バスフィッシングは騙されたモン勝ち!を学んだ記念すべきルアー シーバスハンターⅡ Seabass Hunter Ⅱ / ダイワ Daiwa

 

 

 

今のように指先一つで情報収集出来なかった頃の釣具屋は、本当の意味での情報基地(死語)でした。

 

新製品情報やローカルフィールドの情報を共有するのはもちろんのこと、なかなか足を運ぶことができないようなフィールドへ遠征した人の現地報告など、買い物しなくても楽しめる場所だったのです。

 

そしてその基地の中で時々話題になったのがローカルテクニック。

 

ローカルテクニックとは、文字通りローカルスポット限定で局所的に効くテクニックやメソッドの事ですが、地域属性が希薄なネット情報とは違って、”あのスポットでこんな事したら釣れる” といった感じで具体性があるので、そのまま真似するだけでそこそこ釣れたりして情報が少なかった時代には非常に役に立ったものです。

 

そんなローカルな話題に登場したのがこのシーバスハンターⅡでした。

 

 

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シーバスハンターⅡとは

 

シーバスハンターⅡはダイワが1984年?にリリースしたルアー。

 

その名の通りシーバス向けに開発されたルアーで、確かザ・ミノーと同時期にリリースされた記憶が。

 

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名前に『Ⅱ』とあることからおわかりのようにこのルアーにはシーバスハンターという先代が存在しました。

 

 

 

重さの割に飛ばない、すぐにリップが取れるなど欠点の多かった初代シーバスハンターを大きく進化させたものがシーバスハンターⅡでした。

 

その形状の違いからも分かる通り、両者は名前こそ同じながら全くの別物。

 

そして新型になったことでバスフィッシングでも使いやすくなったのです。

 

 

シーバスハンターⅡのサイズ・重さ

 

シーバスハンターⅡは9cm、11cm、13cmのスリーサイズで展開。

 

それぞれにフローティングとシンキングモデルがラインナップされていたので、9cmと11cmのフローティングモデルをバスフィッシングに投入していたアングラーも少なくないでしょう。

 

しかし今日の主役となるのは長兄13cmのフローティングモデル。

 

80年代当時はオリザラですらデカいと言われてたので、これをバスフィッシングで使う人は仲間内以外では見たことありませんでしたが、これがなかなかの伏兵だったのです。

 

 

バスフィッシングに使うことになったキッカケ

 

そんな大きなルアーを使うキッカケとなったのはビッグバドでした。

 

琵琶湖のあちこちで爆発的にバスが釣れていた80年代中頃、仲間内ではビッグバドさえあればボウズ無しとまで言われていましたが、やはり相手は生き物、ビッグバドでも沈黙を破れない日もありました。

そんな時のピンチヒッターとしてスポットライトが当たったのがヘドンのメドウマウスでした。

 

ヘドンのメドウマウス。上がエビスコ物で下がプラドコ物。
基本的な仕様は同じだがエビスコ物はリップが立っているのとアイ位置の関係で泳ぎがワイドなのが特徴。  対するプラドコ物は浮力が強いので強めの水面トゥイッチでピョコピョコとダイブするフロッグのような使い方ができる。

 

メドウマウスはタダ巻きではフラフラと静かに泳ぐなどビッグバドとは対極に位置するルアーなのでビッグバドに反応しない時には良く釣れたルアー。

 

そんなヘドンの2大巨頭で水面フィッシングを楽しんでいたところ、先の情報基地にとある情報がもたらされました。

 

それは『メドウマウスの代わりにレッドフィンを使ってみたらヤバい事になった』というもの。

レッドフィンC09をビッグバドのように水面でタダ巻きしたところ、今までにないバイトラッシュが始まったというのです。

 

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それがミノーウェイキングというメソッドであることは随分後になって知ることになるのですが、当時はオリジナルザラスプークですらデカ過ぎるから釣れないと言われていた時代。

