
おそらく日本で最も理解されていないであろうルアー、ヘアージグ。
ジグヘッドにフェザーもしくはアニマルファーが巻かれているだけの超シンプルな構成なので、釣れる釣れない以前に「どうやって使えばいいの?」となるのがその理由。
しかし、そんなアングラーの疑問に対し、40年も前にテツ西山氏が著書「ヒット:バスルアー」の中で解説してくれている。

基本的な動かし方はロッドの上下によるジギングアクション。
たったこれだけ。
イマドキのルアーと違って演出のほとんどをアングラー自身がしなければならないのでこの時点で敬遠されがちだが、実はアングラーが見過ごしている要素がある。
それは自然素材が持つアピールの力。
単にルアーを上下させるだけでもフェザーやファーが持つ自然なアピールが効くのか、すこぶる反応が良い。
それはクラッピーフィッシングではマラブージグが未だにド定番のルアーとして認められていることからも理解できる。
マラブージグが大量に出てたので懐かしくて爆買いしてきた。
日本では馴染みがないがクラッピー釣りのド定番。
むかーし彼女と釣りに行った時は玉ウキとマラブーで桟橋から小物天国を堪能させるのがお約束だった。
釣り方は投げて待つだけ。
ウキが波で揺れてジグが勝手に動くので巻く必要もない。 pic.twitter.com/RcCU8ZdZYW— ルアー千一夜🌛公式 (@lure1001) October 5, 2024
つまりあーだこーだと難しく考えずにルアー自身が持つパワーを信じて投げればいいのだ。
しかしそこでネックとなるのが日本人アングラー特有の「ナチュラルなアピール」というマインド。
この考えに則ってルアーを動かすと、猫も杓子もスローなアプローチになってしまうというアレだ。
ナチュラル=スローという考えは正解の場合もあるだろうが、ことヘアージグに関しては間違いだと思って割り切ったほうが良い。
実際、米国の友人達のヘアージグ使いを見ていると、そんなにジャカジャカと高速ジギングするの?とこっちが不安になるほど。
しかしそれでもしっかりバスは食ってくる。
むしろスローなアクションだと反応が鈍くなるぐらい。
フェザー自体が持つ素材の凸凹が水を絡め取るヴォルテックス要素となるのか、ドーンと沈めてガッガッガッとジャークするのが定番の動かし方なのだ。
ロッドアクションという点では、マグナムスプーンの動かし方に近いかもしれないが、とにかくリアクションで食わせるルアーであることは間違いない。
昔バスマスターマガジンだかで読んだことがあるが、バスをはじめとしたプレデターフィッシュは急激に進行方向を変える物体に強く反応するとのこと。
そうなってくるとタックルセッティングも重要で、沈下時のライン抵抗やロッドのストロークを考えて5/8ozぐらいの重いヘッドを使ってキビキビ動かすのがキモであることが分かる。
しかしヘアージグ自体が超マイナーである日本でそのスペックのジグを見つけるのは至難の業なので、西根さんちのスメルトヘッドにフェザーを巻くのが今のところの最適解かも。

そしてヘアージグには利点もたくさん。
最大のメリットは、ヘッド重量とヘアのボリューム次第でいくらでもカスタマイズ出来るという点だ。
遠投仕様はもちろん、沈下速度を早める/遅くする、素材によって水中での動き方が選べたり、姿勢や大きさまでそれこそドライフライ選びに匹敵する奥行きがある。
見た目だけではその動きが想像しづらいヘアー系のジグ。
フェザーとは違うゴワゴワ感がそう思わせるのだが、実際に水に入れると人口素材にはない艶めかしい動きにアゴが落ちるはず。
日本では手に入りにくい部類のルアーだけれど、使えばニンマリ間違いなしなので今年は「ヘアー解禁」してみては? pic.twitter.com/vup8RSctRk— ルアー千一夜🌛公式 (@lure1001) February 5, 2024
構造はシンプルだが、素材次第で全くの別物になるなど、アングラーの意図をどう反映させるかでゲーム性も大きく変わってくるのだ。
さらに実際のフィールドでは誰も使っていないという占有性。
もし今のフィールドでヘアージグがハマったら、おそらくどのルアーをもってしても追随出来ないであろうことは容易に想像できる。
たかがヘアージグ、されどヘアージグなのだ。
人よりも釣るには人と違うアプローチをすべきとアタマでは理解していても、過去の成功体験から逃れられないのは人間の性。
しかしヘアージグという、ほとんどの人がスルーしている武器、しかもゲーム性が非常に高い武器をモノに出来たら、今よりももっとニヤニヤ出来ると思わない?笑


