兆し…
    なんせ日帰りでGTに匹敵する強烈なサカナと遊べるんだから、日程/費用/体力と全てにおいてリーズナブルという(笑)
    で、国産は高い上に微妙に小さい。ヘドンの鬼ザラはウェイト噛まさないと使えない。ハマるのがあんまりないらしくて…地元の船長さんが作ったのがイイんだけど、これがまた初期ACプラグのような雑さ加減(笑)
    てな具合でマーケットに隙間が生じてるんですよ。以上、ご報告まで…
  1. MSKER April 22, 2010 19:53
    10年くらい前のロドリの激ヤバショップめぐりの連載で矢口釣具店紹介記事で載ってましたね~
    その時載ってたのはマットイエローみたいな色だったんですが、「とんでもなくヤバいペンシル」みたいなキャプションがついてて
    「ドッグXのデザインパクリすぎててやばいな~」なんて思っていましたが、編集部が伝えたかったとんでもないヤバさって大きさのことだったんですね(笑)
  1. のんだくれ April 22, 2010 23:35
    むらさん
    さすがにこれだけの重さだとビッグベイト用のロッドでないかぎりは
    フルスィングはムリですね。(汗)
    でもピッチング気味に投げればフツーのトップ用のロッドでもダイジョブですよ。
    ただ、着水音だけでバスは一目散に逃げていきますが…  
  2. のんだくれ April 22, 2010 23:36
    Jさん
    なんと! 元々の出所はJさんだったんですか。
    しかもウケ狙いで買ったとはなんともJさんらしい。
  3. のんだくれ April 22, 2010 23:37
    HED-ON82さん
    ジャイアント…  なぜかホッとしたりして。
  4. のんだくれ April 22, 2010 23:37
    いーもん
    最近の選曲はかなり手抜きになってんなー。
  5. のんだくれ April 22, 2010 23:39
    こたろうさん
    ルアーってスプリットリングのあるなしだけで動きが変わっちゃいますからね、ホントにシビアな世界ですね。
    だからこそ名品と言われるものはコピー品が出てきても売れ続けるんでしょうね。
  6. のんだくれ April 22, 2010 23:42
    いるかさん
    初期ACプラグの一言で現物見なくてもリアルに想像出来ちゃう説得力。(笑)
    ヒラマサのトップって結構流行ってるみたいですね。
    のんだくれもいつだったか遠州灘に出た時にやりましたが、あれはハマりますよ。
    でも使えるルアーがないんだったらちょっと海外から探してこようかな。
  7. のんだくれ April 22, 2010 23:47
    MSKERさん
    のんだくれが最初にパップフィッシュを買ったのはまさにその矢口釣具店です。
    というかこのルアーを入れてたショップは、のんだくれの知る限りあそこだけだったんじゃないかと。
    後にも先にもコレを見たのは矢口釣り具が最後です。
    もしかしたら今でも残ってたりして…
    もう10年以上あの店には行ってませんが、みんながアライブシャッドに目の色を変えてる横でビッグバグだのDBⅢだのにハァハァしてたのは何を隠そう私めでゴザイマス。(笑)