 

水面のデカいミノーにバスがアタックしてくるなんて信じられん!と笑い飛ばされていました。

 

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しかし騙されたと思って試してみた人がこれまた大爆釣したことで仲間内でレッドフィンが一気に広まったのでした。

 

しかし当時のアメリカンルアーはまだまだ高級品。

 

時給500円そこそこ(!!)の学生がポンポン買えるほどの物ではありませんでした。

 

そこで白羽の矢が立ったのがレッドフィンと同じサイズのシーバスハンターⅡの長兄モデルだったのです。

 

シーバスハンターⅡとレッドフィンC09

 

実売価格700円前後で買えたシーバスハンターⅡはレッドフィンの恰好の代替品だったわけです。

 

そしてこのシーバスハンターⅡはレッドフィンですら太刀打ちできない状況を打破できるミノーとして仲間内でシークレットとなったのでした。

 

余談ですが、シーバスハンターⅡの13cmモデルは実測で13.5cmあるというどうでもいいネタも置いときますね。

 

 

当時の国産ミノープラグとしては先進的な仕様

強いフラッシングを生む逆デルタボディ

 

そんなシーバスハンターⅡは当時としては先進的な仕様を持ったプラグでもありました。

まずボディサイドをフラットにした逆デルタボディであること。

 

これは先代から引き継がれた仕様でしたが、先代よりもよりフラット化されたことで強いフラッシュを放つよう進化しています。

 

どちらかというとラウンドシェイプであるレッドフィンとは大きく違うポイントのひとつ。

 

 

ワイドなデルタリップ

 

そしてワイドなデルタリップを採用することでしっかりと水を掴みつつもキレのあるアクションを実現することに成功しています。

 

キレといっても今のジャークベイトに比べたら大きく劣りますが、先代シーバスハンターの泳ぎがもっさりだったことを思うとこれでもかなりの進化だったのですw

 

 

 

先代にとっては弁慶の泣き所でもあったリップ強度も一体成型によって大きく改善されています。

 

当時はまだボートシーバスというスタイルが確立されていなかったため、夜中に防波堤からキャストするのが典型的なシーバスフィッシングでした。

 

ゆえにテトラなどに当たるだけでリップレスになってしまう先代はストレスの塊でもありました。

ここが改善されただけでも大躍進だったのです。

 

 

鉄板リグで強度アップ

 

耐久性アップはリグにも及んでいます。

 

モンスターサイズや大型の青物にも対応できるプレートリグを採用。

 

ぶっちゃけ今のプレートリグに比べたら細くて華奢ではありますが、これだけでもリングスッポ抜け事故はかなり減ったんじゃないかと。

 

 

軽めのチキチキラトル

 

内部にはラトルも内蔵。

 

デルタ形状ゆえラトルチャンバーを設置するスペース確保が難しかったのかエラの部分を少しだけ膨らませてラトルが仕込んであります。

 

しかし意外にもこのラトルサウンドはよく調律されており、ルアーアクションとの相性も良いせいかイイ感じの高音で響いてくれます。

 

かつてHMKLのK-0ミノーが登場した際、チキチキと規則正しく響くサウンドをメトロノームラトルと称していましたが、もしかしたらこっちが元祖なんじゃないかと思ってしまうほどの完成度です。

 

強い浮力が生み出すキレのあるアクション

 

気になるアクションはテールをワイドに振るウォブリング系。

 

ローリングアクションが強いレッドフィンとは決定的に違うところです。

 

3兄弟の中では一番ウォブリング色が濃くなっていますが、それゆえ動き出しはちょっと鈍いかも。

でもタダ巻きで使う分には全く気になりません。

 

しかしボディ容積が大きい分、浮力がしっかりあるのでトップウォーターミノーイングには最適と言えるでしょう。

 

