ホントの事を言うと、このルアーはあんまり紹介したくないんです。
でもポップンイメージのトコで捕食音についてチョロっと触れたので、ついでにアップしちゃおうかと。
多分、この画像を見ただけでは、どのブランド出身なのか、誰も即答出来ないと思いますが…。
これこそがヨーヅリの隠れた名作、3Dポッパーなんです。
…要はマイナーなだけなんですけどね。
今さら説明する必要はないかもしれませんが、水面での捕食音というのは大きく分けて二通りあります。
ひとつはバスがベイトフィッシュを水面に追い上げて、まわりの水ごとゴブン! とやるヤツ。
もうひとつはギルなどのベイトフッシュが、水面に落ちた虫などを喰う時のプチュッ!というヤツです。
いずれの音も、周りにいるサカナの活性を上げて、闘争心を煽るおいしい音ですね。
ゴブン音が効くのか、プチュ音が効くのかは釣り場の状況によりけりですが、虫やカエルが主食になってるような野池、特に山間部の野池ではプチュ音への反応率が圧倒的に高い気がします。
そんな釣り場で活躍してくれるのが、この3Dポッパーというわけなんです。
ポップンイメージや、ヘドンのチャガーなどは典型的なゴブン!系の音なのに対し、この3Dポッパーは、小さなロッド操作だけでギルやミノーのディナータイムが演出できます。
のんだくれは音を文字で表現できるほどの文才を持ち合わせておりませんが、その音は、『デュエルにはポッパーの調律師でもおるんか?』と思ってしまうほどの完成度。
この音はそれほどキケンなレベルなんです。
そんなおいしいノイズを発生するのがこのカップ。
一見ツバ吐きが得意そうにも見えますが、カップ部分をギリギリ水面に出す程度の垂直浮きなので、ツバ吐きはイマイチ。
スイープ気味に動かせばスプラッシュが出せない事はありませんが、その性能はせいぜいGGYの夢精レベルと思ってください。
その代わり気泡を水中に引き込むのは得意中の得意。
後方重心の利点を生かして、軽くダイブしつつ、ヒジョーにおいしそうな声で鳴いてくれます。
実際使ってみると分かるんですが、コイツを使い始めると水底からギルがワラワラと湧いてきます。
ま、ギルが寄ってくる=バスが釣れるなどという単純なものではありませんが、生命感のある音が出せることは間違いありません。
この時注意したいのはロッドを強く動かさないということ。
ロッドティップをゆっくり引っ張るぐらいの弱いロッドアクションのほうが生々しいポップ音を発してくれます。
この際、アングラーにポップ音が聞こえなくても大丈夫。
ルアーが水面でひょこひょこしてるだけでも水中には十分に音は伝わっています。
名前の由来ともなったフィニッシュは、インジェクションプラの内側にスケールを彫り込んで、反射板で怪しく光らせる手法を採用。
実際の効果のほどはオサカナに聞いてみないと分かりませんが、少なくともこのカラーに関して言えば、水に入った途端にボワンと広がる膨張色なので、ギラリン系の反射板とは違った効果がありそうですね。
横からの画像では分かりにくいのですが、ボディの断面がこのようにスクエアちっくに設計されてるのも、反射板効果を高める狙いがあるんでしょうね。
ちなみにコイツ、首振りしないことはありませんが、ツバ吐き同様、振り幅もイマイチ。
でもそれでエエんです。
コイツには天から授かった、ナニモノにも代え難い美声があるんですから。
天は二物を与えず。
首振りさせたいなら別のルアーを選んであげましょう。
文武両道、技能平均点が高いルアーを使ってイキまくるのもいいんですが、アングラー側には、カタログやメディアでは語られなかった、そのルアーの本質や長所を見出して使いこなす義務があることもお忘れなく。 …って自分で言っておきながら耳が痛いんですが😅
超シンプルで安直な作りなのかと思いきや、意外や意外、丁寧に造り込まれてますね。
賢明なルアヲタならばもう気づきだと思いますが、実はコレ、以前発売されたスリーディメンションポッパーのバージョン違いなんですね。
あの時はダイヤモンドちっくなヘンテコリンな目を付けられちゃったので、スルー率が高かったんですが、ノーマルな目を貰ったことで不死鳥の如く?蘇ることが出来ました。
スリーディメンションの他のメンバーも新しい目を貰って復活してるので、気になったらチェックしてみるとイイかも。
ヨーヅリのあの名作、ホットジョーカーも現代風に蘇ってますから。
2023年5月追記:
このポッパーは現在も3DSシリーズ、L-BASSシリーズにラインナップしています。見た目は違いますが基本設計は同じ。
このサイズのポッパーにしては結構大きめのフックを採用して、おっきなオサカナにも対応。
このデフォルトの状態でギリギリ浮く浮力設定なので、それを利用すれば、サスペンドチューンもカンタンに出来ます。
フックサイズを変えるだけで、ダイブ後、水面直下を漂うようなアクションが出せるので、喰いがシブい時には是非お試しを。
この手のポッパーには欠かせないケツ毛も標準装備されてますが、ギルの猛攻ですぐにボロボロになっちゃうのが難点といえば難点。
この通り、ネームは腹に入ってますが、ちょっと素っ気なさずぎ。
せめてヨーヅリロゴぐらいは入れておいて欲しかったなー。
ヨーヅリの伝統に基づいてネーミングにもヤル気が感じられません。
あーもー立体的に見える塗装だから3Dポッパーでエエんちゃう? そんな事よりこのあと一杯どーよ?的なお座なり感がアリアリw
実際にこのルアーがそうだったのかどうかはともかく、設計チームがバッチリ仕上げてきたのに販促チームが力不足だったりヤル気なかったりするとこうなっちゃうんですよね。
皆さんの会社でもありますよね? 現場と営業との間の乖離がw
そういう意味ではこの3Dポッパーは非常に日本的なルアーと言えるのかもしれません😁
バスフィッシングではイマイチな評価の3Dポッパー君ですが、実はシーバスやチヌ、メバルの世界ではナニゲに人気者だったりします。
塩水針を装備してるわけでもないのに、そっち方面で人気があるってのも皮肉なもんですが、ベイトに対してはバスよりもセレクティブなシーバスを相手に効果があるなら、もっとバスに使ってあげるべきではないかっ!
