ビギー パパ Biggie Poppa / リバー2シー River2sea

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

昨年ラスベガスで開催されたICASTショーの2日目。(2012年当時)

 

スケジュール上、最終日は来られないのでそれぞれの取引先に挨拶しに行ったのんだくれ。

 

もちろんリバー2シーのブースへも。

 

するといつもニコニコと温厚なマーケティングディレクターのサイモンがいつになくシリアスな表情で『来年のリバー2シーを楽しみにしてくれ。今までとは全く違う展開になるから』と固く手を握り締めてきました。

 



 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

リバー2シーはそのICASTショーに先立って、ジョン・マーレイやイシュ・モンロー、スコット・マーティン等の著名プロに加え、TV釣り番組ホストのジャレット・エドワーズなどと次々と契約を結んでいたので、ある程度予想は出来ていましたが、蓋を開けてみると、従来の”パチモン”リバー2シーのイメージとは違う、正統派のルアーで勝負を挑んできたのです。

 

その第一弾がこのスクエアビルクランクベイト、イシュモンローズビギー Ish monroe’s Biggie です。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

このクランクベイトは、同じくイシュモンローデザインのスピナーベイト【ブリング】と同時に2月のバスマスタークラシック会場でお披露目された出来たてのホヤホヤ君です。

 

リバー2シーはビギー発表以前にもいくつかのクランクベイトを出しておりますが、それらはいずれもリバー2シー米国法人設立以前に作られた、いわゆるパチ臭漂うモノばかりでした。

 

世界最大の釣り具市場においてパチだけで展開することの難しさを身をもって感じていたリバー2シーは、ラリー・ダールバーグとタッグを組んでリリースしたクラッキンクレイフィッシュやダイバーフロッグの成功で、一気にオリジナルルアー開発に覚醒したのです。

 

それは当時スタッフだったジョンが『ラリー・ダールバーグと組まなかったら今頃リバー2シーUSAは無くなってたかも』と言うほど、大きなターニングポイントだったようです。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

イシュがこのクランクベイト開発において重視したのが “あらゆる状況に対応できるスクエアビルクランクベイト” でした。

 

いわゆる2.5サイズのパパ/Poppaと1.5サイズのスモールズ/Smallsという2サイズのボディに、ラトル入り/ファーストフローターのバンピンラトル/Bumpin’ Rattleと、ノンラトル/スローフローターのクリーピン/Creepin’という2タイプの浮力を設定し、どんな状況でも使えるクランクベイトに仕上げられています。(注 クリーピンモデルはすでに生産終了)

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

このクランクの開発におけるイシュからの難題ともいえるリクエストに、リバ-2シーの開発陣は相当悩まされたようで、ルアヲタの好物でもある開発エピソードを聞き出そうと話を振ってもただただ苦笑するばかり。

 

パッケージからニッコリと微笑むイシュ・モンローからは、相当タフ要求があったようで、OKが出るまでかなりの苦労があったようです。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー
ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

さてさて。

 

このルアーはスクエアビルであることは言うまでもありませんが、それ以上に特徴的なのはボディ断面もスクエアになっていることです。

 

つまりボディがフラットサイドちっくになっており、アクション時に水をより撹拌するのはもちろんのこと、色の明滅を際立たせる効果も盛り込まれています。

 

実際に巻いてみると、大きなウォブリングだけでなくねっとりと水に絡む感触が手元に伝わってきて、強く水を押していることが実感できます。

 

もちろんスクエアビルのウリでもある障害物回避能力も必要十分で、障害物に当てるのが楽しみになるほど。

 

言い換えれば、投げ続けるモチベーションが維持できるようにセッティングされています。

 

この辺の味付けは、エリートプロとしての経験から来てるんじゃないかと勝手に想像してますが。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

バンピンラトル版のハラにはこの通り大きなシングルウェイトが設置されており、ゴトゴトとクランクベイトらしい中低音を聴かせてくれます。

 

対してノンラトル/スローフローターのクリーピンは、このラトルルームにきっちり収まる専用のウェイトを搭載しており、バスがスローな時でも追える浮上スピードを実現しています。

 

このセッティングにより、バンピンとクリーピンは同じサイズなのに3g以上違うという、ちょっと珍しいクランクベイトに仕上がっています。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

ボディの造形は、リアルになり過ぎない程度にエラを作るなど、ソツがない造りです。

 

スクエアビルクランクにありがちなリップのエッジを薄くする処理がなされていませんが、泳ぎを見る限りアクションにキレがないとは思わないので、こういうセッティングなのかもしれません。

 

でも機会があったらちょっとエッジをシャープに削るモディファイをしてみたくなりますね。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

ボディ内部に反射板を入れ、エラまわりにアワビ調のホログラム処理を施したコイツのカラー名はアバロンシャッド。

 

昨年末に生産する工場を変えたと言ってたし、発表前に送ってもらったカラーチャートと比べると随分色調が変わっているので、この色の出し方ひとつ取っても、あーだこーだとやり合ったんでしょうね。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー
ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

フックはボディの割には大きい変則2番サイズのショートシャンクを装備。

 

このクランクベイトの為にオリジナルのフックを発注したそうで、ここにもリバー2シーのやる気が漲ってます。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

しかーし!

 

そんな具合で各部は頑張ってくれてるんですが、ネームプリントがどうしようもなく残念です。

 

そもそもフォントがダサダサだし、ベース色とネームの色が似てるので、読みにくいったらありゃしない。

 

ここはなんとかして欲しいなぁ

 

ちなみにビギー Biggie という名前には、存在がビッグなクランクという意味だけでなく、イシュモンローが好きな伝説のラッパー The Notorious B.I.G (1997年に暗殺された)のニックネームも掛けてます。

 

さらに Poppa はポッパーの事ではなく、ブラックピープルの発音する “パパ” の口語表記。

 

同時にリリースされたスピナーベイトの名前 “ブリング” には黒人ラッパーたちが好んで身に着ける高価で派手なジュエリー = マネーベイトの意味が込められています。

 

自身がプロデュースしたルアーにブラックとしてのアイデンティティをたくさん散りばめたのは、おそらくサーキットトレイルで感じた人種差別に対してブラックとしての存在感をアピールする的な意思表示もあったんだろうなぁと勝手な想像をしてみたり。

 

アメリカにおいてバスフィッシングはどこまで行っても”白人の遊び”ですからね。

 

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー
ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

 

扱いやすくて基本性能に忠実なクランクベイトなので、逆の見方をすれば目を引く要素がないともいえますが、リバー2シーのお膝元でもあるカリフォルニアデルタでは誰のボックスにも入っている必携のクランクベイト。

 

日本ではなかなかお目にかかることができないクランクベイトのひとつですが、もしどこかで出会うことがあったら連れて帰っても絶対に損はしませんぞ。

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー

ビギー リバー2シー 釣れる クランク イシュモンロー