ショートジャークでダイブしたかと思えばすぐに水面に急浮上してくれるので、初夏には水面直下までウィードが伸びる奥出湾にはピッタリでした。

 

ちなみにタダ巻きで使う時はテールの先っぽが水面のスクリーンを引っかく程度のスピードで使うのが当時のベストスピード。

 

バスのバイトもビッグバドのような激しい威嚇系のものではなく、水面がモワンと盛り上がるものが圧倒的に多かった記憶が。

 

投げる場所が場所なので藻化けも多く、フリッピングロッド&5500Cなどミノーには似合わないヘビータックルでないとキャッチできないという特殊な使い方ではありましたがw

 

 

クロームカラーを生かした控えめナチュラルプリント

 

カラーはソルトの定番マイワシ色。

 

この色以外にカタクチとマッケレルなどがありましたが、どれもプリントが薄いのが特徴。

クローム自体も弱いのでちょっと巻くだけでしっかりローリングマークが。

 

 

 

そしてシーバスハンターⅡは目の色が4種類あることも売りのひとつになっていました。

 

今で言う3Dドームアイのはしりで、フラッシュアイという名称でパテント登録されています。

 

しかし目の色はシルバー、ゴールド、レッド、グリーンの4色ある上に、それぞれに3種類のボディカラーがあるため4×3=12色の組み合わせが存在するというなかなか効率が悪そうな展開。

 

フローティング/シンキングの目印的なものなのかと思いきや、単なるカラーバリエーションとしてのみ展開しているあたりが80年代っぽいですよね😁

 

 

実釣ではフック交換必須

 

フックは#4を装着していますが、デフォルトでは#6の防錆カドミウムフックが標準となっていました。

 

当時はロングA15Aも#6が標準だったので ”そういう時代だった” のですw

 

#4に交換することでテールの振り幅がやや広くなるのでスローなウェイキングには丁度いいだけでなく、早巻きした時の安定性も向上するので一石二鳥。

 

ちなみに9cm、11cmは2フッカーです。

 

 

ネームは激ショボ

 

しかしネームプリントはご覧の通りの激ショボ仕様。

 

パーティングラインに乗っかってるというのもありますが、使ってるうちに消えてしまうという儚い運命でもあります。

 

ちなみにシンキングモデルはⅡの後ろにシンキングのSが付きます。

 

 

入手は今も超カンタン

 

そんなシーバスハンター2ですが入手は今も超簡単。

 

キイロのソルトルアーコーナーに行けば普通に見つけられます。

 

田舎の海辺にある釣具屋の奥には未だに当時の値札を付けたままのものも見られます。

 

ソルトだけあって中古の場合はコンディションがイマイチなのも多いですが、クロームはいずれ剥がれるんだし、もし気になったら剥離してリペイントすればいいだけなので気にすることなくイッちゃいましょうw

 

しかし発売後40年近く経ってるというのにこれだけのタマ数があるということは当時相当売れたんでしょうね。

 

さすが世界のダイワが誇る販売チャネルですね。

 

 

おわりに

 

さんざん書き倒しておいて最後に言うことではありませんが、このルアーはぶっちゃけコレじゃないと!というルアーではありません。

 

このルアーではそこそこ釣りましたが、デカいのを釣った記憶もないですし。

 

でもウェイキングミノーという概念すら無かったあの当時、しかもバスには誰も投入していなかった時代にそこそこ釣れたという事実はなかなか感慨深いものがあります。

 

そしてとにかく情報に飢えていて、なんでも試してみようというハングリー精神というか、騙されてもオッケーぐらいの気概があったからこそ出会えたルアーだとも言えます。

 

あれからもうすぐ40年。

 

有象無象のネット情報ばかりが飛び交う世の中になってしまったけれど、こんな時代だからこそあーだこーだとローカルテクを共有できる【情報基地】が必要とされてるんじゃないかなーとこのルアーを見るたびに思うワケなのです。

 

 

 

のんだくれ

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