などと、意味もなく責任感に燃えるのんだくれなのでした。
コメント
*投稿時にいただいたコメントをそのまま転載しています
1. い~もん May 27, 2010 12:37
まいどです
ポップンは持ってますが、このルワー持ってません
かなり良さげなようで
買うときま♪
2. 板金屋 May 27, 2010 12:45
そいつ知ってますよー!!
タイの南部へ行ったときに同行のタイ人がそのポッパーで多種多彩なお魚とたわむれてました。
他はみんな釣れてなかったのにそいつのそのポッパーとスキッターポップだけ…(-_-;)
そういえばタイではヨーヅリルアーよくみたなぁ。
3. のんだくれ May 27, 2010 12:57
いーもん
他力本願かよ。(笑)
ちゃんと買いなさい。
4. のんだくれ May 27, 2010 12:59
板金屋さん
コイツとスキッターポップだけ…
なんかその一言、ポッパーの本質をすべて語ってるような気がします。(汗)
確かにアジアはヨーヅリ多いですよね。
日本より多いような気がします。
5. マイザー May 27, 2010 14:25
これ前の日曜にシーバスに使えそうやなーって思って買うたとこです。
既に人気者だとは知りませんでした。
もう10年ぐらい夢精してません
6. 赤ベロ May 27, 2010 21:23
ヨーヅリは完全に守備範囲なので、サイズが想像できません。
どれ位の大きさなのでしょうか?
のんだくれさんが褒めると気になります(笑)
7. 広告屋 May 27, 2010 21:36
ヨーヅリはピチョプチョ系のポッパーが得意なんかもしれんねえ。
アームズポッパーも似たような演出が得意やわ!
アームズポッパーは広告屋ポッパーベスト5・・・6くらいかな(笑)に入るお気に入りなんで、この3Dポッパーも好きになるかもしれんなあ。
8. むら May 27, 2010 22:17
ぬめぇ~ってした感じが実に気になる!!
ポッパー大好きな俺としては無視できないルアーです。
^( ̄▽ ̄)^ぱたぱたぱたぱたぁ~
9. いるか May 28, 2010 10:58
マジっすか…
まさか…
ホットジョーカーがリメイクされてたなんて(食いつき処が違う)
手持ちのホットジョーカーは、ドテ腹にっ風穴明けて鉛仕込まれてて…んでジグスピナー付けて遊んでました。
すんません、頭の中もうHJで一杯…
10. のんだくれ May 28, 2010 22:12
マイザ-さん
おお、なんともタイムリーな… (笑)
11. のんだくれ May 28, 2010 22:15
赤ベロさん
コイツは65ミリです。
ベイトでもカッ飛びますよ。
でものんだくれの説明を鵜呑みにしないほうがいいですよ。
テキトーですから。(笑)
12. のんだくれ May 28, 2010 22:16
広告屋さん
アームズポッパーね… いいトコ突いてきまんなぁ
アレのマイクロは最終兵器だね、ウンウン。
13. のんだくれ May 28, 2010 22:17
むらさん
ポッパー好きなんですね。
まだまだ紹介してないポッパーがたっくさんあるので、これからちょっとガムバリますわ。
14. のんだくれ May 28, 2010 22:19
いるかさん
ホットジョーカーのリメイクは多分いるかさんも見てるはずですよ。
現代風アレンジなので気付いてないだけでしょう。
15. じえろ May 29, 2010 00:49
ヨーヅリと聞くと
バスより
シバスが連想されるのは
何故か
トップで
川鱸
しびれます
16. のんだくれ May 31, 2010 11:16
ジェロさん
確かに今のヨーヅリのイメージはバスよりシーバスになっちゃってますね。
昔を知るヲタとしては、またアタックル時代のような
バス向けの前衛的なヤツを出して欲しいもんですが…
17. はむ February 06, 2011 21:30
デュエルって意外とシリーズもんが
秀作揃いですよね。
3Dのフラットクランクなんか
軽量化すると凄まじい釣果でますね。
ネタのポッパーは
動き出しが良い意味ですごく軽いですよね。
トゥツッンみたいな。
ノリピー的にいうと
「これまでにないタイトな範囲でとれるルアーなんだよ。強いよ」
ってとこでしょうかw
18. のんだくれ February 07, 2011 02:34
はむさん
強いよ。(笑)
しかしフラットクランクの軽量化は気になりますねー。
こりゃまたボックスひっくり返さんとアカンなぁ。
19. はむ February 08, 2011 18:16
軽量化すると
フラット形状&L字リップなため
結果、
大き目のS字ウォブル
ローリング浮上
トゥイッチでパニックアクション
になります。
針とリングを細軸、番手下げするんで
デザイン・投げやすさの悪化がひどいですけどねw
20. のんだくれ February 10, 2011 03:28
はむさん
肝心のフラットクランクはまだ見つかってませんが、前身モデルが出てきました。
コイツをイジる… ことはないだろーなー。