
よく釣れると言われるタダ巻き系Wスイッシャーだが、その筆頭は何と言ってもホッツィートッツィーセラフだと思う。
ミロー5Mやプロップペッパーも釣れるが、バイトの多さはホッツィーセラフがダントツで一位。
そのキモはホーン効果とアンプ効果を持つボディ構造だとニラんでいる。
ホーンとは、スピーカーのホーンの事。
振動に変換された電気信号を音として吐き出す役目を果たすのがホーンだが、ホッツィートッツィーセラフはこのホーンと同等の機能が備わっていると思う。
つまりプロップとシャフト(ヒートン)の摩擦で発生した振動が、ボディ両端の円錐(コーン)によってノイズに変換されているんじゃないかと。
そしてそのサウンドが大きな空洞を持つボディによってアンプリファイド(増幅)されることで、プロップだけでなく、ボディ全体から発せられていると思う。

その根拠は、ホッツィートッツィーセラフは他のタダ巻き系ダブルスイッシャーと比べて内部構造が少なく空洞が大きいこと。
一般的なスイッシャーは、ボディ下部にウェイトも兼ねたネジ受けとなる太いリブが入っているものだが、ホッツィートッツィーセラフの場合、シンプルにネジ受けしかない。
これにより大きな空洞部分が確保されており、この空洞がプロップの音を「ノイズ」として増幅しているのだ。
もしこれにピンと来ないなら、バイオリンの構造を思い出して欲しい。
バイオリンは弦の震えを空洞ボディで共鳴/増幅させることで音を発しているのだが、素材こそ違えどこれと同じ作用がホッツィートッツィーセラフにもあるのではないかと。
その証拠に、ホッツィーセラフのプロップを指で弾くと、プロップの摩擦音だけではない甲高い共鳴音を発し、ボディの微細な振動が指にしっかりと伝わってくるのが分かる。
水の伝導率は空気の20倍以上ある事を考えると、これら増幅された音と振動がプレデターの側線を強く刺激するのは想像に難しくない。
実はこの「ノイズ」はタダ巻き系ダブルスイッシャーが話題になるはるか以前より、身近なものとして存在していた。
そう。ヘドンのダイングフラターだ。

当時はタダ巻きで使うという概念は一般的ではなかったが、ルアー回収中のバイトが異様に多いルアーとして既に知られていた。
これを先のコーン/アンプ効果に重ねてみると、ダイングフラターも前後の円錐形シェイプと内部容積によるノイズと振動が大きなルアーであることが分かる。
そんな眼でダブルスイッシャーを見渡してみると、タダ巻きで釣れると言われているダブルスイッシャーにはある共通項が見えてくる。
それは空洞が確保されているプラスチック素材である事と、ミノーシェイプの細長いボディ形状であるという事。

ボディ両端で発生したノイズと振動を細長い空洞内で共鳴させ、それをボディ全体から放出するという条件に見事に一致する。
もちろんウッド製のダブルスイッシャーが釣れないというワケではないが、タダ巻きという条件で見るとどうしてもプラスチック素材のものに軍配が上がるのは誰もが納得するはず。
さらに太めのヒートンを採用している事も振動伝達に大きく寄与しているのではないかと。
プロップを設置する関係上ヒートンの使用は不可避なワケだが、結果的にこれがノイズの元となる振動の発生と伝達の役割を果たしているのは間違いないだろう。
もしこれらの仮説が正しければ、振動減衰率が低いプラスチック素材を採用するとか、バイオリンのように内部に共鳴空洞を持つウッド製のタダ巻き系ダブルスイッシャーってのもアリかも。
実際のところ、このノイズがもたらす効果についてはオサカナに聞いてみないと分からないのでどこまでいってもニンゲン様のオナニーなのはマチガイナイ。
しかしこういう理論や仮説を重ねてルアーをチョイスするのもサイコーに楽しい作業なので、オフシーズンに入った今、焼酎をカラコロいわせながらニヤニヤしてみては?
もしかしたら三軍ボックスの中にも眠れる巨人が潜んでいるかもよ?😁


